「イージー・ライダー」感想・評価

イージー・ライダーは以前にも見たことがあり、久々に見たくなって見た。きっかけは何だったか忘れた。とりあえずイージー・ライダーは時計を捨てるあたりからのオープニングが一番かっこよくて、そこだけ見たかったのかもしれない。けれど最後まで見た。最初に見た時は見る前の印象とギャップが強く「え、こんな映画なの…?」と驚いた。

 

デニス・ホッパー演じるビリーは作中を通して印象と外れない陽気なアメリカンであり、いつも酒と煙草をあおりながらそこら中の女の子に声をかけ、人に対してもケンカ腰で自由を謳歌している。ピーター・フォンダ演じるキャプテン・アメリカはというと、セリフも少なく落ち着いた雰囲気でいつも何か物思いに耽っている。彼は見た目の印象こそが役柄と言ってもいい。ジャック・ニコルソンはジャック・ニコルソンらしい面白さ。

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この映画は時代を現しているのか、暗い。ずっと暗いと言ってもいい。自由と言いつつも寄る辺のない雰囲気、つかの間の快楽、何でも得られそうで何も得られない、そういう何か、仕事だったり旅行だったり、生きていくうえでの色々な物事に置き換えて見ることができる。何だって手に入るけれど、何も持ってない。理想と現実というよりは、理想が現実になったところで思っていたほどのものではない。そういった印象を受けた。それでも手元に置いておきたい。バイク乗りたい。そんな映画。 

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