日記的な

夜遅く帰路を歩いていた。午前1時から2時の間。雪はもう溶けていたけれど風があり、顔の表面には感覚がない。足を踏み出すたびにお酒の残りが頭に響く。半日ほど何も食べておらず、胃の中には薄められた胃酸しかないはずなのに、店の前を通っても足は止まらない。ラーメン屋、牛丼屋、カレー屋、通り過ぎる、電灯だけが明るく照らされ、中には店員しかいない。道には走る車も、歩く人もない。信号で立ち止まると、血管を暖かさが巡った。

歩く。30分、1時間、それ以上、今日飲んだのはなんだったか、ウイスキーのソーダ割り、寒々しい夜道とそれらを重ね、思い出したのは「ライ麦畑でつかまえて」の情景だった。深夜のマンハッタン、ハイボールとスコッチアンドソーダ、アントリーニ先生に頭を撫でられ部屋を飛び出す、その前はロックフェラー広場のスケートリンク、短いスカートから伸びたタイツの脚、ああやっぱり僕はあそこに書かれたいたことがとんでもなく好きだった。それだけは疑いようがないことを、外の階段を昇りながら改めて感じていた。

2年前にも同じようなことがあった。その頃僕はトロントに住んでおり、友人の家で酔いつぶれ寝てしまった。泊まっていけばいいと言われたけれど、帰宅することにした。午前3時、トロントの冬はこちらと比較にならないぐらい寒く、-10℃は下回っている。そんな中を30分かけて歩いた。出歩く人も、車も通らず、電灯だけが街を明るく照らしている。そして同じように僕は「ライ麦畑」のことを思い出していた。

去年はオーストラリアにいて、実質冬と呼べる冬がなかったけれど、もしかするとこれからも毎年、深夜の冬を一人で歩くときには、同じように「ライ麦畑」を思うのかもしれない。そんな予感がした。

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録音失敗の巻

先日真夜中のなみちゃん (id:mayonakanonami)と会って録音しようとしたのに、見事に失敗してしまった。普段使用していないiPhone4sを録音のためだけに充電していたら、3時間経っても28%にしかならず、約束の時間が迫っており何分もつかなーと思いながら28%で録音を始めた。どれぐらい電池が残っているか確認しながら録っていて(あ、まだ28%だ、全然減ってない)と思い続けていたら、次確認したとき既に電池切れていた。おお、すごく残念だ、俺は一体何をやっていたんだ。

会った感じは意外だった。意外と言うと失礼だけど、明るくて女の子らしい人だった。社交的でよく喋り、よく笑う、彼女のブログを見ていた人なら意外に感じるんじゃないだろうか。もしかして無理してるかなーとか思いながら、本人にも聞いてみたりして、初対面だし多少よそ行きにはなっているみたいだけど(僕もそうだから)どうやらこの姿が標準仕様らしい。

会話の方はというと、今までにない進行になった。僕はよく会話を脱線する方なんだけど、彼女も同じように脱線する人で、脱線に脱線を重ね、お互いが一体何を喋っているのか全然わからなくなる。これはかなり変な感じで、おもしろかったから是非聞いてもらいたかったが、なんせ録音に失敗した。残念。

ヒトコト

8通目

アニメ映画「パプリカ」の感想が聞きたいです。

このヒトコトは前にも紹介しており、このテーマで日記を書こうと思ったけれどほったらかしで済ませてしまいそうなので、先に簡単に処理してしまいます。

「パプリカ」は筒井康隆原作、今敏監督の映画ですね。僕は筒井康隆読んだことなくて、今敏映画を見るのもこれが初めてでした。SFですね。第一印象としては、グロいな、と思った。絵がグロい、表現がグロい、絵と音楽とシーンの展開で狂気のグロさを露骨に出している感じが、気持ち悪いと思う人もいるだろうし、気持ち悪いもの見たさで何度も見てしまう人だっていると思う。だから、そういう狂気のシーンなんかを描かせたら右に出るものはいないんじゃないか。しかもその境界線なく描くところが危うくて、いつの間にか世界が狂っている感じ。とにかくシーンとシーンのつなぎ目がなくて先の展開も全然わからない。そういうところは非常に上手いなあと思った。ただ最後の恋愛オチだけは残念だった。そういうシナリオの点で見れば、パーフェクトブルーの方が優れていたと思う。映像的な華々しさやシーンの展開はパプリカの方が良かった。

同じ今敏監督作品の「妄想代理人」もちょっと気になってます。

14通目

音楽アルバムを3枚教えて下さい。

15通目

写真載っけてください!

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ヒトコトどうぞ

他にも「ブログ掲載不可」で何通かメッセージ頂いております。質問じゃなくてもとりあえず何かヒトコトどうぞ。