冷蔵庫を空にしておきたい

冷蔵庫を空にしておきたい願望がある。常に空というわけではなく、一度買った物を全て空にするまでは次を買いたくないという願望に近い。実際は買い足すんだけど、一度にあまり多く買わないようにしている。なぜこうなるかというと、僕はすぐに物を腐らせるから。あまり消費が激しい方ではないのかもしれない。とにかく冷蔵庫の中身が腐り、消費する前に捨ててしまわなければならない状況が多かったため、じゃあ初めから必要なときに必要な分だけ買えばいいやという風になった。街中に住んでいるからというのもある。

 

同時に、買ったものは消費してしまわなければならないという強迫観念が強い。それも腐らせてしまうから。だから1週間分の食料を買うと、一週間後には大抵きっちり残っていない。冷蔵庫を開ければ空。この無駄にすることに対する強迫観念というのは、源流を辿ると実家にあった。実家の冷蔵庫には、腐らせて捨ててしまうだけの物がたくさんあった。もちろん僕の物ではない。また、必要な時に使おうと思った物がなくなっている事も多々あった。自分が買った物しかり、冷蔵庫にあったものしかり。誰かが既に利用してしまっていたり、腐っていたり。僕はその都度滅入っていた。だから結局自分が必要な物は自分で、自分のタイミングで必要な時だけに買うようになった。

しかしビールなどを買う時はめんどくさいから6缶セットで買う。僕はお酒に弱いから1日に続けて6缶飲んだりはしない。だいたい1缶で終わる。では残った、今日必要のない5缶はどうなるかというと、次の日から毎日ビール漬けになる。そしてあっという間になくなる。本当に飲みたかったのは初日だけだったとしても、冷蔵庫の中の消費を抑えきれない。必要以上に消費してしまう。だから余計に必要以上は買わないようにしている。例えが変かもしれないけれど、1週間を1000円で暮らせる人は、1000円しかなければ1000円で普通に生活をしていたのに、1万円の週があったとしても1万円を一週間で使い切ってしまう、そういう感じになる。だからまあ、1000円で抑えるのが賢明なのだ。洗剤なんかも残り少ないと丁寧に量を測るけれど、余裕があるとドバドバ入れてしまうあの感じ。