なんだろ、てきとう

最近見たもの

最近は怜人さんの影響で海外ドラマばかり見ていた。見終わったのはストレンジャーシングスシーズン1マインドハンター。マインドハンターなんでこんなにおもしろいんだろうと思ったら監督がデビッド・フィンチャーだった。ハウス・オブ・カーズもデビッド・フィンチャーなのは知らなかったが、言われてみればゴーン・ガールっぽい。どうでもいいけどゴーン・ガールはGirlって歳じゃないよな。

マインドハンターいっきに見たせいでしんどくなった。虐待とかトラウマとか全然ないけれど、自分サイコパスなんじゃないかって思えてくる。エド・ケンパー初対面からまじこえー。主演の男優はフランス大統領エマニュエル・マクロンに似てる。そういうわけで、当分はホラーとかミステリーとか犯罪捜査とかそういうジャンルを遠ざかりたい。次はこのサイテーな世界の終わりでも見ようか。

おかげで映画は全然見ておらず、本も全然読めていない。Kindleの積読は全然消化されないままだし、図書館で借りた本は読まないまま何冊か返却した。映画は年初に映画館で見たぐらい。見たい映画はあるんだけど、なかなか見に行く気になれない。希望のかなたとか。

メンタルの沈みが激しい

浮きっていうのはそもそも昔から全然無い。浮く要素がなくて日々沈み込んでいる。人生そんな簡単にうまくいくはずない。そりゃー知ってる。別にうまくいかなくたっていい。ただ単に、どうしようもないんだよなー。何もしたくない。気持ちの問題なんだろう。気持ちが乗らない。全然乗らない。乗れない。酔えない。目的がない。ただ生きているだけ。自分も背負えないよ全く。

原因がないから尚更なー。マインドハンターのシリアルキラーたちには原因があって、そうならなくても済む道があったのにそうなってしまったという意味で救いがないんだけど、原因がなくてこうなってしまっている自分はそれはそれで終わっていて、クズだなーとつくづく思う。誰も殺してないけどさ。全部くだらないしどうでもいいと思ってしまう。精神科とか行く意味あんのかな。ある人にはあるだろうけど、自分はそもそもあんまりそういうのよくわからないから。それとは別に、今のところ心にもない嘘をつく気にもならない。違うんだよなーぜんぜん違う。

お酒はなるべく一人で飲みたい

人と飲む機会が多くて本当に憂鬱だ。理由は単に、酔っていると羽目をはずしてしまいがちだから。大脳皮質が麻痺してしまって感情がほとばしり、普段言わないようなことをぺらぺらと口にしてしまう。失うようなものなんてないんだけど、言わなくていいことを言ってしまったなーと後悔する。

場が悪い、相手が悪いのかもしれない。友人だったり、気にしない相手と飲んでいたら何を喋っていようがどうでもいい。でもそうじゃない相手と飲むのは憂鬱だ。理性のタガが外れて言いたくないこと口走って次の日の後悔を繰り返している。聞きたくないこともたくさん聞いて、一体誰が得するんだろうと思う。全然楽しくない。酔っていても下世話なネタではなく、もっとなんか真面目に議論してたりするほうが性に合っている。

人からはよく「川添さんは酔っているときのほうが表情豊かで接しやすく話しやすい」などと言われる。しかし自分としては、理性のコントロールが効いていない状態なんて嫌でしょうがない。危うさや後悔の種でしかない。だから、断ればいいんだ。もともとお酒を飲む場は好きじゃない。雰囲気だけで中身のない楽しさなんて忌々しいだけ。

お酒の失敗はたくさんしてきた。結局、家で一人で静かに飲むに限る。

飲酒の基礎知識 -公益社団法人アルコール健康医学協会-

「充たされざる者」感想・書評

カズオ・イシグロの「充たされざる者」を読み終えた。やっと読み終えた。1000ページ近くある本で、中盤あたりを読んでいるときは正直なところ苦痛でしょうがなかった。一体何の話をしているのだろう、いつになったら話が進むのだろう、そんな疑問を抱えたまま物語はあちこちへふらふらと漂っていた。先に読んでいた人はこの小説の感想を「悪夢のようだった」と語った。その気持ちはわかる。少なくとも単純な小手先のエンタメではない。その長さも相まって、多くの人が途中で投げだしたことだろう。しかし、中盤を越えたあたりからなんとなく本全体の様相が掴め「そうか、これはカフカの城だ」と思うと妙におもしろく感じてきて途端に読むペースが上がった。最初から中盤までの半分ほどの時間で、中盤から最後までは読み終えることができた。

  • 掴みどころのない物語
  • 他の作品は忘れよう
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僕が読んだ投資本について

最近ツイッターを見ていても、株式投資を初めた人が多い。アメリカも日本も景気が良いらしく、懐に余分なお金ができて株式投資を初めた人が多いのかもしれない。僕自身は余分なお金がないけれど、去年の秋頃から始めた口だ。そのタイミングで投資本も何冊か読んだ。

僕が読んだ本で、感想を書いたのは以下など。

本に書かれていた内容から率直な結論を出すと、今は投資に手を出す時期ではない。むしろ今のタイミングで購入するのは間違いと言える。個別銘柄を見ていけば買い時の銘柄もあるだろうけれど、市況全体を見れば今株式に手を出すのは失敗、もしくは相場に張るだけの投資とは言えないギャンブル的性質が強い。なぜなら市場が加熱しているから。

本によると株式投資は基本的に待ちの戦略で、いかに下がったタイミングで買うかがキーとなっている。今のような上がり調子のときに買うのは得策ではない。今はむしろ暴落待ちのタイミングだと言える。

僕が購入した去年の秋頃も既に遅すぎて、長期保有するにはかなり高値での購入となった。だから最近の加熱した市況における株ブームのような風潮を危惧してやまない。これから購入を検討している人は、せめて年末頃にあったぐらいの下がり相場を待ったほうがいいんじゃないだろうか。まあ短期売買のギャンブルをしたいだけの人は大いに楽しめばいいと思う。そうでない人は銘柄の見極めが肝心だなー。

「翻訳夜話2 サリンジャー戦記」感想・書評

サリンジャーは10代の頃に初めて読んだんだ。どっぷりハマってしまってね、何度も読み返したし、何人もの友人に「これ読む?」とかなんとかさり気なく渡して、今に至るまでに結局同じ本を5冊ぐらい買うことになったんだ。実は今手元にあるのは「ナイン・ストーリーズ」と「大工よ、〜」だけで肝心の「ライ麦畑」や「フラニーとゾーイー」はないんだ。全部人にあげてしまってね。それはもちろん、僕がそれらを好きじゃないからではなく、むしろ好きだからこそ読んでほしいと思って人にあげたんだ。「読んだよ」とは誰からも返ってこなかったけどね。

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「エンドレス・ポエトリー」見てきた #サイコマジックBOMB

チリの映画監督アレハンドロ・ホドロフスキーの「エンドレス・ポエトリー」を見てきた。京都で上映しているのは3月閉館予定の京都みなみ会館。初めて行った。すごいレトロな映画館でスクリーンは一つだけ、男子トイレと女子トイレはパーテーションで区切られてるだけ、上映時間前にはスクリーンを取り囲むベンチに観客が座って待っており、開場時間になると受付番号順に呼び出され客席に入っていくという独特のスタイル。

http://www.uplink.co.jp/endless/

  • 3人で行った
  • 初みなみ会館
  • 初ホドロフスキー
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あの時間

感情から距離を置くには、慣れるのが手っ取り早い。もしくは対象を増やして行き場を分散すること。会社員の頃よく話していた人のことを思い出した。今はもう全く、連絡先すら知らないが、当時はよくメールのやりとりをしていて、飲みに行ったりもしていた。疎遠になったのは仲が悪くなったからではなく、自分が会社を辞めて遠くへ行って、接点を失ったから。そこからはもう時間も距離も空きすぎて、もはや会うことはないがたとえ会っても話すことがない。昔のことはほとんど忘れてしまっている。

今まで関わりのあった人たちは大体このように、遠い昔に途切れて関係性が失われてしまっている。友人は、仲が悪くならずとも時間とともに失うものだ。自分に限らず、プライベートですごく仲良かった人たちが、実質的な接点がなくなり関係性を失っている場面を見かけた。仲良かったと思っていたのに、こんなにもあっさりと簡単に途切れるもんなんだと、端から見ていて思った。子供の頃に引っ越して会えなくなったクラスメイトとは違い、大人だったら余程遠くへ離れていない限り、会おうと思えば会える。会いたくないわけでもない。ただきっかけを失うだけで関係性はもろく崩れ去る。

あってもなくてもよかった関係なのだろうか。たとえば、別の人間で代替できるような。先日言われたのは「今こうやって話す友人がいるんだから、過去の友人がいなくなってもいいじゃないですか」という言葉だった。そういう間柄は、中身のない関係と呼べるだろうか。誰が相手でも良かったというわけではなく、それなりの制約はあっただろう。一緒に過ごした中で、唯一無二のものも確かにあったかもしれない。けれど、それらが時間が経つに連れて忘れ去られるものであれば、始めからなくても良かったのではないか。人生の空いたピースを埋めるだけなら、それは自分のためだけのものでしかない。連結がない。できれば相手の空白を埋めるためだけのものであってほしくない。

だからなるべく覚えておきたい。もう既に失われてしまった関係でも、二度と戻らない時間でも、相手と、そのとき分かち合ったこと、感情、伝えたこと、伝えきれなかったこと、何を言っていたか、何を言おうとしていたのか。先日話した人は「自分は二度と戻らない時間を自覚的に生きている」と言っていた。僕は最初その言葉の意味がわからなかった。何気なく過ごしている時間を後から思い返して「あの時間はよかった」と思うのではなく、事実その時間に挑むときに「この時間は今しかないから大切にしたい」と思うそうだ。おそらく「今を大切にし、後悔しない選択をする、そして過去を振り返らない」という意味だろう。

何事においても、打算的であることにすごく抵抗があって、それはやはり利益に対しての毛嫌いからくるものだろう。差し引きで利益になるなんて計算はしたくない。ゼロであってもいいし、損ばかりしていてもいい。そこに自分がいて、あなたがいる。混ざり合う時間がある。思い出せるひとときがある。関係とはそれだけで十分に感じる。

映画Podcast「二九歳までの地図」の話

今年の夏頃にジョギングをやろうと思って、走っている最中に持て余す暇を解消する手段をいくつか探していたところ、一つのPodcastに行き当たった。

ジョギングは続かなかったが(ネタが途切れがちなのと胃に食物が残った状態で走るのがつらかったため)、その後もPodcastは通勤時間中に聞き続けることになった。そのPodcastというのが底辺文化系トークラジオ「二九歳までの地図」。

山田さんという20代前半会社員兼ラッパーの人がメインで喋っているPodcastで、サブで金内たけき夏アニメーションさん、映画監督の息子である金子さん、金田兄弟、カリギュラは気まぐれのタカシマさん(Podcast中では何度もカリタくんと呼ばれている)、ゼブラクラブの西さん、谷さん、藤本さんといった友人繋がりに、今年からは元リスナーの怜人さんを加え、東京近辺の若い人たちが主に最近見た映画のことなどを喋っている。

このPodcastを聞くようになってから映画を見る回数が増え、今年は結局50本近く見ることになった(去年は半分以下)。

そういうわけで、今回は「二九歳までの地図」の話。

  • 29地図(にくちず)の魅力
  • ベスト回、第12回「ブックオフハンター」
  • 西さん回、第67回「サイバーパンク」
  • メインの映画回もおもしろいです
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