キューバ旅行記4日目⑨「Santa Maria」

前回の続き

ビーチへの行き方

朝はいつも通りだ。この生活に少し馴染んできた。10時半には僕のホテルに友人が到着した。友人をこっちに呼んだのは単純にビーチがこっち寄りだったからだ。僕らはもう水着を来てビーチへ行く用意は終わらせていたものの、それがどこにあってどうやって行くのかわからなかった。「タクシーの乗ろうか」と言っていたが、タクシーの相場やどのタクシーが安全だとか、それも知らなかった。友人は「どうせならクラシックカーのタクシーに乗りたい」と言っていた。西洋人はキューバに来ると、こぞってクラシックカーのタクシーに乗ったり自ら運転したりしている。アジア人である僕らはどこへ行ってもそういう細かいことに慎重だった。

 

結局バスに乗ろうという話になった。ハバナ市内からサンタマリアという近場のビーチまでバスが出ている事自体は事前に調べていた。どこでそのバスに乗れるのか、どのバスに乗ればいいのか、僕らは高級ホテルの受付に聞いてみることにした。宿泊客ではないけれど、ちょっと簡単な質問をするだけだから教えてくれるだろうと思った。受付は運良く空いていた。僕らはカウンターにいる女性に

「ビーチへ行くにはどのバスへ乗ればいいのか、聞いてもいいですか?」

と英語で質問した。彼女はどうみてもキューバ人だけど、今まで出会ったキューバ人と違い僕らの拙い英語を明確に理解していた。

「向かいにあるParque Central公園の西側にバス停があるから、そこでT3というバスに乗ればいいよ。バスは40分置きに来ているから。往復で5CUC(約600円)。」

はっきりと、クリアで、親切な英語で返ってきた。すげえ高級ホテル。僕らが宿泊客ではないことは身なりでわかる。ちなみにNH Parque Centralというホテルだ。これを読んだ人は、機会があれば泊まってあげてください。クオリティは保証できると思います。

バスでビーチへ

バスは40分ほど到着しなかった。バスを待っているとしきりにタクシードライバーにタクシーを勧められるが、待っている人は誰一人として乗らないのが面白かった。あの勧誘は意味あるのだろうか。結局バスに乗るのは11時半頃となった。バス自体は普通の観光バスみたいなもので、席にもいくつか空席が残った。バスに乗り込み、発車した後にバス代の5CUCと往復券が交換となった。このバスはサンタマリアビーチという場所へ向かっている。名前がいくつかあってややこしいんだけどPlayas de Esteという場所は同じ場所だと思われる。ハバナ市街からバスで約30分。車中ではキューバの音楽が流れている。

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こういうバスに乗った

バスはいくつかの停留所に停まる。僕らはどこで降りたらいいのかわからないため、停まる度に外を見たり他の乗客の様子を伺っていた。結局、ちょうど30分ぐらい経ったところでバスが折り返し、ほぼ全員が降りていくポイントがあった。そこがビーチの入り口だった。ちょうど12時ごろに着いた。バス停の近くにはレストランがあり、売店があって僕と友人はそこでCrystalを買った。ここでも値段は同じ1CUC(約120円)。

サンタマリア

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今日は晴れているものの、少し風が強く泳ぐには涼しい。僕は単純に海が好きだから仮に泳げなくても来ていた。男二人であろうがビーチに来ることは気にしない。実際ビーチに来ているのは女性の二人連れや男性二人連れなども多かった。そういう事を過剰に気にするのは日本人だけなのかもしれない。全然関係ないけれど、近くで肌を焼いていた西洋人の女性はトップレスだった。こういうのも日本人にはあまりない。

僕らは砂浜に荷物を置いた。友人はタオルを敷いてビールを飲みながらiPhoneで音楽をかけ、寝始めた。僕も砂浜に座り、ビールを飲み続けた。ビールを飲み終えると海へ入っていった。肌寒かったが海の水自体は暖かく、海から出れば少し寒い。僕は海で泳いだり砂浜を散歩したり走ったりした。ビーチそこそこ広い。端から端までは歩いて行くのが大変で諦めた。そして僕は砂浜に座り、座禅を組んでいた。

友人が起き上がった。

「太陽浴びて寝てるだけでも疲れるな」

実際汗もかいている。こんどは僕がタオルに横になり、友人が水へ入って砂浜を走っていた。なぜ僕らは砂浜に来ると走るのだろうか。僕はタンクトップを目にかぶせ、横になりながら音楽を持ってくればよかったと思った。

体は焼けた。キューバに来て街を歩き、既に焼けてきてはいたが、このビーチで本格的に焼けてきた。友人は2キロほど走って戻ってきたため、荷物番を交代して僕は再びビールを買いに行った。その後また海に入ったり体を焼いたりを繰り返していた。

夕方4時になり、風が冷たくなってきたため僕らは帰ることにした。僕らは二人共全身真っ黒になっていた。このビーチにはシャワーなんてない。トイレもない。自然のビーチである。バスは僕が泊まっているホテル近くの公園にまた戻るため、僕のホテルでシャワーを使おうということになった。

さまよい飯

僕のホテルを出る頃にはもう夕方5時頃だったが、今日は昼ごはんを食べていなかった。僕らは以前に革命広場の近くで食べたライスの上にチキンが乗っかってるあれを食べようと思い、SimonBolibarを西へと歩いた。途中でよくわからないハンバーガーを食べたがそれは冷めており、普通だった。5人民ペソ(約25円)。また、前回飲んだマンゴージュースを飲もうと思ったが店が閉まっていた。

ハバナのイオンも通り過ぎ鳥ライス屋前まで辿り着くものの、ライスはもう終わっていた。ドリンクだけまだ営業していおり、それで行列ができている。僕らは腹が減った状態で結構歩いたため落胆していた。周辺で他に並んでいるような飯屋がないか探す。あまりない。呼び込み等はあるが、少し値段が高かったりとあまり入る気になれない。僕らは来た道を引き返し、結局ハバナのイオンにあるフードコートでBucaneroというビールを買った。このビールはアルコール度数5.4でCrystalと値段は同じ。味はCrystalの方がおいしかったけれどここには置いていなかった。そこではチキンが売っており、値段は安くはなかったけれど量が多い。友人はそれを頼んだ。僕はどう見ても食べきれそうになかったため、他に何か置いていないか探した。

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ブカネーロと読むらしい

見るからに不味そうなパスタがあった。1CUC(約120円)と値段も高いが、周りに食べている人が数人いたから購入してみた。やはり、案の定まずかった。ここは店員が若くてきれいな女の人が多く、近代的な雰囲気だけで、飯は総合的にハズレだ。

次回「飯酒飯酒」へ続く

※電子書籍にまとめました。タブレットやスマートフォンのKindleアプリで読めます。

記録キューバ旅行

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