日頃から物を買わない買わないと言いつつ買ってしまった。先日のサイバーマンデーで5,980円だったKindleFireHD8。KindleFireは他の商品と比べて、もはや大々的に宣伝されていない。人気がないようだ。なぜそんなに人気がないのか、タブレットで6000円なら安いじゃないかと思うんだけど、手元に届いてなるほどと感じたことがいくつかあった。
電子書籍リーダー?タブレット?どちらでもない
KindleFireはそもそもの位置づけが微妙だ。この商品は一体何なのか。一応タブレットである。しかしタブレットにしては、あまりにもできることが限られている。
KindleFireはAndroidをベースとした、独自のFireOSというものを使用しており、フリックするだけでKindle、プライムビデオ、AmazonMusicに切り替えられる。つまり、Amazonのサービスを利用することに特化している。そのためだけのデバイスと言っても過言ではない。日頃からKindleやプライムビデオを閲覧するなら、そこそこ便利な代物だと思う。
しかしそれ以外となると、いわゆるタブレットのような使い方はかなり制限される。その一番大きな原因となっているのが、FireOSのために用意されたAmazon独自のアプリストアだ。Android製品は通常Google Playストアからアプリをダウンロードする。しかし、KindleFireに限ってはAmazon独自のアプリストアに用意されたアプリしか使えない。使えない主要なアプリは以下のようなもの。
- Chrome
- Gmail(Inbox)
- Googleマップ
- Google日本語入力
- LINE
- メルカリ
- ジャンプ+など
Google製品は基本的に締め出されているが、一部カレンダーやKeep、Google Driveなど、アプリの精度は悪くても一応使えるものもある。YouTubeもそうだ。しかしYouTubeに関してはハードに制約があるようで、一部の動画が再生できない。USENのストリーミングサービスであるU-NEXTも、アプリどころかブラウザから再生できなかった。
Googleマップはブラウザからなら利用できるが、KindleFireはそもそもGPSを搭載していないため有効な使い方はできない。とにかく使えるアプリが少ない。使えたとしても利用者が少ないせいか精度が低い。
タブレットとして使えないこともない
一応ジェイルブレイクのようなことをすれば、Google PlayストアをインストールしてそこからAndroid標準のアプリをダウンロードすることもできる。ただハード的な制約で使えないアプリもあるみたいだ。
https://sannlog.com/fireplaystore/
Amazon Fire HD 10タブレットでデレステが動くか試してみた | kako blog
Wi-Fiの繋がりにくさ
KindleFireのネットワーク接続はWi-Fiのみで、Paperwhiteのように3G回線を使えたりしない。そしてこのWi-Fi接続までもが実に不十分だ。一部の回線、ルーターによっては非常に繋がりにくい仕様になっている。
Kindl Fire HD8 がWi-Fiにつながらない | takagiya blog
こちらの対処法が、どうやらルーターをいじくるしかないらしい。自宅ならそれでかまわないが、外のWi-Fiが使えなかったときは致命的だ。他人のルーターをいじくることなんて当然できない。自宅以外でネットを使うなら、用意されたWi-Fiを拾うよりもテザリングで使用したほうが確実だろう。
それでも使えるアプリ
- Netflix
- Dropbox
- MXPlayer
- モンスト
- Evernote
- Perfect Viewer(有料)
Amazon.co.jp | Androidアプリストア, Fire対応アプリ
以上のようなアプリは標準で(Google Playストアを無理矢理入れなくても)利用できる。タブレットをフル活用したいという人ではなく、とりあえず標準的なサービスが使えればいいという人には十分かもしれない。
Kindle Fireは買う価値あるのか?
あえてKindleFireを買う意味はあるのか。カラーのKindle本やプライムビデオなど、Amazonのサービスに慣れ親しんでいる人だったらUI含め使いやすい。だからAmazon好きな子供や初心者向けのデバイスとしてはいいと思う。
普通にタブレットとしての機能を使いたいのであれば、一番いいのはiPadを買うことだろう。安く済ませたいなら、中華製格安タブレットなんかを素直に買っておけばいいのかもしれない。Kindle Fireはコスパがいいコスパがいいと言われているが、8インチタブレットなら中華製に同価格帯で存在する。
電子書籍リーダーを求めているなら、素直にKindle Paperwhiteを買ったほうがいい。Paperwhiteはカラーが表示できなかったり画面が小さかったりするが、本体は軽く、文字は読みやすく、バッテリーは1ヶ月ぐらい持つ。