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4日目、ポーランドのクラクフへ到着

前回の続き

平日の早朝ストックホルムからヘルシンキに向かう飛行機の中は、スーツを着た会社員風の中年男性が多かった。彼らはスーツこそ着ていたもののネクタイをしている人は一人もいなかった。飛行機の中だからだろうか。飛行機自体も小さく、乗客も少なかった。飛行機は55分でヘルシンキに着いた。クラクフ行きに乗り換えるまで2時間待つことになる。ここでまた時計の標準時刻を切り替えた。時差ボケというのは僕はあまりない方だけど、さすがにこうやってニューヨークからストックホルム、ヘルシンキと標準時を変えながら短期間過ごしていると、自分は今まで一体何時間過ごしたのかわからなくなる。

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フィンランド、ヘルシンキの空港

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ヘルシンキの空港はストックホルムの空港ほど大きくはなかったものの、やはりきれいだった。空港の中に寝るスペースが有ったりバーがあったり本が置かれていたりmarimekkoが入っていたりと遊び心がある。wi-fiは使い放題だった。暇な時間についでだからフィンランドのピンバッヂを買っておいた。受け取った時に店員の人に「ありがとうっていうのは何ていうの?」って聞いたら「フィーニッシュ?」と言われ、ああフィンランド人とかフィンランド語はフィーニッシュって言うんだなーって、よく考えたら普通なんだけど今まで使ったことがない言葉だったからへんに納得していた。ちなみにフィンランド語でありがとうは「ギータス」と言うそうだ。

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飛行機には修学旅行生らしき子供がたくさん乗っていた。彼らはいくつだろう、中学生ぐらいだろうか。さすがに小学生ってことはないと思うけれど背がでかかったり大人っぽいから判断しかねる。顔つきはスラブ系っぽく、スウェーデンにいたスカンジナビアンより少しやわらかい印象だった。彼らはフィンランドか、行き先のポーランドかどちらの国の人間なのだろう。飛行機に乗る時間は2時間、その間に僕は左目の奥に激痛が走り、左目だけ涙が止まらなくなった。頭もくらくらしてこめかみを押さえながら伏せていた。おそらくストレスから来ているのだろう。長旅の疲れってやつですか。

クラクフへ到着

ヘルシンキからポーランドのクラクフまでの2時間もすぐだった。時刻は午後1時頃。ヘルシンキに着いた時は入国しなかったため気付かなかったけれど、ポーランドもユーロ圏で入国に関する手続きが一切なかった。スタンプや検閲も受けず素通りで、外国でこういうことは経験したことがなかったから驚いた。まるで国内便のようにユーロ圏は行き来できるってことか。日本で国内便に乗ったのは高校の修学旅行が最後だったように思う。もう10年以上前だから覚えていない。バゲッジクレームで荷物を見つけると、バスに乗るため現金が必要だと思ってカナダドルを$160だけ両替した。レートがすごく悪かった。

空港を出るとすごく暑かった。さらに機内で寒くならないような格好をしていたのとトレッキングブーツ、バックパックを背負っていたため汗が滴り落ちる。気温は27℃。ポーランドってこんなに暑いの?南部だからというところもあるだろう。最初に泊まるカウチサーファーから空港から家までバスでの行き方を聞いていたため、僕はバス停を探した。空港の前ではタクシーの運転手が客引きをしており、旅行者らしきおっさんに話しかけていた。おっさんが「バス停はどこだ?」とタクシー運転手に聞くと「バス停なんかないよ」と運転手は答えていた。おっさんは呆れた様子で相手にするのをやめていた。しかし、実際クラクフに降りたつターミナル2の前にバス停はなかった。僕は周りを見渡し、案内板を見ながらどこにバス停があるのか探していたら、どうもターミナル1の方向にあるようでそちらの方に歩いて行く旅行者の後をついていった。

クソ暑い中を歩いた時間は、それでも10分ぐらいだろうか、ターミナル2を出て右に折れ、そのままターミナル1の方へと歩いて行く途中にバス停はあった。バスに乗るにはチケットを買わないといけない。券売機はバス停にあり、その場にいたのはみな旅行者でどうやって買うかわかっていないところホームレスらしき男性がチップ目当てに代わりにチケットを買うボタンを押してくれていた。このチケットの買い方というのが少し変わっており、最初に言語を選び、買うチケットを選んでからお金を投入するという日本とは逆のスタイルだった。だから最初少し戸惑った。しかも券売機ではカードが使えた。だから空港でわざわざ両替する必要はなかったんだ。実は空港の両替所はレートが悪かったから、本当はレートがいい場所を探して両替した方がいい。少なくともクレジットカードを持っているなら外貨両替はあまり必要ない。ただバスやトラムに関してはカードが使えない場所もあるみたいだからどちらにしてもどこかで両替しないといけないかもしれない。

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券売機・バスもトラムも兼用

空港からクラクフ中心地へのバス代は1+2ゾーンの4zloty、乗るバスは208か292、バスはすぐに来た。乗ると黄色い検札機にチケットを差し込み検札する。市街地まではだいたい40分ほどだった。外は暑くてもバスの中というのはエアコンがかかっていない。めちゃくちゃ蒸し暑いというわけではないけれどエアコンに慣れきっていた自分としては少し驚いた。でも環境や身体にはそのほうがいいかもしれない。空港はだいたい郊外にあるため、バスに乗ってすぐは山の中っぽい風景だったけれど市街地へ近づくに連れて古い建物の街並みが広がる古都へとたどり着いた。

初カウチサーフィン

とにかく重い荷物をおろしたかったため、僕は市街地を回る前に泊まるところを目指した。そう、これが僕にとってこれが初のカウチサーフィンだ。泊める側は今まで何度もしていたけれど泊まるのは今回が初で本当に緊張する。一応カウチサーフィンを知らない人のために超簡単に説明すると、「ソファでいいからタダで泊めてくれ」っていう感じで世界中の個人宅を泊まり歩くコミュニティというかサイトというか、サービスだ。AirBnBの無料版だと思えばいいだろう。僕はそこに2011年から登録しており、今までだいたい15人ぐらいの外国人旅行者を泊めてきた。完全に無料であるため、リビングで寝るようなことも普通にある。

住所やどのバスに乗っていけばいいかは事前に聞いていたため、市街地からすぐ別のバスに乗り換え泊めてくれる人の家に向かった。それはまた市街地から40分ほど離れた場所にあり、いやあほんと移動ばっかりしているな俺。クラクフのバスやトラムは、停留所のアナウンス等は無いため常に外をチェックしなければいけない。その代わりというか、全部の停留所に一時停止する。ちゃんと見ていれば見逃すことはない。そうやって僕はバスに乗り、目的の停留所へと着いた。降りた先は国道のような広い道路に併設されたバス停で、ここからどう行けばいいのか非常に迷う。僕は事前に印刷していた住所周辺のGoogleマップを見ながら目的地へと向かった。また移動。歩く先には団地のような場所で日本で言うマンションがところどころに林立している。通りの名前や周辺の建物の名前を確認しながら歩くこと約10分ほど、この10分が非常につらくて、27℃のなか15kg以上の荷物を担ぎながら階段を昇り再び汗だくになった。そしてようやく辿り着いた。そこは4棟ぐらいのアパートが連なった大きな集合住宅だった。中に入ろうとするがゲートが閉まっている。オートロックだ。事前にもらってたメールでは受付を呼び出してくれたら開けてもらえるということだったので、恐る恐る呼び出しボタンを押した。インターフォンの向こうから聞こえる受付の人のポーランド語、僕は無理矢理英語で部屋番号と名前と開けて欲しいといったらロックを解除してくれた。

エントランスを抜け部屋がある棟へと向かい、今度は部屋番号のインターフォンを鳴らした。すると何も言わずに棟のドアのロックが開いた。僕はそのまま階段を上がり部屋へと向かった。部屋は4階にあり、荷物を担いでいるためにまた階段を登るのが大変だった。今回僕を一週間近くボランティアで泊めてくれる人というのは、ポーランド人のカップルだった。僕は英語に不安があったから日本語を話せる人をカウチサーフィンで検索していたところ、クラクフにおいては唯一彼女だけが日本語を話したためそこにリクエストを送ってみたら快く承諾してくれた。僕はインターフォンを鳴らしていたから、カップルの女性の方、オルガという人が部屋のドアを開けて待ってくれていた。

「こんにちは」

「こんにちは、疲れましたか?すごく〜〜」

あれ、と思って僕は初っ端から質問してしまった。失礼ながら。

「日本語はどれぐらい話しますか?50%?」

「そんなに話せない」

そこから日本語と英語を交えて話した。どこに荷物を置いたらいいかとか靴を脱いだほうがいいかとか汗だくだったからここで着替えていいかとか、そういう話をしながら部屋に上がらせてもらった。彼氏のパブロも中にいて、彼は日本語を解さないから英語でnice to meet you とか挨拶を交わしていた。僕は何を話していいかわからずにとにかくクラクフの歩き方、バスやトラムの詳細、どの便でここに戻ってこれるか、乗る駅と降りる駅などいろいろ聞きまくっていた。パブロは仕事に出かけ、オルガはスーパーの場所を教えてくれるということだったからついてきてくれた。僕はスーパーでパンやハム、トマトといった当面の食事を購入し、部屋へ置きに戻った。オルガもこれから仕事だということだったから僕はそのタイミングで再び旧市街へと出かけることにした。とにかく、すごくいい人達で僕は幸運だったわけです。他に言い表しようがない。

「ポーランド語でありがとうは何ていうの?」

「dziękuję(ジェンクイェ)」

すげー中途半場だけど次回へ続く