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19日目、雨のち海・山

旅行

前回の続き

ドゥブロヴニク2日目の朝、雨が激しかった。どうやらボスニア・ヘルツェゴビナだけでなくここドゥブロヴニクでも僕は雨に見舞われるらしい。いつ止むのだろうと天気予報を見てみると、予報の表示は曇でも雨でもなく「サンダーストーム」と表記されていた。なんじゃその恐ろしい表記は。確かに雷も鳴っている。そして予報によれば今日一日雨のようだった。旅先で雨、雨続き、かと言ってせっかくドゥブロヴニクに来て雨でずっとホステルに待機しているわけにもいかない。僕はまだ4日あったけれど、昨日僕と同じタイミングでシドニーから来たという同室の男性は今日チェックアウトだった。

https://instagram.com/p/4ll7tehvJF/

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雨やめたまへ

それでも僕はダラダラし続けていた。朝も10時頃になると雨は少し弱まり、雨天をそれほど気にしない人たち(シドニー)はホステルを後にして出かけていった。僕はまだひたすら待っていた。ずっと雨ならいっそこのままホステルにいようと思った。最悪夜にでも雨が上がれば出かければいい。そう思っていたら、11時頃にはなんと雨がやんだ。再び天気予報を見返してみると、午後は降らない予報に変わっている。これは今しかない。僕は小さなリュックを背負って出かけた。

カンケンバッグ

ちなみに旅行中にずっとデイパックとして利用していたのがスウェーデンのカンケンバッグ。トロントでは韓国人の間で大流行しており街中で背負うのが肩身の狭い思いだったけれど、今回スウェーデンの空港を経由した際にスウェディッシュは子供から大人まで活用していた。そして幸いにも旅先ではあまり見かけることがなく、旅行者の韓国人もそれほど利用していなかった。そういうのをどうしても気にしてしまう性分なんだけど杞憂だった。カンケンバッグは見た目が小さいのにもかかわらず16Lも容量があり、背負っていてもあまり重さを感じないので重宝した。そしてクッションが少ないこともあってあまり吸熱しない。暑い地域を暑い季節に歩くには向いていた。 

海岸線

サラエボからお決まりのパターンになっているけれど、旧市街を歩いた次の日はいつもの様に新市街を歩くようにしている。キューバもそうだったけれど旧市街はどちらかというと観光客向け、新市街は地元の人々が生活するその国のナマの姿という感じだ。このドゥブロヴニクに関しては旧市街というのが極めて特別であり、それ以外は全て新市街のようなものだった。ホステルがある場所も含まれるといえる。そのため厳密には新市街に向かったと言えない。とにかくツーリストインフォメーションでもらった地図上において、旧市街は右下にありホステルがど真ん中にあり、僕は左下の方へと進んだ。バスターミナルも左にあった。水着こそ着ていなかったけれど、ビーチがたくさんあると聞いていたから下見をしようと思った。ドゥブロヴニクの街は起伏がある。ホステルのある場所は丘のようになっており、そのもっと北に上がると山がある。そして海岸線は言うまでもなく低地となっている。海と川の違いはあれど、サラエボやモスタルと地形が似ていた。

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ビーチがある近辺はリゾートホテルが立ち並んでいた。客はあまり入っていないようだ。なんたってドゥブロヴニクのメインとなる旧市街から遠い。そのあまり入っていない客層はシニアばかりだった。海沿いにトレイルコースがあり、僕はそこを歩いた。多くのシニア(全てヨーロピアン)とすれ違った。コース沿いには泳げるようになっている小さなスペースがたくさんあった。人も少なく、こういうところだとゆっくりできるのではないか。僕は歩きながら目をつけていた。

https://instagram.com/p/4lmD9cBvJN/

山へ至る道

海沿いのトレイルコースを歩き、引き返して一旦ホステルに戻った。朝のサンダーストームはなんだったのかというほどよく晴れており、暑くて大変だった。ホステルでは朝出て行ったシドニーからの旅行者に会った。

「晴れてよかったね!」

「ああ、でもちょっと暑すぎたよ。山に登っていたんだ」

彼は朝見た時よりも明らかに日焼けしていた。

「山って、あの山?ケーブルカーの?登れるの?」

「そうだ。スルジ山だ。そんなに大変じゃなかったよ。30分ぐらいで登れる。風が気持ちよく景色も良かった。それにしても暑かったけどね!」

先日の写真でも紹介したドゥブロヴニク旧市街を見下ろすスルジ山は、旧市街から頂上までケーブルカーが走っていた。しかし彼はそれを自力で登ったという。僕はモスタルでの雪辱があったため、俄然登りたくなった。

「だったら僕も試してみるよ」

「ああ、行った方がいい。お勧めするよ」

そう言われて僕はホステルにてトレッキングブーツに履き替え、500mlのペットボトルに水を入れて持ち、リュックにはカメラを入れてハイクに臨んだ。しかし、道がわからなかった。

山はどこからでも見えている。そこに至る道が見当たらない。旧市街のあたりから階段をひたすら上にあがればいいやと思っていたら、突き当たったのがどう見ても自動車専用道路だ。バスや車がひっきりなしに通って危ない。さすがにここは歩けねえなあと思いながら上にあがる階段か道を探そうにも見当たらない。見上げると、ケーブルカーがゆうゆうと頂上へ登っていく。ケーブルカーはいいから俺にルートをくれ。

https://instagram.com/p/4nD4NyBvM6/

3時間ほどかけて散々歩き回ったが結局ハイクコースは見つけられず、暑さもあってバテにバテた僕はもうホステルへ引き返していた。山に登らずに体は真っ黒に日焼けしてしまった。ホステルに着くとシドニー男に再び道を尋ねようとしたが、彼はもうチェックアウトして次の旅先へと向かっていた。

次回、20日目海に少し、今度こそ山