超正統ユダヤ教徒はイスラエル国家を認めない

 このビデオは衝撃だった。このことに関しては全く無知だった。
しかし、よく考えればそういう人たちがいてもおかしくない。
イスラム教徒の中でもスンニ派、シーア派が争っており、イスラムの盟主の座をかけてサウジアラビアとイラク、イランは敵対していた。一見同胞だと思われている内に争いがあることは、珍しいことではない。
それがイスラエルの中にあっても何ら不思議ではない。ただ、今まで知らなかった。

この対立構造というのは、どうやら元々アラビア半島に住んでいた敬虔なユダヤ教徒たちと、自由主義者のシオニストとの間にあるようだ。
聖書を重んじる超正統ユダヤ教徒からすれば、約束の地というのはメシアによってもたらされるものであり、シオニストが建国したイスラエルはこれにあたらないという見解らしい。

ビデオには「シオニストはナチよりもひどい」という言葉が出てくる。ユダヤ人がそれを言う、という発想が今まで全くなかった。
パレスチナのアラファトの閣僚にいたユダヤ人や、イランのイスラエル国家破壊に賛成するユダヤ人がいるという事実を全く知らなかった。

パレスチナに住み続けていたユダヤ人、シオニスト、アメリカのユダヤ人、全部やってることも考えてることもバラバラなんだなあ。いわゆるユダヤ人を一括りにした言説がどこまで通用するのか気になるところ。
ユダヤ人とイスラエルについてまだまだ知らないことがたくさんあると感じた。

Pen (ペン) 2012年 3/1号 [雑誌]

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