日常のなんでもない話3

僕は食べ物に疎い方で、好き嫌いが無い。まずいのはわかるけれど、まずくても一応食べられる。そもそも食べること自体があまり好きではない。

近所のラーメン屋によく行く。ここに引っ越してきてすぐの頃、駅の近くにラーメン屋がある事に気づいた。毎日前を通る。客もよく入っている。そのうちなんとなく入った。

店はとてもボロい。屋台と変わらない。

席は5人分ぐらいしかない。壁にかかっているお品書きを見ると、ラーメンが異常に安い。450円。

チェーン店の一蘭なんかは790円だというのに、450円だ。

とりあえず、普通のラーメンを頼んだ。太麺らしく、出てくるまでに時間がかかる。テレビはないが、FMがかかっている。雑誌なんかも少しだけ置いてある。店の前の駐禁を気にしてか、カメラとモニターが置かれており、店の中から前の通りが見えるようになっている。モニターは置くのにテレビは置かないんだなあ。

肝心のラーメンが来た。安くても決して量は少なくない。醤油の原液のような黒いスープに、つけ麺で使うような太麺と、ネギ、シナチク。

スープの味は、見た目通り濃い。そのまま飲むのはつらいぐらいに濃い醤油味。

そのスープに麺を浸して食べる。この麺がうまい。太麺なのに、硬くしまった麺で、弾力がある。確かにこれだけボリュームのある麺だと、これだけ濃いスープでなければ味か染み渡らない。

麺とスープを交互に口にしていたら、空になっていた。ごちそうさま。 

今ではこの味にも慣れて、スープ単体で飲むことも出来るようになった。初めは麺が美味しくてスープは濃いだけに思えたが、そのうちこの濃いスープの味わいが分かってくる。

 

タバコをやめている。

やめているといってもまだ2日。

僕は喫煙の習慣が浅く、もともと1日2本ぐらいしか吸わない。体が強くないので、何本も吸うと気持ち悪くなってくる。

吸い始めたのも大学に入ってからで、そのきっかけは、タバコを売っている側のアルバイトをしている時だった。

「あれだけ数と種類があって、なぜみんな同じのを買うのだろう」

という疑問が発端だった。本当に味の違いなんてあるのか。いつも吸っているタバコが切れていたら何も買っていかない人までいて、理解できなかった。似たようなのが沢山あるのに。どれでもいいだろう。

吸い始めてからの結論は、確かに味は多少違うけれど、切らしていたら他のを買う。こだわるほどのものでもない。

禁煙しようと思ったことはあまりなくて、吸っていても吸っていなくても同じだった。だったらあえてやめる意味もないだろうと思ってた。

北米圏は禁煙の習慣が強いので、いっそ完全にやめてしまった方が後が楽かもしれないと、今は思っている。でもおそらくまた喫煙すると思う。