「ブレードランナー」感想

SF映画の金字塔と言われるこの映画、見たことがなかった。古い映画でハリウッド映画が一番おもしろかった反面一番ダメだった80年代の映画だ。意味のわからない日本語描写が時々出てくる。

この世界はいったいどこにあるのか

ここで描かれている世界は2019年、あと5年後だ。この暗くて汚いカオスはいったいどこなのか。ロサンゼルスと最初に出てくるが、どこのロサンゼルスか。SF映画にありがちなこの、暗くて汚いカオス。AKIRAの春木屋、僕らの中では有名な映画であるJM、どこか香港あたりの東南アジアへの旅行を彷彿とさせる。

ハリソン・フォードが主演だ

なぜ今まで見たことがなかったのだろう。ハリソン・フォードの映画といえば、スター・ウォーズからインディー・ジョーンズに始まり、逃亡者やエアフォースワンなど当時の映画としてはかなり見てきたほうだと思う。

80年代の映画だなと思わせられるシーンが多々ある

音楽や服装、2019年を描いているにもかかわらずモバイルが出てこない。パソコンも。ブレードランナーは宇宙とかそういうSFではない。未来とロボットのSFだ。先日、ヴィンランド・サガが外国人に好評だという話をネットで見て、そこでプラネテスももてはやされていたからプラネテスを再度読んだ。ここでも、50年後の未来ではある一定の地球圏がもはや人類の領域として当たり前のように利用されていた。その違う常識を常識としていかにリアルに描けるかがSFの完成度を形作っている。当たり前の事柄に大げさな演出や説明は不要で、初めから違和感なくそこにあったものとして描かれなければならない。

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