消費を乗り越える、自分だけのお金の使い方

Money

日々の生活を見直してみると、無駄遣いが多い。小さなものが積み重なったり、大きなものがドカンと降ってきたりして財布の中身や貯金がみるみる減っていく。無駄遣いとは一体なんだろうか。必要経費以外は全て無駄遣いだろうか、そんなはずはない。

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無駄遣いかどうかは自分が決める

無駄遣いかどうかは、それにお金を費やしたことで後悔するかどうかで決まる。周りの人から見れば一見何の価値もないものであっても、本人が喜んでいれば無駄使いとは言えない。美味しいものを食べることが至上の喜びであれば、外食は無駄遣いではない。その場で友人や新しい人との出会い、楽しい時間を過ごせたらやはり無駄遣いではない。買い物をすることで刺激を受け、新しい服やアクセサリー、バッグなどを身につけることで晴れやかな気分になれたらそれも決して無駄遣いとは言えないだろう。それらの消費は価値あるお金の使い道ということになり、後悔していなければ無駄遣いとは言えない。そして後悔するかどうかは自分が決める。例えば僕だったら食べることに関心が薄く、服にもこだわらないためそこに必要以上のお金を費やすと後悔する。後悔の基準には個人差があり、画一性がない。特に趣味にお金を使うとなれば十人十色で、他人の基準で判断したり他人と比べることは意味を成さない。何にお金を使えば後悔するのか、何が無駄遣いかは自分の基準で判断しなければならない。

消費の先を楽しむ

Chef's Gourmet Food

消費するだけで十分満足かも知れないが、そこで完結せずにより先に進んだほうが楽しい。グルメであれば、人と集まる場にするとか、情報交換の場にするとか、レビューを書くとか、自分で作ってみるとか、メニューを制覇するとか「ただ食べて美味しかった、終わり」でもいいんだけどせっかくならその先に広げたほうがおもしろさも広がる。美味しいものを食べるために使ったお金は、その先に進むことで支払った金額以上の対価を得ることになる。

それはもはや消費ではなく投資と言える。外食で美味しいものを食べただけでなく、あらゆるメニューの知識が増えるかもしれない、ワインなど判断できる味覚が高まるかもしれない、思わぬ交友関係が広がるかもしれない、アドリブでトークがうまくなるかもしれない、親しくなれる相手と巡り会うかもしれない、レビューで文章がうまくなるかもしれない、自分で料理するという次の趣味に繋がるかもしれない、好きが高じて消費したはずがゆくゆくはお金という形で返ってくることもあり得る。これはもちろんグルメだけでなく、どんな些細な消費にも当てはまる。ただの消費で終わらせてしまうのはもったいない。消費をもっと先のおもしろいことに繋げていけば、それはもはや投資であり必ず自分の元に返ってきて財産になる。

自己投資と言えば、資格の勉強や英会話のようにお金をかけて大変なことを頑張るような印象を持つだろう。苦労して稼いだお金をさらに自分を高めるために費やし、新たなステージへ飛躍する。そのために勉強したりセミナーに通ったりするのは大変そうに見えるが、やってることは基本的にさっきのグルメと変わらない。だから、のめり込むことができる対象を選ぶのが一番いい。英語が必要だから、TOEICのスコアが必要だから必死で頑張って勉強して、それが楽しければいいがそうでなければ考え直したほうがいい。

自分が取り組むその過程まで楽しめることを選んだ方がいいだろう。それが例え趣味や遊びの分野であっても、楽しんで続ける消費はその先の投資にまで繋げることができるのだから、そこで築き上げられたリターンは無理して取得した実務の資格よりもきっと、人生において価値がある素晴らしい財産に仕上がっている。それはこれまでの過程における楽しみの結晶であり、これからの人生をより豊かにする幸せの結晶だと言える。

いわゆる投資だって遊びにする

University Life 226

そうは言っても仕事をするために英語や業務上の資格が必要であり、投資対象として趣味なんか選んでられないということもある。現実は甘いことばかり言ってられない。だったらそのやらなければいけない自己投資だって、どうせなら楽しみながらやろう。その方が身に着けている時間さえも無駄なく、有意義に過ごせる。楽しむためには手段を工夫しなければならない。過程を楽しめる手段を探す。実はこれも、やることは先ほどと同じだ。

資格なんかは通常その先に資格を持っていないと上がれないステージがあり、そこに興味を持てなければ資格取得したところで意味がない。既に結果を手にしている人たちと交流を持って向上心を煽るとか、現場に出てみて足りない部分や現場の楽しさを体感するとか。モチベーションを上げる手段だけでもたくさんあり、現場や実務レベルを学ぶことで資格に必要な段階は自然と身につくかもしれない。英会話なんかはその典型になる。

学校やセミナーに通うなら、同じ志の人と交流を広げて苦労を分ち合ったり緩和することができる。見た目がタイプの人と仲良くなれば通うことそのものが楽しくなるかもしれない。

消費を投資に広げていくのとは逆で、自分への投資を遊びに変えていく。中にはひたすら暗記するだけや難しい難問を問いたりする過程が山ほどあるだろうけれど、それさえも工夫して遊びに変えていく。ヒントはいくらでもある。趣味では鉄道のなんかだったり異常なぐらい暗記しているような項目もあるだろう。ゲームにおいてめちゃくちゃ難しい戦略を楽しみながら考えていることもあるはずだ。大変な過程であっても工夫次第で楽しみに変えられる。そういった工夫のいくつかは既に形になっており、楽しんで学ぶために商品化されている物だって多い。もしくはその先を見据えたり、環境を変えることで大変な苦労も通り過ぎることができる。ちなみに必死で勉強してどんどん結果を出していく人というのはただその過程を通り過ぎることが楽しかったり無心で努力できるためそんな工夫をする必要もない。

自分の消費、その先にあるものの一例

実例も兼ねて、自分のお金の使い道をいくつか検討していこうと思う。まだそんなにしっかりと考えた事例ではなく、今までのことをなんとなく思い描いて書き出している。その後の具体的な計画は今のところないけれど、考えていけば楽しみもより広がるだろう。

消費目的その先
旅行
(今までやこれからも含め)
観光 旅行仲間、現地の人と繋がる・写真を撮る・旅行記を書く・渡航先の文化や習慣、常識などのうち明文化されない部分の体感・情報と事実の検証・英語を話す・現地語を少し話す....
パソコン
(最近MacBookを購入した)
インターネット、写真の現像、管理 文章を書く・写真を載せる・音声を載せる・人と繋がる・銀行取引や商品、サービスの売買取引をする・英語の勉強 .....
カメラ
(レンズなども含め新しく購入予定はない)
写真撮影 今までより写真を見るようになる・写真の話題で人と繋がる・写真の勉強・ブログ、ネットに掲載・コンペに応募 .....

(最近は主にKindle版)
読書 情報を得る、活用する・内容について考え、生活に結びつける・旅行先を見つける・レビュー、感想を書く・同好の士と繋がる .....

最近は身の回りの物をなるべく減らしている。機能性やかっこよさよりもその先の広がりに重きを置き、必要なものだけ手元に置くように仕分けている。物を多く抱える楽しさというのは、もうあまり感じなくなった。それよりも所有するコストや身動き取りにくいことの方が気になるようになった。無駄が感じられるものについてはできるだけ省いていきたい。そういう意味で本や書類の電子化など、中身は変わらずともスペースを大幅に削減できるものを大歓迎している。

この3年近くは極めて持ち物の少ない生活を送ってきたため、生きていくために必要な所有物がいかに少ないかを実感することになった。必要以上の荷物を抱えていたところで滅多に使用せず、それを管理するためのスペースやコスト、手間がかかり、また多ければ多いほど自分の行動を縛ることになった。服は防寒性、携帯性、汎用性などを考えて選ぶようになり、派手なものや合わせにくいもの、機能が劣るものをなるべく省いていった。カバンも防寒性が保管性能に変わるだけで同じ。カバンなんていくつあっても同時に利用することはないため、大きいものと小さいもの1つずつぐらいあれば十分だと思うようになった。帽子もたくさん持っていたが、夏と冬用にそれぞれ一着ずつ無難なものを持っていればそれ以上はいらない。

消費を乗り越える、自分だけのお金の使い方

消費・投資によって大きなリターンを得ることができるかどうかはわからない。株式投資だって必ずリターンがあるとは限らず、失敗することの方が多い。しかし、消費は本来それを購入し、楽しい時間を過ごしただけで既に元が取れている。その先の投資なんて、投資の領域に至っている時点で本来以上の楽しみを謳歌している。過程を楽しんでいれば、失敗したって結果が出なくたって決して損ではない。過程を楽しみ、そして投資にまで広げていればいつかは自ずと財産が貯まる。その財産は他人には評価されないかもしれないけど、自分にとっては本当の意味で価値のあるものであり、生涯をかけて築きあげてきた宝物になる。ただ漠然と消費するだけで十分かもしれないが、その先まで延ばしていったほうが人生をより満喫できることは間違いない。

一昔前のライフハック記事みたいになってしまったが、身近で親しみやすく、実践も簡単なんじゃないかと思う。これらは無意識に実行している事も多く、まずは意識してみるだけでも日常生活における幸福度が増すんじゃないでしょうか。