気持ち悪い趣味

趣味というほどでは無いけれど、僕は今までいくつかの娯楽に手を出してきた。ここでよく取り上げているのが、写真、旅行、バイク、といったところか。本はまた違うだろう。

これら3つの趣味もそうなんだけど、世間一般的にはあまり健全でないと言われるものにばかり手が伸びてしまう。健全でない、というよりは、一歩間違えれば気持ち悪い部類の趣味に関心を持ってしまう。いわゆるオタク趣味だ。例えば、先日まで同居していた元同僚くんは、サッカー気違いだ。サッカー=人生という感じだ。サッカーという趣味は、特に見るだけでなくやる場合は、どうあがいても気持ち悪い趣味にはならないし、オタクにはならない。爽やかでかっこいい印象しかないだろう。スポーツの中でも特にそうだ。僕はサッカーに興味なく、サッカーの話なんか全くわからないけれど、そう思う。

しかし、写真はどうか。一歩間違えれば気持ち悪い。旅行はどうか。一歩間違えれば気持ち悪い。バイクはどうか。やはり一歩間違えれば気持ち悪いんだ。僕はそれらを経験する中で、気持ち悪い側の人達も見てきた。

写真であれば、まず気持ち悪い写真を撮る人。これはもう論外にしたい。さすがに自分とは関係ない。それ以外にも、カメラオタクという人達がいる。クソでかいカメラを持ち歩いて違和感なしにレンズを向けるには、警戒されない人である必要がある。カメラオタクのジジイは亀爺と呼ばれている。

旅行であれば、まず買春する人。僕はしない。次に、外こもりという人たち。アジアになどに何ヶ月も滞在するが、ずっとゲストハウスにいて毎日何もしない、ただ日本から逃げてきただけという人。僕は否定しないけれど、さすがに世間からはクズと認定されているだろう。

バイクはどうなのかというと、いるんだ気持ち悪い人。バイク乗りならだれでも知っていると思うけれど、バイク乗りには結構気持ち悪い人が多い。なんというか、見た目からしてオタクな人がなぜか多い。いわゆる、車好きなヤンキーたちと違う。

僕が手を出してきたのはそういう爽やかさとか健全さに欠ける項目に偏っている。いや、写真もバイクも旅行だって、いくらでも爽やかに健全にすることはできる。しかし、それらは一歩間違えれば全て気持ち悪いものであった。僕自身、大学生の頃はゲームしたりマンガ読んだりネットしていたりしながらだったので、いくら気持ち悪い側ではないよと言ったところで、そう見られてもおかしくない。周りから見ると区別つかないかもしれない。

自分は違うと思っていたんだけど、前の彼女からは「それオタクだよ」と言われていた。彼女はオタク的な物を全く知らなかったからそう見えたのだろう。僕は本当は報道写真が好きだった。フォトジャーナリストの写真が。あの衝撃は、他の写真にはない。でもあまり触れる機会がないからアート写真みたいなのも見ている。撮るのは普通の写真。撮られていることを意識していない写真を撮りたい。

バイクに乗るきっかけは、隣の家の人がハーレーに乗っていたからだった。中学からの友人にもバイク乗りが何人かいた。移動手段が無かったのもあり、誘われて乗ったような感じだ。バイクの良さは、度々口にするが、ジェットコースターを自分で操縦する感覚。昔はレースとかもよく見ていた。ヴァレンティーノ・ロッシ全盛時。加藤大治郎のビデオとかも見た。MotoGPの世界では日本人も1着になったりするからF1 より面白いと思うんだけど。

旅行については何度も書いたけれど、暇があったのと、ヴェトナムの地に興味があったのがきっかけ。旅行の良さは何より、異世界にいるような刺激と、見知らぬ土地の開放感だろう。迷うのがいい。間違えるのがいい。途方に暮れるのがいい。金取られたりは困るけど今のところない。

僕は物事にのめり込めない気質で、さらに飽き症だ。興味を持っても趣味にまで到達しない。かじっては、飽きる。知ってるだけ、の範囲から抜け出せない。

写真はうまくない、知らない人に声をかけてスナップ撮らせてもらうとか、たまにやるけどなかなか勇気が出ない。バイクも下手くそだ、いまだにフルロックターンができない。旅行も現地でたじろぐ。現地人に話しかけるのも苦手だし、失敗ばかりする。

ああ、ユーゴヲタかもしれない。先日名古屋へ行った時に、鈴木さんという先輩が「俺ユーゴに詳しい」と言っていたので笑いそうになった。俺そっち寄りか。いやでも多分よくわからないまますぐ飽きる。