派手・地味

人生にも様々な種類があって、それはおそらく当然のように
その人の人格、性格に左右されているのであろう。
種類自体にも様々な分け方があるだろうが、
その一つとして、派手か地味か、というのがある。

派手か地味か、というのは、その人生における
浮き沈みの度合いを言う。全体的に幸福か不幸かは別として
真ん中からどれだけ振れ幅があるか、浮き沈みの大きさが
派手か地味かの基準となっている。

私の人生は、まだ20数年であるが極めて地味に過ぎていった。
日々の生活からして単調ではあるが、それは人生を
全体的に見渡してもなんら変わることはなかった。
今まで生きてきたうちで、幸にしても不幸にしても
イベントと呼べるようなことは2回ぐらいしかなかった。
それも恋愛だとか受験だとか全然大したことのないイベント。
誰にでもある上に、他より内容も薄いんではないだろうか。
ただ、その浮き沈みの小ささが順調だとか楽かと言えば、
そうではない。日々の小さな浮き沈みの中で、もがいている。

知り合いには、とても派手な生涯を送っているやつがいる。
私からすれば極めて派手である。他人のことなので、
あまり言うのははばかるが、とにかくその振幅がすごい。
1年間引き篭もってた時期があるかと思えば
ほとんど全く家に帰らない時期もあったと言うし、
いいときはとことんいいし、悪いときは何度も生命の
危機にさしかかっている。本気で。自殺する人ってのは
どちらかというとこういう派手な人種の方が多いと思う。
彼らは私からすれば、容易に避けれるような事態に、
何の気無しに自ら足を突っ込んでいく様子も見受けられる。
それが大変かと言えば、そうでもないんだろう。
確かに我々がそのような事態に陥ると、乗り越えれずに
簡単に命を落とすだろうが(だから避けることに長けてる)
我々から言わせれば、些細なことでは全然動揺せず
傷つかず、喜ばず、にいられる。それは楽に見える。

どちらも振幅の度合いが違うだけで、プラスマイナス
差し引きすればゼロになり、どっちが楽か、大変か
という話になればそう変わらないんだろう。
良いこともあれば悪いこともあるし、良いこともなければ
悪いこともない。その差。ただ、相対的に幸せな人
不幸な人というのは存在する。そして前にもこんな事書いた気がする。