革靴について

僕にはもともと革靴を履く習慣がなかった。中学は制服だったけれどスニーカーで、高校も大学も私服だったから就職して初めてスーツに合わせる革靴を買った。履いていた靴は、SCOTCH GRAIN、Cole Haan、ジャランスリワヤ、REGALなどの安いやつ。
その痛いこと。スニーカーばかり履いてきた僕にとって革靴の存在意義がわからないほど足が痛かった。僕は運動靴やぞうりでも靴擦れする弱い皮膚なので、そんな僕が革靴を履くと3箇所ほどの靴擦れを伴っていた。毎日履くから治るということもない。靴を変えればまた違う箇所に靴擦れができる。その繰り返しだった。
会社員を6年以上続けたのでさすがに皮膚が硬くなり同じ靴では靴擦れしなくなったものの、硬い、窮屈、かかと上がってるなどそこまでして革靴を履く意味がわからなかった。

そして会社を辞めて1年近く経った。それ以降に革靴を履いたのは職業訓練の面接練習の日だけだった。もちろんカナダには持ってきていない。今もニューバランスのスニーカーだ。スニーカーめっちゃ楽。もう革靴なんて履けない。もう足の皮膚は元に戻っており、今革靴を履いたらまた足の皮がめくれて血と組織液と痛みを伴うだろう。今後もずっとスーツを着ない、革靴を履かない日が続けばいいのになあ。