海外に4ヶ月住んでみた感想

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  • 場所:カナダ(トロント)
  • 手段:ワーホリ(1年間の滞在と労働が許可される)
  • 目的:長期滞在
  • やったこと:学校行っただけでまだ働いていない

4ヶ月というと、一箇所の旅行としてはかなり長い方だろう。滞在、居住としてはかなり短い方だと言える。
もう交通の手段で迷うことなんて有り得ないし、買い物の仕方がわからないなんてことも考えれない。かと言って、相対的にどこのレストランがうまいとか、トロントニアンの友達がたくさんいるとか、街の動きや流行、新しい情報が入ってくるというようなことはない。そんな旅行と居住の中間の立場から海外を振り返ってみた。
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どこにいても日本人

当たり前だが、どこにいても日本人、もしくは東洋人としてしかいられない。いうならばstrangerであり、言葉がおぼつかないことも相まって、地域、地域の人に溶け込むことなんていうのはほぼできない。そして、日本人同士、もしくは東洋人から話しかけられ、彼らstranger同士で過ごす事が多くなる。
元々カナダは移民の国だから、カナディアンのアイデンティティは希薄だと言うが、それでもウィンタースポーツが基本だったり、幼い頃はホッケー選手のカードを集めていたり、カナディアンとしての明確な違いもある。短期間住んだぐらいでは割って入れない。

毎日何してるの?

僕は今のところ働いていないで毎日英語の学校に通っているが、シェアメイトたちは週5とかで働いていたりする。内容はほとんどの人がジャパレス。ラーメン屋だったり日本食屋だったり、英語が上手くない日本人を雇ってくれるところ。
「外国まで行って飲食のバイトする、しかも日本語環境なんて意味があんのか?」って思うかもしれない。まあ、無いです。「日本でやればいい」と言われるとそうかもしれない。ただ、日本でやっても同じ。こっちでやっても同じ。あえて日本を選ぶこともない。
何が違うかというと、ただ住んでいる環境が違うだけ。国、街、人、文化、全部違う。

何がしたいの?

正直なところ、本当に意味のない時間を過ごしている。旅行もそうだけど「わーこんななんだ」っていう。それだけ。たまに「何やってるんだろう俺…」って本気で思う。朝起きたら日本にいるつもりだったこともよくある。ただ住んでいるだけ。
僕以外は英語を身につけて帰りたいとか、こっちの大学に行きたいとか、永住を目指したいとか、外人の友達が欲しいとかあるみたい。それぞれ夢や目的を描いて来ているそうだ。僕の場合、強いて言えばずっと日本に住んでいるだけでは得られなかった視点、視野を得たかった。外国のことは何も知らなかったので、長期的に日本以外を眺めたかった。
関連:何故トロントに来ているのか - Letter from Kyoto

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お金はいくらかかるの?

僕みたいに語学学校に通いたければ、学費を捻出しなければいけない。だいたい月10万の計算になる。それ以外に生活費を持参しなければならない。生活費については以前に内訳を書いたけれど、だいたい月10万ぐらいかかる。僕のように学校に行っている間働かなければ、その間は毎月20万近くの出費を計算しなければいけない。半年いるだけで120万だ。それぐらいの貯金は最低でも必要となる。
学校に通いながら働くという手段もあるが、僕はそういうしんどいのが嫌いなのでやらなかった。学校が終わってからバイトしようと思っている。人によっては軍資金50万で学校も行かず保険も入らず来ていきなり働いている人もいる。
関連:トロントの生活費を計算してみた - Letter from Kyoto

英語喋れる?喋れるようになる?

そういうコストを全て払ってでも英語が喋れるようになるなら、十分な見返りはあるんじゃないか、と思うかもしれない。英語に関しては人によります。元々適性のあった人や、勉強を頑張った人、現地人とたくさん触れ合った人はそれなりの成果を挙げて帰っていくことが多い。僕のシェアメイトだった人はTOEIC900点を取っていた。また、友人の彼女は字幕なしで映画の内容を詳細に理解していた。
かたや、行っただけでは基本的には上達しない。さらに、いくら勉強しても現地人と触れ合っても上達しない人は上達しない。15年とか住めば別かもしれないけれど、外国に住めば自然と英語が身につくなんていうことは、ほとんどの人はない。これは本当にスポーツとかと同じで才能の部分と、あと始める年齢の差が大きい。
関連:外国でも日本語でなんとかなってしまう - Letter from Kyoto

日本に帰りたいか?

僕は期限付きビザなので帰りたくなかろうが帰らないといけないんだけど、今のところ日本に帰りたいと思ったことはない。海外の何がいい、トロントの何がいいというわけではなく、ただ日本に帰りたい理由がない。誰だって言葉さえ通じれば今の日本を出たいんじゃないか?とさえ思っている。どうだろ実際。日本大好きって人もいるにはいるだろうけど、僕は食べ物のこだわりとか、消費活動、物に対するこだわりが薄いので、日本のどこで何をしたいと強く思うことがない。かといってここに居続けたいというわけでもない。

いつ海外に住むの? 

僕は一時的に来ているだけなので就労とか永住とかそういう話はわからないけれど、単に海外に住むということだけを考えた際、何が障害となるか。
一番のハードルは、日本の生活を一旦ストップしないといけないことだろう。一般的には、何歳で学校を卒業し、何歳から働き、何歳で結婚をし、何歳で家を買うとか、そういう漠然とした人生設計があるはずだ。そこに1年なりそれ以上の海外生活をねじ込むのはハードルが高い。ワーホリに行くのは大学生が一般的だが、大学生なら休学して1年間余分に大学生として過ごさなければいけない。休学費なるものも払わないといけない。正直、大学生の時の1年や2年なんて大したことないけれど、それよりも費用を捻出することが大変だと思う。渡航費であったり学費であったり生活費であったり、それを稼ぐために費やされる時間とお金を考えたら膨大なコストとなる。
僕みたいに元社会人であれば、会社を辞めるなりしなければいけない。僕は逆に辞めたついでで来ているけれど、どちらにしても人生設計を変えたりストップする必要がある。
関連:大人のワーキングホリデー - Letter from Kyoto

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