日記

時をかける少女

「時をかける少女」の原作がブックオフに売っていたから買って読んだ。50年前に書かれた短編小説であり「ラノベの元祖」と筒井康隆本人が言ってるそうだ。読んで正直なところ、何故これが何度も映画化されたりドラマ化されたりしたのかわからない。おもしろくないわけではないけれど、なんせ短いしそんなに詳しく書かれているわけではない。タイムリープが当時の日本では珍しかったからだろうか。リメイクなどで扱いやすいテーマだっていう意見があり、それは確かにそうだと思った。

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人生においてのif

今週のお題「私のタラレバ」

普段こういうことはあまり考えない。不毛であると同時に、自分はifをあまり信じていない。人生において選択肢はないと考えているから「もし、あのときこうしていたら、ああしていたら」なんて思ったことはない。やり直したいと思うほどのことが人生になかったとも言える。このifというのはSFなどでよくタイムリープを扱うときのテーマになる。過去を振り返り、もしあのときこうしていれば、人生は別の方向に進んでいたかもしれない。そしてタイムリープで過去に戻り、人生の選択をやり直す。しかし、また別の問題に遭遇するというのがSFの定番だ。さて、そのような人生においてのif、「私のタラレバ」は何があるだろうか。

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「ブンミおじさんの森」感想・評価

2010年に公開されたタイの映画。エンターテインメントではなくアート要素が強かったように思う。ストーリーやメッセージなどはよくわからない抽象的なものとなっている。映画評では「驚きがある」と言われていたが、本当に驚いた。前フリがあるんだけど「あれはなんだろう?」と見ていくうちに、ゆっくり静かに驚かせる、その自然な持っていきかたがすごかった。

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はてな題詠「短歌の目」2017年1月の感想と振り返り

ひさしぶりに短歌の目に参加しました。個人的に気になったものをピックアップして、ついでに自分の短歌の意味とか解説を。一応全部目を通しているんですが、数が多いんで各お題に一つということで。

短歌の目1月みなさまの作品をご紹介します - はてな題詠「短歌の目」

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2017年1月のふりかえり

ブログのふりかえりーとしては、今月は19回更新、振り返って特筆するようなことはなかったなあ。先月に引き続きヒトコトに対して日記でコメントしたりしていたから、投稿があれば触れていきたいと思います。投稿フォームを設置したのも、ブログを見た人と意見の交換をしたいと思ったからでした。見た数少ない人がどうやれば意見を投げかけてくれるかなーと思って、なるべく抵抗のない形を目指して試みてみた。ただそもそも問題提起をしていないから、投稿フォームがあったところで何も書くことがなかっただろう。難しい。人のブログを見てもさして意見なんて思いつかないんだよなー。

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「地下室の手記」は見てられなかった…感想・書評

「俺は駄目なんだ……なれないんだよ……善良には!」

「地下室の手記」は読むのが大変だった。おもしろくないとか文章が読みにくいとか、話がややこしくてわかりにくいとかそういうわけではなく、目を背けたくなるような内容だから読み進めるのが苦痛だった。ある意味で刺激が強い、というか、テレビや映画などでよく目を背けたいシーンがあるだろう、そういう感じだ。それは決して、映像としての残酷な描写が多いからじゃない。精神の奥底をえぐられるような、これ以上白日のもとに晒すのはやめてくれと叫びたくなるような、思わず本を閉じてしまうような、そういう内容だった。ただ実際は2日で読んでしまった。ページも141ページと多くない。光文社古典新訳で読んだが、19世紀に書かれた本だから時代の違いと現代語の翻訳にちょっと変な感じがあった。それでもおそらく読みやすいのはこちらのほうだろう。これは別の訳で読んでみるとまた全然違ってくるだろうから、別の訳でも読んでみたい。

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デカフェ・コーヒーの意外な話

デカフェの存在を知ったのは2012年の夏、今から5年ほど前のことだった。サンフランシスコのホテルに泊まっていたとき、コーヒーコーナーがあってそこに"decaf"と書かれていた。(ディカフと発音する。)「何これ」と聞いたら「カフェインが入ってないコーヒー」と返ってきた。カフェインが入ってないコーヒー?コーヒー飲むのにカフェイン摂らない?じゃあなんのために飲むんだ?とそのときはデカフェの存在する意味がわからなかった。そして普通のコーヒーをずっと飲んでいた。

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本棚

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画質が悪いな。外国文学と旅行ですね。

左上段から、

  • 魔の山|トーマス・マン(岩波文庫)
  • だまされた女/すげ替えられた首|トーマス・マン(光文社古典新訳)
  • かめも・ワーニャ伯父さん|チェーホフ(新潮文庫)
  • 桜の園・三人姉妹|チェーホフ(新潮文庫)
  • かわいい女・犬を連れた奥さん|チェーホフ(新潮文庫)
  • カシタンカ・ねむい|チェーホフ(岩波文庫)
  • 車輪の下|ヘッセ(新潮文庫)
  • 城|カフカ(新潮文庫)
  • 変身|カフカ(新潮文庫)
  • カフカ寓話集|カフカ(岩波文庫)
  • カフカ短編集|カフカ(岩波文庫)
  • 審判|カフカ(岩波文庫)
  • 訴訟|カフカ(光文社古典新訳)
  • 異邦人|カミュ(新潮文庫)
  • ペスト|カミュ(新潮文庫)

下段左から

  • 深夜特急 1〜6|沢木耕太郎(新潮文庫)
  • 旅する力|沢木耕太郎(新潮文庫)
  • 何でも見てやろう|小田実(講談社文庫)
  • ASIAN JAPANESE|小林紀晴(新潮文庫)
  • いつも旅のことばかり考えていた|蔵前仁一(幻冬舎文庫)
  • インドは今日も雨だった|蔵前仁一(講談社文庫)
  • ホテルアジアの眠れない夜|蔵前仁一(講談社文庫)
  • オン・ザ・ロード|ジャック・ケルアック(河出文庫)
  • 世界史 上・下|マクニール(中公文庫)

続き下

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「羊をめぐる冒険」感想・書評

「人はみんな弱い」

「一般論だよ」と言って鼠は何度か指を鳴らした。「一般論をいくら並べても人はどこにも行けない。俺は今とても個人的な話をしているんだ」 下巻p200

「羊をめぐる冒険」は村上春樹の初期三部作と呼ばれる「鼠シリーズ」の最終章である。"鼠"とは登場人物のニックネームであり、物語の主人公の、地元で知り合った友人として登場する(「風の歌を聴け」参照)。高校卒業後に上京して大学に通い、そのまま東京で働いていた主人公は、10年ばかり鼠と会っていなかった。それでも手紙の交流は続いていた。鼠も同じ頃に街を離れ、10年の間各地を転々とさまよい暮らしていた。その合間に鼠は、一方的に手紙を送っていた。やりとりのない一方的な交流だった。最後の手紙で、鼠は二つの頼み事を書いていた。一つは別れた女性に会ってほしいということ。もう一つは同封の写真を、どこか広く人目につく場所に載せてほしいということ。

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MacBookに入れている“ド定番”アプリケーション

ヒトコトへの回答.16通目

ピンクのmacbookの調子はいかがですか?僕は最近、Windowsのノートからmacbook(2015)に変えたのですが、全然使いこなせていません。おすすめのアプリなどはありますか?

macbook(2015)はまさに僕が使っているのと同じやつですね。(僕のは2016だった。)調子は、強いて言えばLightroomの動きが悪いことぐらいで、それ以外は順調。あとはいつmacOS Sierraにアップグレードするかタイミングを見計らっているところです。ローズゴールドの塗装は一部ハゲました。ガリッと。

おすすめのアプリか。アプリケーションはあまり入れないんだけど、windowsからのスイッチということなら一応一通り載せておきます。

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日記的な

夜遅く帰路を歩いていた。午前1時から2時の間。雪はもう溶けていたけれど風があり、顔の表面には感覚がない。足を踏み出すたびにお酒の残りが頭に響く。半日ほど何も食べておらず、胃の中には薄められた胃酸しかないはずなのに、店の前を通っても足は止まらない。ラーメン屋、牛丼屋、カレー屋、通り過ぎる、電灯だけが明るく照らされ、中には店員しかいない。道には走る車も、歩く人もない。信号で立ち止まると、血管を暖かさが巡った。

歩く。30分、1時間、それ以上、今日飲んだのはなんだったか、ウイスキーのソーダ割り、寒々しい夜道とそれらを重ね、思い出したのは「ライ麦畑でつかまえて」の情景だった。深夜のマンハッタン、ハイボールとスコッチアンドソーダ、アントリーニ先生に頭を撫でられ部屋を飛び出す、その前はロックフェラー広場のスケートリンク、短いスカートから伸びたタイツの脚、ああやっぱり僕はあそこに書かれたいたことがとんでもなく好きだった。それだけは疑いようがないことを、外の階段を昇りながら改めて感じていた。

2年前にも同じようなことがあった。その頃僕はトロントに住んでおり、友人の家で酔いつぶれ寝てしまった。泊まっていけばいいと言われたけれど、帰宅することにした。午前3時、トロントの冬はこちらと比較にならないぐらい寒く、-10℃は下回っている。そんな中を30分かけて歩いた。出歩く人も、車も通らず、電灯だけが街を明るく照らしている。そして同じように僕は「ライ麦畑」のことを思い出していた。

去年はオーストラリアにいて、実質冬と呼べる冬がなかったけれど、もしかするとこれからも毎年、深夜の冬を一人で歩くときには、同じように「ライ麦畑」を思うのかもしれない。そんな予感がした。

ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス)

ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス)

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生まれ変わったら男か女どっちがいいか

くだらないことを考えていこう週間です。先日こういうアンケートを見かけたので、考えてみたい。「生まれ変わったら男か女どっちがいいか」基本条件としては、現代に生まれ変わったら。付加条件については語られなかったため、それについても考えてみたい。ちなみにアンケートの結果では、男性回答者も女性回答者も、生まれ変わったら「男性」を選ぶ人数の方が多かった。割合としては男性回答者の方が多かったと思う。あなた自身はどうだろうか?またその理由は?

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