外に出ると神経が磨り減る

僕はその、引きこもり体質で、外に出るのが苦痛だったりする。対人恐怖というのもあるにはあるが、人の視線が気になるとかそういうことではない。人が自分を見ていないことは知っている。それについて特別気に病んでいるようなことはない。どちらかというと、人の目は気にしない方だと思う。

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何が気になるかというと、その光であったり音であったり、においとか、風とか、目に入る動きとか、温度とか、そういう刺激がいちいち神経を逆撫でする。外にいるのだから当たり前で、それらが自分に合わせて調節されるわけがない。そして自分の部屋は違う。僕はほとんど電気をつけないし、音楽も聞く時以外はかけない。その、BGM的なものが無理で、すぐに止めてしまう。温度も調節し、窓を開けたり空気を入れ替えたり、掃除をしたり、自分の自由に調節している。だから、外に出るというのが苦痛だったりする。そうやって部屋に引きこもってしまう。

一人で居る方がいい人というのは、究極なわがままなんじゃないだろうか。ただ一般的にわがままというのは、自分の都合を他人に押し付ける人のことを言う。僕はそういうことはしない。誰かといて、もしくは外にいて、自分が苦痛であればその場を離れる。だからわがままだけどわがままではないと思う。あまりにもそういうことをしていると、僕を気遣ってくれる人も出てくる。それは悪いから、必要ないよと伝える。僕は君たちに迷惑をかけたくないから。だいたいそのうちわかってくれる。気にしなくなってくれる。

自分は別に、家とか部屋が好きなわけではない。ただ調節が効くというだけで、部屋にいるのはやはり退屈だ。だから思い切って外には出てみるものの、落ち着かなくてすぐに帰りたくなる。神経が磨り減る。気が休まらない。疲れる。家に帰ってくると、やはり退屈だ。うちはWi-Fiもなく、やることがない。やりたいこともない。つまらない。そのあたりは気分にもよる。本を読んだりコーヒーを飲んだり音楽を聞くときもあるが、そういうのに飽きてしまうと何もすることがない。

だから本当は、素のままの自分で外に出られたらそれが一番いい。明るさ、音、におい、風、人の動きといった刺激に動じないで、むしろそれらを享受できるような強い自分であれば、きっとうまくいくのだろうな。そういう事を思いながら慣れようと努力していたこともあった。結局うまくいかなかった。