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ワーキングホリデー

1日目

「部屋を探しているそうだな。うちはどうだ?週$135で安いぞ」

「場所は?」

「ショッピングセンターの近くだ。空港まで迎えに行ってやろうか?$40でどうだ」

「バスなら$20だ」

夜1時、受付が開いているホステルに泊まった。

「朝食はパンケーキが無料だよ」

4人部屋、一人の男性が寝ていた。シャワーも浴びず服も着替えず靴下だけ脱いでベッドに入った。朝起きると彼はいなくなっていた。パンケーキは見かけなかった。

霧のような雨が降る。トラムに乗り、移動する。

「チェックインは2時からだ」

まだ11時だった。

2日目

近くの図書館へ行った。明日から3週間閉館するそうだ。

仕事を募集している。携帯に連絡が入った。

「マッサージなんだが、一時間$22でどうだ」

「やったことないけれど大丈夫?」

「まずは俺のマッサージを受けて、覚えてもらう。裸になるが問題ないか?風呂は入ったか?白い靴下を履いているか?今から来れるか?」

3日目

部屋を見に行った。2LDK、2部屋に2段ベッドが4台ある4人部屋、8人居住、ボロくて汚い。一週間あたり$99、貸主のマレーシア人はあまり英語が話せない。

「bond(預り金)は?」

「いらない」

「最低居住期間は?」

「一週間。この家はアジア人しか許可していないんだ、日本人も3人いる。他はコリアン、タイワニーズ、以前住んでいた人も日本人が多い」

壁には日本地図が貼られ、各所に矢印と名前が書かれている。これはなんのためにあるのだろう。ただ地図を眺め、今まで住んだ人間に思いを馳せるのが好きなのかもしれない。