写真家、高木こずえについて

去年、K Diaryのカクタニさんと写真について話していた時に木村伊兵衛賞というものを知り、今年のノミネートが決まったという情報をツイッターで見かけた。木村伊兵衛賞というのは写真界の芥川賞と呼ばれているそうだ。過去の受賞者には結構誰でも知っているような人がいる。

木村伊兵衛写真賞 - Wikipedia

写真について疎く、賞のことも写真家のことも全然知らず、昨日たまたま木村伊兵衛賞についてネットを見ていたらこの人を見かけた。2009年度受賞者、高木こずえ(当時25歳)。

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[no.149] 2010年4月17日 「これでいいのか!木村伊兵衛写真賞・・・」と氷雨のなかに思った一日でした。 - 写真家小松健一のオフィシャルサイト

なんじゃこいつは、(友達の妹に似てる…)と思ってGoogleを叩いてみたら、すげえ、すげえわ。ネットで作品を見たり、インタビューも面白かった。気になった言葉を引用してみます。

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−−高校生の時に、すでに将来は写真家になりたいと思っていたのですか。

高木:写真家になりたいと言ってはいました。大学は写真学科にいくということを親に言うときに写真家になると言うしかないので(笑)。本当はなんにもなりたくなかったんですよ。

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この人は15歳から写真を撮り始めたらしく、高1で友達に誘われて写真部に入ったのがきっかけだそうだ。その部活も年に一回の文化祭だけだと言う。超ふつう。この人の思考回路というのが実に普通の女の子であり、インタビューを見る限りなんとなく流れで写真家になったという印象を受ける。しかし大学在学当時から賞を取り、写真を見ても全然普通じゃない。その天性が伺える部分はインタビューからも垣間見えた。

−−カメラマンの皆さんは、影響を受けたアーティストがいらっしゃる方が多いのですけれども、逆にいないと自分の表現のモチベーションにどうつながるのか、不思議ですね。

高木:いたほうが楽ですよね。この人ですって言えばいいだけだから。

写真家になるということで東京工芸大学芸術学部写真学科に入学された高木こずえさん、有名な女性フォトグラファーを知らず、HIROMIXや篠山紀信さえ大学に入るまで知らなかったとか。それどころか他の芸術分野からも全く影響を受けていない。なんじゃそりゃ、つまりこの人は写真を撮るにあたって他の誰かの「ああなりたい」とか「こういうのを撮りたい」とかそういうことは一切思わずに撮ってきたみたいだ。写真を撮る際の、この人の基準というのは飽くまで"自分"と"被写体"なのだろう。すげえ。何にでも影響を受ける自分はもうこの人に影響受けた。

−−いろんなカメラをお使いですけれども、どれが一番好きですか。

高木:やっぱりいつも新しいカメラが好きですね。今自分で持っているのはGR DIGITAL IV。今はよくそれを使っています。やっぱりカメラによって撮れる絵は全然違うので。だから、初めてのカメラで撮ると今まで見たことのない感じになるのが面白くて、だから一番新しいカメラが好きなんです。

道具にこだわるというよりは、写りにこだわってカメラを使い分けるそうだ。陳腐な言い方をすれば、実に芸術家っぽい。道具を選ばないというわけではないけれど、いろんな道具を使い、その理由が「面白いから」とか言ってるその人本人のほうが面白い。

N:では最後に、改めて読者の皆さんに今回の展示のみどころをお伝えください!

た:今回は、「今という概念」というのを考えながら展示しました。これも説明がとっても難しいんですが、「MID」は【今、この瞬間=点】、「SUZU」は【その点がつながっている=線】、というイメージなんです。これを一緒に並べ、隣り合わせることで、これまで見えなかったものや、気づかなかった共通点を発見していただけるのでは、と期待しています。 実は、これは自分でも最初気づかなかったことなんですが、全く違うイメージから生まれたこの二作品には、出てくる家とか、太陽とか、人とか、共通しているところがあって。もしかしたら無意識の所である特定のものがずっと気になっているのかもしれません。二つの作品を一緒に展示するのは初めての試みなので、私自身にも新しい気づきがありそうで、ワクワクしています。

何言ってんだこいつ、とか思ってはいけない。なんというか、当たり前なんだけど本物だなあって強く感じる。写真は僕にはよくわからないけれど、やっぱり何じゃこれは!っていうようなものだった。突き抜けている。作品は公式サイトからも見ることができます。

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