「イット・フォローズ」「ライフ」「6才のボクが、大人になるまで。」感想・紹介

引き続き映画三昧の日々を送っている。わりと新しめで評価の高かった映画を、SFスリラー、ホラー、ヒューマンドラマとジャンルを問わず漁っているような見方。オチは含めず序盤のネタバレを混じえながら感想を書いていきたいと思います。

イット・フォローズ ★★

久しぶりに怖いというか、キモいホラーを見た。この映画では恐怖というものをわかりやすく体現している。恐怖の原則は「得体の知れないもの」である。幽霊だったり怪物だったり、宇宙人だったり災害だったり人間もそうだが、我々は共通して「得体の知れないもの」に恐怖を抱く。イットフォローズはまさしく「得体の知れないもの」を従来に例のない形で描き、十分な恐怖を煽った。

オープニングで若い女性が家から飛び出してくる。家で揉め事があったのだろうか。近所の人が声をかけると「大丈夫」と言う。それでも女性はただごとではない様子だ。家から出てきた女性の父親も「突然どうした」と声をかける。どうやら家の中で争ったわけではないらしい。女性は「なんでもない」と返しながら大回りに走って家の中へ戻る。戻ったかと思うとまたすぐ外に出てきて、駐めてある車に乗り走り出す。明らかに何かから逃げているが、何から逃げているのかわからない。

ライフ ★

真田広之が出ているSFスリラー。ほぼ現代に近い未来、宇宙ステーションで起こる事件を描いたもの。エイリアンをもっとリアリティ高くしたような感じのパニックホラーというかスリラー映画。各国から集まった登場人物の役割や背景を描写したりしているが、その重さなどは微妙に描ききれていない感じもある。タコみたいな火星の生物については、ただひたすらキモい。この形はやっぱりレトロな宇宙人像を踏襲しているのだろうか。

物語は、火星探査機から宇宙ステーション宛に送られてきたカプセルを受け取るところから始まる。そこには火星の土に含まれた微生物の存在が確認された。初めての地球外生命体に世界は湧きたち、人類は新たな一歩を進もうとしている。宇宙ステーションに集まったクルーたちは、微生物を培養し、観察を続ける。その生物は全ての細胞が脳と筋肉と感覚器官の役割を果たしているらしい。養分を与えるとめまぐるしい早さで成長する。

映画『ライフ』 | オフィシャルサイト | ソニー・ピクチャーズ

6才のボクが、大人になるまで。 ★★

タイトルのとおり、6才の少年が大学生になるまでの人生をなぞった作品。離婚した家庭と子の成長がテーマになっており、親の立場の人が見ても、子の立場の人が見てもいいと思う。アメリカでは離婚が一般的だと聞いているから、日本よりは進んだ離婚事情と、離婚した親子の関係性なんかも伺える。イーサン・ホーク演じる実の親父がめっちゃいい。23歳で父親になり、バンドをやっていて定職に就いていない典型的なダメ親父である。結婚には向かないタイプだが、子供との関係は非常に良く、人生の教訓めいたことを自らの経験を踏まえ楽しく伝えている。

原題はBoyhood(少年時代)。主人公は離婚した家庭の男の子、メイソン。母親や周りの大人に振り回され、引っ越しと転校を繰り返す。少年はニヒルに育っていくが、大学に入ることで親元を離れることになり、一人の大人として人生の一歩を踏み出す。12年の歳月を描くにあたり、同じキャスト陣営を12年かけて撮り続け、3時間の映画にまとめあげた異例の作品。シーンが切り替わると少年がちょっとずつ成長していたりする。