使っているカメラ Leica M8

写真を載せたり写真についてよく知りもしないくせに講釈たれたり、カメラの話をしたりする割には、まだ僕が使っているカメラについて、今まで触れたことはあっても詳しく書いていなかった。僕がここ3年ぐらい主に使っているカメラがこのLeica M8

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なぜLeica M8を買ったのか

僕がこのカメラを買うことにしたきっかけは、ハイ、見た目です。これは言い逃れできません、見た目です。見た目がかっこよかったからです。Leicaのカメラというのは確か、Mシリーズになってからデザインが変わっていない。現行の最新版Leica Mについてもパッと見は同じ、1954年に発売されたフィルムカメラのLeica M3ぐらいまでさかのぼっても基本は同じ。デジタルになってレバーが減り、液晶とボタンがついたり厚みが増したりロゴに色がついたりその程度。言うなればクラシックカーの外装のままで中身は最新。おまけに小さい。レンズも基本小さいものが多く、持ち運びが圧倒的に楽だ。

https://www.flickr.com/photos/57934408@N00/7497807946

photo by Gene Wilburn

Flickrから拾ってきたLeica M3(だと思われる)

戦場カメラマン、沢田教一

見た目以外の理由も無理矢理挙げていこう。無理矢理なのでいくつかある。まず、またベトナムの話になるんだけど、ベトナムに行った時、戦争証跡博物館でたくさんの写真を見た。そのうち沢田教一という人が撮った写真を見ていた。彼はいわゆるフォトジャーナリストで、ベトナム戦争を撮影していた。僕はその分野もよく知らないけれど、多分その界隈では伝説的な人だと思う。彼に憧れこそしたものの、彼のようになりたいからLeicaを買ったというわけではない。ただ戦場でLeicaがよく使用されていたという話を知ったのはこの辺りからだった。それで欲しくなった。ちなみにベトナムの博物館には一ノ瀬泰造の、弾丸が貫通したニコンFも展示されている。二人ともカンボジアで死んでいる。

レンジファインダー

もう一つ、僕がLeicaを買った理由というのが、単純に使ってみたかったから。それ以前に使っていたのはオリンパスのPEN Liteや、当時出たばかりだった富士フイルムのX100。撮るにあたってはそのあたりで十分だったんだけど、Leicaについて調べだしてからLeicaが他のカメラとはちょっと違うということを知った。Leicaはレンジファインダーカメラという種類に属し、一眼レフではない。僕はその構造的な違いも読んだけれど忘れたから詳しくはWikipediaでも見てほしい。とにかく、焦点の合わせ方から違う。そして当時存在したデジタルレンジファインダー機というのがエプソンのR-D1という機種とLeica M8、M9の3つしかなかった。フイルムカメラは日常で撮るのに時間とコストがかかり過ぎるからメインのカメラとしては使いたくない。デジタルの3機種の中で一番安かったのがM8だった。M9からフルサイズセンサーが搭載されたけれど、M8のセンサーはAPS-Hというサイズで、ミラーレスなどでよく使われているAPS-Cより一回り大きいものになる。Leicaを買ったのは見た目やエピソードもありつつ、それがただ撮るという行為においても他のカメラと少し違い、好奇心をそそったから。高校の時から7年ぐらいWindowsを使っていたのに、会社員になってMacを使ってみたくなったからMacを買ったのに似ている。

レンジファインダーカメラ - Wikipedia

買うまでの経緯

僕が初めてMacを買った時のMacというのは、当時WindowsXPがどのパソコンで一番速く動くかという話題になった時、BootCampしたMacが一番速いと皮肉られていた。当時のMacは今と違い、速くてしかも安かった。しかし、Leicaは高かった。僕にとっては「かっこいいから」なんていう理由でホイホイ買えるようなものではなかった。M8はもう後継機のM9が出ていたから新品はない。中古で探した。結局マップカメラというサイトで売っていた一番安いものを購入した。値段は確か25万だった。僕が買ったのは3年以上前になるんだけど、驚くことに今買っても値段がそんなに変わっていない。一番安いので24万ぐらい。この3年間でほとんど値下がりしていない。M8は2006年に発売されたもので、僕が買った当時でも5年近く経っている。来年で10年。そんなに経っているにもかかわらずこの値段だ。でも定価は確か倍ぐらいだったと思う。いつまで使えるんだろ。

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使ってみて

仮に、本当に全くカメラが初めてで、コンパクトデジタル感覚で買ってしまった人がいたとすれば、悲惨な目に遭う。まず第一に、デジタルだけどオートフォーカスなんてない。マニュアルフォーカスしかない。ピントは自分で合わせなければいけない。第二に、ズームなんて存在しない。望遠レンズというのはもちろんあるけれど、レンジファインダーは単焦点レンズしか使えないから、一つのレンズで焦点距離を変えられるズームレンズは存在しない(調べたら多焦点レンズというのが存在するみたいだ)。おまけに電子ビューファインダーもない。ファインダーはただの覗き窓だ。液晶には撮った後の写真しか映らず、撮る前に確認することはできない。要するにボタンを押すだけでは写真が撮れない。

僕がいつも困るのは「お前も入れよ、撮ってもらうからカメラ渡して」と言って、他人の手にカメラが渡ったとしても100%使えない点。一眼レフも自分が使ったことのないカメラは触れない。あれと同じ。「ファインダーを覗いて像を重ね合わせたところにピントが合うから」などといちいち説明してられない。距離を目で測ってピントを調整し、F値を上げてシャッター速度を下げてから渡せば「後は押すだけ」に一応なるんだけど、とにかくめんどくさくて、渡すと金属で重くて驚かれたり、人に渡すにはあまり向いていない。

じゃあ肝心の写りはどうなのか。僕は他のカメラをあまり使ったことがなく、よく知らないから比較できない。いわゆるデジタル一眼レフというのには触れたことがない。触れたことぐらいはあったかもしれない。まあいいや、多分普通だと思います。そもそも僕は写りがどうとかよくわかっていない。とりあえず高感度には強くない。もちろんレンズを変えれば変わる部分も大きい。僕が今持っているのは28mm一本。そんなところだろうか。

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