本読み

「未来国家ブータン」感想・書評

「謎の独立国家ソマリランド」「恋するソマリア」に引き続き高野秀行本を読んでいると旅行熱が湧いてくる。旅行熱、もともとあった旅行熱だけど、気持ちがより具体的になってくる。しかし行き先は見当たらない。どこに行って何をしたいか、予算や日程などを…

「コンビニ人間」感想・書評

この本を勧められたとき、「すごく変わっているから」と言われたんだけど、「すごく変わっている」と言われれば言われるほど普通の小説としか思えなかった。果たしてこれを「すごく変わった小説」と感じた人は他にもいるのだろうか。僕のように「ごく普通の…

「恋するソマリア」感想・書評

「謎の独立国家ソマリランド」が発売され話題になってから2年後の2015年、続編として「恋するソマリア」が発行された。前作は多くの人に読まれたが、今作は果たしてどれほどの人が手に取っただろう。確かに前作ほどのインパクトはなかった。謎に満ちた国家の…

「謎の独立国家ソマリランド」感想・書評

高野秀行さんの「謎の独立国家ソマリランド そして海賊国家プントランドと戦国南部ソマリア」を読み終えた。高野秀行さんは以前TBSのクレイジージャーニーに出演しており、最強のクレイジージャーニーは誰か?という内容でブログでも少し触れた。「謎の独立…

最近読んだ本の話

歴史とは何か 「歴史とは何か」をもうすぐ読み終える。最初の方の話は入りやすかったけれどだんだん難しくなってきて、歴史とは科学であるとか、進歩と歴史とか、歴史における偶然とは何か、テーマとしては面白いものの読み進めていてもなかなか頭に入らない…

「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」から見えてきたもの

「どうして離婚したの?」 「旅行するとき電車の窓側の席に座れないから」 このセリフはサリンジャーから引用したと作中に書かれている。具体的にどの部分かというと、「フラニーとゾーイー」のゾーイー・グラースが母親のベシー・グラースに「どうして結婚…

「青が散る」感想・書評

交換してきた。 渡した本である「青年は荒野をめざす」も普段読む類の本ではなく、当り障りのない物を選んだ。もらった本はもっと当たり障りなく、入りやすく、読みやすかった。70年代頃、大阪の大学生活を舞台にした小説。時代背景はそこかしこに雰囲気を漂…

成功物語には現実味がない

自分には成功経験がない。運も悪く、努力した上での成功もない。些細な幸運や成功はあるにはあったが、それを打ち消すような不運と失敗、挫折に見舞われてきた。その不運や失敗、挫折と言ったって大したことではないんだけど、そういうことを繰り返している…

ZINEを買う

ZINEとは個人や小規模で作る小冊子のことであり、ページが少なかったり紙が安かったりする分500円とか1000円から売られている。名前はMagazineから来ている。イラストやマンガ等あらゆる種類のZINEがあり、僕が買っているのは主に写真のZINE。写真集は高くて…

Amazonで電子書籍を売るにあたって

3年前に一度Amazonで電子書籍を出してみた。写真を集めたもので、今回もまた写真なんだけど3年ぶりに出してみた。長い期間が空いたことでもう完全に勝手がわからなくなっており、さらに当時から現在に至るまでの間に仕様変更がある。

罪と罰について

当時大学生だった。友人はおらず、スポーツや学業に打ち込むこともなく、バイトに励むわけでもない。何もない時間をただ通り過ごしていた。大学を卒業しても働くだけ。その働くだけが嫌で、先延ばしするために大学に行っていた。自分が望んだ学力の大学には…

「歴史とは何か」を読みたい

先日読み終えた「世界史の中のパレスチナ問題」を読み返していた時に、冒頭の方である一文があった。 そもそも、歴史はイギリスの歴史家E・H・カーの指摘を俟つまでもなく、「現在と過去との間の尽きぬことを知らぬ対話」であり、すべて現在の視点から事実を…

「世界史の中のパレスチナ問題」感想・書評

イスラエル訪問を予定していることもあり、パレスチナ問題について再び知っておこうと思い本を買って読んだ。イスラエル建国前後と中東戦争あたりについてはある程度知っていたから、それ以前とそれ以後、つまりアラビア半島がオスマン帝国であった時代から…

「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」感想・書評

「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」を読んでいたとき、最初の方で強く違和感を覚えた。この本はプロテスタントの禁欲主義が資本主義を産んだとか育てたとかそういった内容であり、その理屈はよくわかったんだけど、現代を生きる僕らにとってそ…

彼女を救うために書き続ける村上春樹

ここには村上春樹の小説をいくつか読んだ中で、全体を通して感じた一つの筋道のようなものを書き残したいと思う。だからこの文章も、村上春樹作品を僕と同じか、もしくはそれ以上に読んだ人を対象としている。

「ねじまき鳥クロニクル」感想・書評

ねじまき鳥クロニクルは村上春樹の最高傑作だという風に言われていることが多かった。どこでそういう評判を聞いたかは忘れたけれど、僕はずっと気になったまま読んでいなかった。この本は外国人に人気があった。外国人が村上春樹の本を指す時、大抵は何故か…

Kindleではなく、タブレットで読む電子書籍

先日、アメリカでKindleの利用が減少傾向にあるという記事を見た。記事の内容はそれがメインではなく、そもそも電子書籍が低迷傾向にあるというものだった。

「本棚の10冊で自分を表現する」と自分史になった

出遅れ気味。いまいち主旨がわからなくて、とりあえず他の人のブログなんかを見ていると今まで挙げていないような本を挙げていることが多いっぽい。ただ僕はそれほど本を読まないから今まで書いた読書感想文の本とどうしても被ってしまう。とりあえず時系列…

旧約聖書に出てくる性的エピソード

先日まんがで読破の聖書を読み、その後PDFの聖書を手に入れたものの信仰していないことやその古めかしい言葉遣いなどもありどうしても読む気になれず、結局Kindleで聖書の解説本を買い、読んでいる。僕は聖書に書かれている内容そのものよりもどちらかという…

「まんがで読破 新・旧約聖書」感想・書評

聖書の内容というのはなんとなく知っている程度だった。人名や地名、出来事などを空で言えるほどではなく、ただなんとなくぼんやり。というのも、いわゆる聖書を最初から最後まで通して読んだことがない。だって、こう言うと失礼だけど読みにくいし内容にも…

「グレート・ギャツビー」についてあれからずっと考えていた、感想・書評

あれからっていうのはアレからなんだけど、僕はこの小説をずっと男女の擦れ違いの話だと思っていて、そこに全然違う視点を持ってこられたから「それってどういうことなんだろう?」ということをずっと考えていた。というのも彼女がその答えを全く示してくれ…

「我々はなぜ戦争をしたのか―米国・ベトナム 敵との対話」感想・書評

これはベトナム戦争に関する本であり、NHKで同名の番組を制作したディレクターがまとめたものだ。僕は番組を見ていないけれど元々ベトナム戦争には関心を持っており、この本のタイトルに惹かれた。 1997年、ベトナムの首都ハノイである会談が行われた。ベト…

小説を読むようになったきっかけ

先日、「本を読まない中高生に勧めたいなんとか」という記事をいくつか読んでいる中で「そもそも普段読書しないやつに勧めても読まない」という身も蓋もない結論が書かれていた。だったら、自分はどういうきっかけで本を読むようになったんだっけ?というこ…

金も時間も忘れて本読みふけりたい

又吉さんも話題になっておりますが、僕は彼のネタを見たことがなく又吉さんと聞くとどうしても「腹を斬って死ぬべきだ」の方を連想してしまい、彼について知っているのは「太宰治好き」をテレビで公言していたらしいということぐらい。 芥川賞って読む?

「ソラリス」感想・書評

ポーランドを旅行した際、泊めてくれた人とSFの話をしていたらポーランド人の作家スタニスワフ・レムを薦められ、読んでみた。日本語版でKindleにあったのは2つだけであり、このソラリスという作品に関してはレムファンの間でも評価が高いということでそれを…

「持たない幸福論」感想・書評

旅行中にid:phaさん著の「持たない幸福論:働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない」を読んだ。前回の著書である「ニートの歩き方」はブログに書かれていた内容のまとめ+αといった感じで既に読んでいた内容も多かったけれど(書き足されていたから…

高城剛「黒本 弐」感想・書評

胡散臭さで有名な高城剛。しかし根強い信者も多く、また堀江貴文のように庶民をバッサリ切り捨てることもなくサービス精神旺盛で堀江貴文ほどメディアの露出もないためファンの間でひっそりと熱く信仰されている。そうは言っても著書がかなり多く本業のDJで…

村上春樹談義

期間限定だった「村上さんのところ」も終わったみたいだ。質問内容に興味を持てなくてほとんど読まなかったけれど、一応質問を送った身として労ってもいいだろう。お疲れ様でした。もちろん僕の質問は読まれてません。そしてこの質問回答集から抜粋したベス…

短歌を読んでみよう

最近この話題が多い。僕も参加したはてな題詠「短歌の目」も参加者が増えているようで、はてなブログにおいて短歌に触れる人も徐々に増えてきたということだろうか。「何かのヒント」さんでは、短歌について勉強を始めたりもされている。僕は短歌を勉強した…

Kindleで読む10作を本気で選ぶ

本を読んでいない。日本にいた頃はブックオフやAmazon、よく行く書店で本ばかり買って読んでいた。ジャンルは偏れど、浅いものから深いものまで簡単なものから難しいものまで、毎月何冊も購入していた。それがカナダに来てからというもの、全然読んでいない…

本を読む人は少ないのか

僕は自称「趣味:読書」だけど、いわゆる趣味:読書の人たちとの間に齟齬があるということを以前に書いた。 一般的な読書好きとの距離感 - Letter from Kyoto

本棚の写真ってあったっけ?

あった。

Indigoという本屋に行った

トロントにある本屋で一番大きく、店舗数も多いのがこのIndigoじゃないだろうか。僕はこっちに来てから英語読めないし嵩張るから本を買うことがないんだけど、本屋にはたまに立ち寄る。このIndigoも家からめちゃくちゃ近いから久しぶりに立ち寄った。 Canada…

彼女は僕に村上春樹のイメージを持っているかもしれない

先ほどLINEで会話をしている際、僕が 「君のその行動について僕は理解するよ。ただ僕は同じ行動をとらないというだけさ。」 というような発言をしたら 「村上春樹みたいなしゃべりかたやめい!」 と言われた。意識していなかったが、その指摘が面白かったの…

Kindleで京都の写真を出版している

最近このブログでよく写真を載っけているが、僕は去年にepubの勉強を兼ねて、Kindleダイレクトパブリッシングで写真ばかりのKindle本を出した。京都の写真だけ。容量の都合上全てモノクロだが60枚ぐらいの写真がまとめてある。値段は設定できた最低価格の200…

トロントの本屋たち

トロントにある大手本屋チェーンといえばIndigoだ。必ずスターバックスが併設されている。Indigoに限らずこっちの本屋は普通にセールを実施する。先日、人にあげるために一冊買った色彩を持たない多崎つくるだが、英語版が出たのは最近のはずなのになぜか40…

カフカにとって"書く"こと

「ぼくが頭の中にもっている恐るべき世界。だが引き裂くことなく、どのように自分を開放し、それを開放したものか。むろんそれをぼくのなかに留めておくとか埋めておくとかするくらいなら、引き裂いた方が千倍もましだ。」 - フランツ・カフカ http://home.a…

人物としての芥川龍之介

芥川龍之介の代表作と言えば羅生門や地獄変、芋粥などだろうか。そのへんは読んだことあるけれど、教養小説のような童話みたいな内容だったことしか覚えていない。僕がよく読んだのは点鬼簿という短編や、河童、歯車、或阿呆の一生、そのあたりだった。点鬼…

「本好きへの100の質問」という響きが懐かしい

いやー流行りましたねネット黎明期に100の質問系。僕も当時100の質問作ったことがあるけれどなんだったか忘れた。今日 本好きへの百の質問に答えてみました。 - Black Life. Non Sugar. を見て、ソースをたどればなんとジオシティーズ!!なつかしい!!和塩…

Think Simpleを読んだ

Think Simple ―アップルを生みだす熱狂的哲学 作者: ケン・シーガル 出版社/メーカー: NHK出版 発売日: 2012/07/31 メディア: Kindle版 購入: 4人 クリック: 5回 この商品を含むブログを見る Kindleにてセールで売られていた際に買い、当時読んで最近二度目…

本のセレクトショップ

本のセレクトショップといえば、古くはユトレヒトという店を思い出す。東京なので僕は行ったことがないけれど、そういう店がかなり前からあったのを覚えている。 僕は京都出身なので、ガケ書房や恵文社には足を運んだことがあった。 名古屋に住んでいた頃は…

電子書籍は普及していないと言うが

電子書籍ってこんなに力いれてるのに何で流行らないの? 街中で電子書籍を読んでいるのは外国人ばかりだ。僕が初めてKindleを見たのは、3年ぐらい前だった。電車で席に座っているアジア人が使っていた。当時既にKindleの存在は知っていたものの、現物を見た…

簡易読書歴

何もないときによく本を読んでいた。高校の時は、今は亡き河原町三条近くのブックファーストや、四条河原町近くの丸善で本を買っていた。本屋に行けばたいてい5冊は読みたい本が見つかった。全部買うことはなかったけれど、メモを取って時間が経っても読みた…

kindle角川70%offセールで気になった本

3/25追記:角川でまたセールやってるらしい~3/27 このセールはいつまでやってるんでしょう。70%offだと、ブックオフで探して買うより全然安い。たとえ100円コーナーに売っている本でも、交通費払って買ったり各店舗回って探す手間を考えたら割安。しかし、何…

長野一郎について「行人」感想・書評

夏目漱石の本では「行人」というものが僕は特別好きで、4回は読んだ。そこに登場する長野一郎という人が、ある独自の思想を持っており、それが語られるシーンがある。 長野一郎の思想は、言葉で説明しにくい。僕が完全に理解していないせいもある。概要だけ…

高城剛とホリエモンの共通点

友達からもらった高城剛の本を読んで面白かったからKindleの白本を買った。本はめちゃくちゃ読みやすくて数時間で読み終わる。白本はページ数も少ないしQ&A方式だからもっと早く読み終わる。セールでたった280円だったから買った。 白本 作者: 高城剛 発売日…

NYに来るにあたって"ライ麦畑でつかまえて"を再読した感想・書評

ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス) 作者: J.D.サリンジャー,野崎孝 出版社/メーカー: 白水社 発売日: 1984/05/20 メディア: 新書 購入: 48人 クリック: 410回 この商品を含むブログ (355件) を見る "ライ麦畑でつかまえて"を読むのは4回目か5回目。村上…

読まないといけない

本は重くかさばるので、そう何冊も持ち歩くことができない。リュックに入れていると邪魔になるので読んでしまわないといけない。たまっている本をリストアップして読めるうちに順番に消化していこう。 未読 ヤバイ経済学 ヤバい経済学 [増補改訂版] 作者: ス…

ベタで面白い小説5冊

映画選をやってみて、本も残してみたいと思った。選定基準は、読みやすさ、理解しやすさ、親しみやすさ、楽しさ。僕が本当に好きな作品は置いといて、ベタに気軽にお勧め出来るものをラインナップしてみました。超独断と偏見。 罪と罰 罪と罰〈1〉 (光文社古…

堀江貴文「ゼロ」感想・書評

ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく 作者: 堀江貴文 出版社/メーカー: ダイヤモンド社 発売日: 2013/11/01 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (2件) を見る 本の紹介。堀江さんは今まで掛け算について語ってきた。頭をフル…