ブログ読者との距離

かなり前、2年ぐらい前の話。職業訓練に通っていた頃、webデザインの講習ということで講習生の人たちにブログの存在を伝えたりしていた(聞かれたから)。ほとんど会ったばかりの人たちで友達でもなんでもなく、ただ一緒に講習を受けるというだけの仲の人が僕のブログを目にしてさぞ驚いたらしい。

「あんなにプライベートなことが書いてあると思わなかった」

とかそういう感想を頂いた。その後も何日か購読してもらったみたいで、あとあと

「毎日川添さんのブログを読んでいると勝手に親しくなった気分」

みたいなことも言われた。これが僕にはあまり無い感覚であり、今度は僕が驚いた。僕自身がブログなりなんなりを購読して親しみを感じるとしたら、ただ読んでいるだけではなく書き手の人とコメントやツイッター、メールなどでコミュニケーションを交わし、ある程度親交を深めた上でのことだったから、ただ一方的に読んだただけで親しみを感じるというのは少しよくわからない。

僕が誰かのブログを読んだとしても、知っているのはブログに書かれていることだけであり書き手のことは知らない。そしてもちろん書き手の人はただ読んでいるだけの僕のことなんて全く知らない。そこに親しみを感じることはなかなかできない。書いた物に対して親しみが湧くというなら理解できるものの、書き手との間に親しみが生じるとすれば、なんらかの形でコミュニケーションを交わしてこそ生まれるものではないだろうか。

普段ブログを読むことが少なく、どこかに固執することもあまりないが、それでも何か意見があればコメントを書いたりブクマコメントしたりTwitterに書いたりして返事をもらうこともある。一方的に内に秘めた親しみなんていうのは相手に伝わらないし、自分の中で勝手に解釈したり肥大することもある。思うことがあるなら自己で完結せず相手に伝えてみればいいのに、と思う。そうすれば議論が深まったりして相手との親しみも生まれたりするんじゃないだろうか。