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ブックオフの迷走と、せどり

これを読んでいた。ブックオフはいつ頃からか市場調査・買取査定をしっかりやるようになり、そのおかげで以前よりも買取価格が上がった。しかし同時に販売価格も適正になってしまったため掘り出し物がなくなった。売る側からの魅力は以前より増したものの、買う側からの魅力はなくなった。という話。

この背景には、せどりという言葉や、せどりツールなどの一般化によって業者のように必死でせどりをやる層が増えたことが一つ挙げられる。ブコメには「掘り出し物は片っ端からせどり業者に抜かれている」とあったけれど、それもおそらく過去の話で、今ブックオフで販売されている中古品の価格は市場調査が反映されているため、掘り出し物は既になくなってしまっている。

(いくら「市場調査・買取査定をしっかりやる」と言ってもブックオフで定価以上の値段が付くことはないから、定価以上の掘り出し物に関してはせどらーにやられているかもしれない。)

その他に、顧客満足度を異常に重視するクレーム文化の背景もあるんじゃないかと予想してみた。

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せどりはどのように変わったか

せどりは3〜5年前に大流行していた印象がある。当時僕もときどきやっていた。僕がやっていたのはブックオフで買ってAmazonマーケットプレイスで売るというもの。iPhoneのAmazonアプリでバーコードを読み取りマーケットプレイスの販売価格を確認して差額が高ければ転売していた。せどり専用アプリなんかを使って片っ端からバーコードをスキャンして比較して転売していく人もいたけれど、そこまで本格的にやるには手間がかかる。僕はかじった程度であまり熱心にやらなかった。数も少ない。

僕は3年前に引越をしており、その際に200冊程度の本を処分することにした。手元にあった本を片っ端からAmazonマーケットプレイスで調べ、中古市場における流通価格を割り出した。そして200冊のうち40冊程度をAmazonマーケットプレイスで売り、残りはブックオフに引き取ってもらった。Amazonでは計10万円ぐらいになった。もっともそれらのほとんどは過去に新品で買ったもので、純粋に利益を得たのは譲り受けた本を売った分と、定価より中古販売価格の方が高かった分だけ。期間も半年ぐらいかけてほそぼそと、買い手がつけば発送するという作業を片手間で繰り返していた。残り150冊ぐらいの本、つまりマーケットプレイスで売っても1円とか2、300円にしかならないような物をまとめてブックオフの出張買取サービスに持って行ってもらった。買取価格は計1000円ぐらい。この処分をしている半年間に、市場価格がわかった物を書店やブックオフで仕入れ、Amazonマーケットプレイス転売していた。せどりに当たる部分はここだけ。数としては本当に少ない。

それから2年半ほど外国におり、日本に戻ってきてから再びAmazonもブックオフも利用できるようになって気づいたことがあった。マーケットプレイスの価格が全体的に下がっている。レアだった本の在庫が増えており、その分値崩れしたのだろう。ブックオフへ行ってみると、価格が上昇していた。定価より高く売れるような商品は見かけなくなり、それ以下の商品についてはマーケットプレイスの価格と大して変わらない。つまり、ブックオフで買ってAmazonで売るという方式が使えなくなってる。せどり死んだな。

ブックオフとAmazonの価格はなぜ変わったのか

これらはもちろん僕が見ていた市場を比較しただけだから、全体に当てはまるかどうかは知らない。僕が見ていた市場が時間を経て人気が下がり、他では上がっている可能性もあり得る。ただ感触としては、ブックオフとAmazonの間で価格の均衡が起こった。原因は二つ考えられる。一つはせどりが横行しすぎてAmazonの流通量が増え、価格が下がったこと。もう一つは上に貼った記事に載っていたように、ブックオフ側が「市場調査・買取査定をしっかりやる」という方針に変わったこと。

このせどりを駆逐するような動きのおかげで、せどりで食っていた人は厳しくなったんじゃないだろうか。一部でしか用いられていなかった手段が流行したため、旨味も相対的に下がる。同時にせどりだけでなく、ブックオフで普通に購入していたその他大勢の一般客にとっても掘り出し物がなくなった。これじゃAmazonで買うのと変わらない。そしてブックオフで買う人は減った。買取価格を上昇した分だけ販売価格も上げ、せどりだけでなく一般客まで駆逐してしまったのだ。

ブックオフの経営不振

ブックオフの「市場調査・買取査定をしっかりやる」という方針転換は間違いだったのだろうか。ブックオフが対策しなくとも、せどりの飽和は起こっていた。掘り出し物だった商品は、流通量が増えたせいで希少価値が下がり、せどりの旨味は自然に減少していた。ブックオフは何のために「市場調査・買取査定をしっかりやる」なんてことをしたのだろう。

せどりが横行していた3〜5年前当時、「ブックオフに売っても買い叩かれる、自分で売ったほうが高い」という声が強かったため、ブックオフは方針転換したのだと考えられる。もしくは「これだけ売ってなんでこんなに安いんだ」というクレームが多くて対応したのかもしれない。

しかし、ヤフオクやAmazonマーケットプレイスの方が高く売れるとは言えど、実際にやるのは非常に手間がかかる。売れるまでそれなりの時間もかかるし、ましてや仕入れもするせどりなんかは無職、暇人、業者でもないとやってられない。ブックオフで売る層は当時から「安くていいから一刻も早くまとめてブックオフに引き取ってもらいたい」という層がメインだったはずだ。だから「市場調査・買取査定をしっかりやる」なんて方針は全く意味がなかったんじゃないだろうか。例え「10円で買い取られた俺の本が1000円で売られている」というクレームが来ても「じゃあ自分で売ってください」と突っぱねるべきだった。

ブックオフが市場調査をして買取価格を上げることにより、売る側としては喜ぶ結果になった。同時に販売価格も適正にしてしまったことで、買い手が離れてしまった。高く買ったのに売れなくなり、ブックオフの商売は立ちいかなくなったのが現状なのだと感じる。

3年前せどりをやっていた頃の日記

当時Amazonで8千円台で取引されていた雑誌も今は3千円台に落ちている。