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16日目 イスラエルからギリシャへ

旅行

前回の続き

今回の旅行において今までに泊まったスペインやモロッコのホステルでは、寒いだの断水でトイレもシャワーも使えないなどいろいろあった。しかしエルサレムで3泊したホステルについて、チェコ好きさんはお気に召したようだ。泊まった部屋自体は普通で2段ベッドが5台ほど並んだ男女共同10人部屋、部屋にいる時間は寝る時間だけであまり利用していない。それよりもカフェになっているロビー、そこで食べた朝食が大きかったみたいだ。ロビーにはテーブルの他に多数のソファも並べられており、バーカウンターではバーテンと他の従業員や客がいつも会話している。アルコールも出ており値段もお手頃だから宿泊客も多く利用する。ステージがあり、僕らが泊まった水曜だったか、ギターとコントラバスとボーカルのバンドが夜に落ち着いた曲を奏で、歌っていた。僕らはそれをロビーにあるソファに座って眺めていた。

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このあたりの席が片付けられステージになる

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若い従業員は親切で落ち着いており、目が合うとにこやかな笑顔で見せ、洗濯の洗剤をくれたりした。バルコニーでフラフープをやっている女性の従業員は、夜僕がバルコニーで寒そうにしていると「あなたの番が来たんじゃない?」と言ってフラフープを僕に渡してきてやる羽目になった。

「これはこっちでは何て言うの?」

「フラフープ」

「じゃあうちの国と同じ呼び方なんだ」

「どこから来たの?」

「日本。日本でも小学生はフラフープをやってるよ」

「そうね、大体小学生でしょうね、そうか私みたいな一部の大人ぐらい」

そういう会話をしていた。

イスラエル最終日、今日は午後からバスに乗ってテルアビブへと向かう。その前に、朝もう一度嘆きの壁を見ていこうということで旧市街へ向かった。おそらくもう人生で最後になる。

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嘆きの壁ではユダヤ教徒たちがよくわからないイベントのようなことをやっていた。前回来た時と少し様子が違う。幕のようなものにはエルサレム神殿が描かれている。彼らはそのうち第三神殿を建設するのだろうか。

最後に、なにかと事件の舞台になっていたダマスカスゲートへ行ってみることにした。ダマスカスゲート付近も、その門の外側も完全にアラブ圏の様相を呈している。そこに銃を提げたイスラエル軍が数名、出入りする観光客、現地のアラブ人は多数いたが、やはりユダヤ人らしき人を見かけることはなかった。

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ダマスカスゲート(内側)

午後1時頃、ホステルへ荷物を取りに行き、トラムに乗ってセントラルバスステーションからテルアビブ行きのバスチケットを買う。チケットはターミナルの建物を2階に上がったところにある。バス乗り場もその2階にある。このバスにも銃を提げた若い女性兵士が乗り込む。警備ではないだろうし、移動にしては荷物がない。エルサレムからテルアビブまでは約1時間半ぐらいかかっただろうか、近づくに連れエルサレムとは全然違う近代的なビル群を目の当たりにする。規模ははっきりと確認していないが、ここはもう東京やニューヨークと同じ都会だった。バスを降りたはいいが、どこに降りたのかわからない。地図を見たり近くの駅を確認しているとどうやらセントラル駅の近くにいるみたいだ。

テルアビブでは美術館にだけ立ち寄ろうという話をしていた。地球の歩き方にはバスの番号は書かれているが、この場所からその番号のバスは見当たらず、近くのバス停にある番号を確かめながらぐるぐると延々回っていた。その間に二人のラエリーが声をかけてきた。一人はバス停の場所を教えてくれ、もう一人は歩いても行けるということで道を教えてくれた。僕らは歩いて行くことにした。

バックパックを担いで美術館までの道のり約20分、着いた時間は既に夕方だったけれどその日美術館は夜9時までやっている。ここでは世界中から集められたゴッホやピカソ、モネといったコレクションの数々があった。個人的に興味のあるコンテンポラリー・アートの展示も多く、絵以外にも様々な、なんじゃこりゃというようなオブジェがあり、気になったのは一つのビデオだった。途中まで見ていたが30分近くあり、他を周るためにその場を去った。美術館には結局3、4時間いただろうか、外に出るともう暗くなっていた。再びセントラル駅に戻り、そこから空港まで電車に乗った。

Bowls Balls Souls Holes - High Line Art (映像は見れないがこれが展示されていた)

今日はまた空港泊になる。テルアビブからアテネへ向かう飛行機が朝の6時、イスラエルの出国は時間がかかるという話を聞いていたため早目に行こうということで空港泊を選んだ。もうその時には既に疲れ果てていた。特にチェコ好きさんはイスに座って死んでいた。僕は空港1階の奥にあるパン屋でパンを買って食べたり、外に出てタバコを吸ったりしていた。空港の中に入ろうとすると、セキュリティに止められ質問が始まった。「ただタバコを吸っていただけだ、荷物は中にある」というような話をしたら「でもこれ、決まりだから」と本人も事務的にさらりと対応してくれた。質問内容は例の「武器は持っていないか」「誰かから何か受け取っていないか」「どこへ行くのか」などなど。空港にいても特段やることはなく、チェックインの午前3時までベンチで少し寝た。

チェックインカウンターに並ぶ時、また例の質問コーナーがあった。イスラエル軍の若い女性、チェコ好きさんはほぼ素通りだったが、僕はパスポートの写真と今の顔を何度も見比べられた。会社員の時にスーツで撮った写真だから少し違う。髪型もヒゲも。思わず笑ってしまったら女性兵士に「ただこっちを見て」と言われてしまった。

さて、さんざんイスラエル軍の女性兵士について触れているが、イスラエルでは男女共に徴兵制があり、18歳ぐらいからの2年だか3年を兵役として過ごす。イスラエルの女性兵士が美人だとかいうのは有名だったが、去年か一昨年にInstagramの写真がまとめられたりしていた。空港やセキリティなんかも本当に若い人が多く、よくこんな仕事やってるなあと思う。

Solve Israel's Problems » News Facts Solutions Humor » Pictures of Israeli Female Soldiers In and Out of Uniform

チェックインを済ませ、長いと噂のイスラエル出国手続きだが、荷物検査だけで終わった。対面での会話はなく、入国時に作った入局許可証を機械に通すだけ。荷物検査にはそこそこ並んだが、出国手続きそのものは10秒で終わった。これはおそらく今までに苦情が多くて改善されたのだろう。ゲート前にある免税店などではどこも同じで人で賑わっており、僕もチェコ好きさんもそれぞれおみやげを買って回っていた。僕たちの旅行、エルサレムへ訪れるという目的は果たした。あと3日ほどはギリシャにいるが、それは旅のおまけでしかない。

次回、17日目 ギリシャ、アテネへ