経費削減って無駄じゃないかな

家計でもそうだが、細々とした経費削減は割に合わないことが多い。10円とか100円単位で節約したところで1ヶ月1万円の節約にもならない。その割には利便性が著しく後退する。ひどい時はその削減した部分をカバーするために余計な時間や手間をかけることになり、返って損失が大きくなる。安価な経費削減は費用対効果が乏しいのだ。

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オフィスにおける削減事例

僕が前いた会社では元々カラー印刷を使っていたが、経費削減によりカラーである必要性がある書類を除いて全てモノクロ印刷が基本になった。これは良い例だと思う。仕様さえ変更してしまえばカラーからモノクロへ移すコストはかからない。棒グラフなど見た目の印象が必要な場合はカラー印刷すればいいのだから。
紙もコピーなどは安い紙に変更された。コピー用紙は大量に使用する分そんな品質にこだわる必要はない。手間は全く変わらず、これも良い例だといえる。

デジタルは必ずしも効果的か?

しかし、紙で保管していた物をデータで保管するようになった場合、果たしてどうだろうか。これは非常に難しいところだ。契約書等どうしても紙で残しておく必要がある物(現代にそんなものはあるのだろうか?)は仕方がないとして、それ以外をデータで保管するとどんな利点と弊害があるか。

利点①スペースの確保

これはかなり大きい。コストで一番高いのは人件費であったり、オフィスや倉庫などの不動産だ。紙で保管していれば増えるごとにスペースの拡張が必要となる。データも容量の拡張は必要だが、その費用はおそらく10000分の1ぐらいで済むんじゃないだろうか。
わかりやすいのがパソコンだ。オフィスにおいて1人1台パソコンが支給されたのはいつ頃からだろうか、とにかくそこには大量の書類が収まっている。これを紙で自分のデスクで管理することは最早不可能だ。倍のスペースが必要になり、そのコストはどうなるか。

利点②紙の削減

事務系オフィスが職場の場合、IT系でもない限り紙だらけだ。紙のコストというのは尋常ではないんじゃないだろうか。会議でもあろうものなら何十部も一斉にプリントされ、会議が終わった瞬間見向きもされなくなる(何故なら会議のために印刷しただけで、データでも配られていたから)。それに費やした紙やインクというのは無駄以外の何物でもないだろう。それが日夜繰り返されている。データは無料だ。そしてデータであれば、どこに仕舞ったかも検索すればすぐだ。デスクの上でも簡単にアクセスできる。

弊害①管理コスト

データを保管したりバックアップを取ったり、クラウドにするか無線LANにするか、そもそもスタンドアロンなのか、紙をただ置いておくだけとは違った管理が必要になる。費用は不動産ほど大きくなることはないと思うが、自社でやるのか外注するのかといった決め事も発生し、人を雇うなり契約するなりでコストがかかる。またアクセス権限や漏洩リスクなど、それらのマネジメントも必要になってくる。

弊害②使えない人たち

デジタル・ディバイドという言葉が10年ぐらい前に流行ったが、現時点でパソコンを上手く使えない人は多い。年配は特に多い。そんな都合で彼らをクビにするなんて到底できず、むしろ彼らは他の面で知識も経験も優れており尚且つ権限を持っていたりするため、技術の導入が進まない例も多々あるだろう。いざ導入しても彼らを教育するコストがかかる。慣れてしまえば楽なんだがそもそも慣れるのに時間がかかり、彼らにとってはアナログの方が効率よく慣れようともしない人も中にはいる。

これらのバランスを考えた上で割に合う決断をしなければならない。管理コストや既存の利用者に対する弊害が利点を上回ってしまえば導入する価値は無い。また、結果的にプラスに転じる内容であっても個人的にマイナスな印象が強ければその人達を説得して、慣れてもらわなければいけない。テクノロジーの面においてそれはかなり大変な作業だろう。

無駄な事例

しかし、本当にひどいのは電球の間引き空調の間引きといった「やった感は大きいけれど見返りはほとんど無い」ような経費削減だ。これが本当に蔓延している。特に日本社会においては何の効果もない「対策してますよアピール」が喜ばれる風潮にあるため、それに付き合わされる人たちは本当に不便を被る。

経費削減に一番効果的なのは、接待、食事、懇親会を減らすことだ。たった1回でも無くせばコピー用紙代ぐらいにはなるんじゃないだろうか。接待、食事、懇親会に数万から数10万使うのは無駄でしかない。顧客への接待など、仕事上本当に必要なものもあるかもしれないが、少なくとも社内での懇親会など一切不要だ。

年に1度の忘年会ぐらいは残してもいいと思うが(個人的にはそれも不要だと思う)、上役が来る度に大勢引き連れて飲みに行ったりするのは、やりたければやりたい人たちだけで自分たちのお金でやればいい。そこに経費が投入されるのはどう考えても無駄だ。役員なんかは自分のお金感覚だから好きに使うのかもしれないが、それならば経費削減は口にしないでほしい。まず自分からしてください。

予算や経費の組み立てが過去の事例を100%踏襲される形で決定されることも問題かもしれない。もちろん予定が入っていれば計上されるだろうが、予定外の出費というのは基本的に多い。それを予算で管理するには無理がある。予備費が準備されることも多いが、もうちょっと上手く回す方法は無いのだろうか。
僕は経営者でも経理部でもなかったからこんな事を考えてもあまり意味がない。

家計で考えてみる

こんな事例をいくら並べたところで意味はないだろう。もっと身近な家計について考えてみよう。お金を貯めるとき、人はどういう手段を取るだろうか。無駄遣いをやめて少しずつ貯めていくだろうか。食費を削るだろうか。タバコ代を削るだろうか。

貯金するには天引きしかない

僕は今まで何度か計画的に貯金をしたが、結局貯金するには今月使う手持ち金から予め天引きしておくしかないと思った。なんとなくいろいろな部分を節約して手持ち金を多く残そうとするより、始めから限られた予算でその月をやりくりすれば確実に引いた分を貯めることが出来る。なんとなくでは貯められない。

例えば年間で120万円貯金しようと計画する。月10万円貯金しなければならない。給料は25万円であるとすると、1年の間は毎月15万でやりくりすることになる。15万のうちから家賃や公共料金を払い、15万のうちから何ヶ月か残しておいて服を買ったりする。15万の生活を自分に強いることで自動的にお金は貯まる。10万の生活をすればもっと早く貯まる。15万の生活に慣れてしまえば節約していることさえ意識しなくなる。

大胆に浪費を取り除け

細々としたものを無理に節約して反動が来たりするよりも、限られた予算の中で優先順位の高い順からお金を費やしていけば自然に無駄なものが省かれる。必要性の高いものは大抵そんなに高価ではなく、それを100円安いものに変えたところで削減効果としてはたかが知れている。逆にどうでもいいものが案外高価だったりする。何でこんな物に金使ってるんだろ、っていうようなもの。お菓子とか。そういうのをバッサリと切れば、ケチケチ節約するよりも簡単にお金が貯まる。本当に15万しかなければ絶対買わないんだから。

つまり、なんて言ったらいいんだろう。方法論の話です。細々としたくだらない節約を積み重ねて経費削減した気になっているよりは、大きく無駄なものからバッサリ切っていけば簡単で早くて効果的だ。ちびちびとした努力をアピールしたり満足感を得るのではなく、楽に効果的に結果を出すことの方が生きていく上で重要だと思います。