写真を撮るときに意識すること

僕が写真を見るのは、webで見ることが圧倒的に多い。雑誌であったり写真集を買ったり紙媒体で見ることや、写真展に行くこともたまにあるけれど全体で言えばwebで見る機会が多い。それは僕が引きこもりだからという話ではなく、雑誌や本を買うことは少ないし街で広告やデザインを見ることはあっても写真を見ることはあまりない。じゃあwebで写真って何を見るのかというとTumblrやら500pxやらブログも見るけれどフォトグラファーの公式サイトであったりスナップのサイトであったり、そう昔僕はスナッパーになりたかったんだ。昔は本当に一日中ネットで写真ばかり眺めている時期があった。 

The Sartorialist

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そのせいもあってか、僕が写真を撮るときは紙に印刷する写真ではなく、画面で見る写真を意識してしまう。僕が使っているのはデジカメだから当然フィルムカメラのような現像をすることはないんだけど、そうでなくても撮る時点で基本的にプリントして配ったりすることを想定していない。それによって何が変わるのかというと、まず全体のサイズ感が全然違う。画面いっぱいで見てかっこいいか、写真のあのサイズでかっこいいかで撮る範囲は変わってくる。あと発色とか。RAW現像で調節してもプリントするとまた変わる。そこまでは想定していない。自分が撮った写真も画面で見ることがほとんどだ。

そういう写真っていうのはまさにデジタルの写真であり、フイルムと紙媒体でやっていた作業とはもう方向性からして違うのかもしれない。もちろんデジタルで紙のものを撮る人もいるだろうし、フィルムをスキャンしてデジタルで見ることも大いにある。いいものだったら紙であろうがデジタルであろうが良いということもあるだろう。なんとなくフィルム→デジタルからの劣化はないけれど、デジタル→紙媒体の劣化は激しそうだ。画質なんかだとフィルムカメラのほうが今でも断然有利だから。デジタルでしか撮れないというのは、幅が狭まるという意味でよくないのかもしれない。

ただ、これからはどうなるだろう。電子媒体が紙媒体を追い抜くことがあるだろうか。そしてフィルムカメラを用いた紙媒体の技術が今後使われなくなる日も果たして来るのだろうか。おそらく、芸術の媒体としての写真においてフィルムはいつまでも残るだろう。しかし商業的な面においては今後デジタルがどんどん台頭するかもしれない。すでにしているかもしれない。なんせコストが安いから。フィルムカメラの技術を全く知らず、デジタルだけで活躍している人も既にいるのではないだろうか。

そうなってくると、技術や表現の範囲は狭まるかもしれないけれど今更フィルムカメラを一から現像まで学ぶことはないんじゃないだろうかと思う。僕は何もプロになろうとしていたわけじゃないけれど、ただカメラを買った当時に次はフィルムカメラで撮って自分で現像できるようにしたいと思った。それが非常にめんどくさくてややこしくて、撮る分は簡単なんだけど現像に金がかかる。印刷にも金がかかる。フイルムは当然金がかかるということで諦めた。それ以上に難しそうで。まあ、言い訳です。もちろんやりたい人はフィルムもやればいいんだけど「デジタルしか撮ったことなくて写真撮ってるって言えるの?」っていう空気はそのうちなくなるのかもしれない。あるの?

そういうのをこれを読んでいて思いました。