ネットから図書館を活用する

大阪に住んでいた頃は、北堀江の図書館にときどき通っていた。あそこはよかった。3フロアか4フロアほどあって蔵書も多く、自習室もあり、雑誌を読みにいったりもしていた。その点、京都は終わっている。スペースは狭い、蔵書は少ない、自習は禁止、何のために存在しているのかわからない。

図書館格差

カナダやオーストラリアは図書館がかなり充実していた。やることがないときは図書館にばかり通っていた。新しくきれいで、冷暖房は適温で、Wi-Fiは使えて映画も見れて、飲み物は持ち込めるし談話スペースもある。どの場所にも机があり、電源がある。たいていは学生で埋まっている。まるで大学の図書館のようだ。

街なかのいたるところに、このような充実した図書館が当たり前にあった。そりゃー街全体の学力上がるわ。勉強スペースの確保は本当に重要で、受験生の頃は集中できる場所を探すのに苦労していた。大学生だったら大学の図書館があるかもしれないが、試験のシーズンになるといっぱいになって使えない。そのためにカフェやファミレス、ファストフードではワンドリンクで何時間も粘って自習する学生にあふれる。

新しい資料館、歴彩館

行政が使い勝手の良い図書館を街中に完備しているトロントやメルボルンなんかは、京都市とは雲泥の差だ。なんたって京都市の図書館はスペースはない、蔵書もない、自習はできない、もはや存在意義が疑われる。なんでこんなにダメなんだろう、ということは置いといて、京都市にもかろうじて自習できる場所がある。今年4月にオープンした旧資料館、歴彩館だ。こちらは京都府の管轄になっている。場所は北山コンサートホールと府立大学の間。

開館日・開館時間/京都府ホームページ

ここはけっこう良い。夜9時近くまで利用できて、学習室ではWi-Fiも使用できる。学習室そのものは狭いが、それとは別に本の閲覧スペースもある(そこでは勉強はできない)。まだまだそういう古臭い部分はあるにしても、市立図書館などに比べればかなり使い勝手がいい。場所が左京区なんで、遠い人は利用することもないと思うが。

京都市立図書館の活用法

さて、散々けなしてきた京都市立図書館だが、それなりに利用価値があることを最近知った。というのも、ここ何日かの間に図書館で借りた本を読んでいる人を立て続けに見かけた。その人達に中途半端に読みたい本がブックオフの100円コーナーに並ぶのを待っていることを話すと、「なんで図書館で借りないの?」と言われた。待っている時間が無駄だと。

確かにそうなんだが、京都の図書館を利用するという発想がなかった。狭いし蔵書ないだろうって思っていた。しかし、最寄りの図書館にない本でも、ネットで予約すれば最寄りの図書館まで取り寄せてくれるそうだ。全然知らなかった。

インターネットサービス - 京都市図書館

ひとつひとつの図書館は小さくて蔵書も限られているが、京都市の図書館全体から探せば読みたい本がそこそこ見つかる。さっそく3つ4つ予約した。

Amazonから図書館へ

図書館のネット予約だが、図書館のサイトをわざわざ開いて読みたい本を検索するのはめんどくさい。そこで便利なブラウザ拡張を教えてもらった。リブロンというエクステンションで、ChromeにもFirefoxにも対応しており、iPhone版もある。

Libron(リブロン) – 図書館をもっと身近に

リブロンを入れていると、Amazonのページを開いたときに図書館に蔵書があるか自動的に検索してくれる。Amazonと図書館の蔵書検索が連動するため、普段からAmazonで本を眺めている人にとっては非常に使いやすい。該当する本があれば、そのままネット予約まで進めることができる。

図書館は貧乏人が使うものだが、事実貧乏人だし、高い本や在庫がない本、買ってまで読みたいわけでもない本を読むにあたっては、今後もう少し図書館を活用していきたい。