もう一度見直したい、ブログ上の写真について

著作権がうんぬんとか引用要件がどうとかそういう話ではなく、画像ファイルの容量について、もう一度見直したい。最近よく写真をアップロードしている。はてなブログの場合はフォトライフというのを経由してアップした写真が表示されている。載せている写真はそこそこサイズ(ピクセル数)が大きい。これはもしかして、重くないだろうか?

 

一昔前のブロードバンド光回線全盛時であれば、そんなことは気にする必要なかった。ゴリゴリの画像ファイルばかりで作ったウェブサイトはともかく、フレッツ光やeo光、そういった100Mbpsを謳う回線が当たり前となり、スマートフォンでもネット使い放題が当たり前だった。そんな時代にいちいち画像ファイルの容量を気にする必要はなかった。

しかし、現在ブログのアクセスにおいてスマートフォンが主流となった。このブログもスマートフォンからの閲覧が半分以上を占めている。スマートフォンで見る人が多いということは「気軽に見れる」「時間を取らない」「後で読む」このどれかに該当しやすいブログ及び記事というのが、より見る側にとってアクセスしやすい記事となるだろう。

「気軽に見れる」というのは気を引きやすい、ということに繋がる。タイトルで上手く内容を表現していたり、何よりもページや画像の表示が速いと気軽に見れる。「時間を取らない」というのは電車の中や待ち合わせの間など、スマートフォンをよく使う状況において、数分で読み終えることができる分量であるかどうかということに繋がってくる。それもそうだが、レイアウトや画像の読み込みが速いと何より時間をとらない。大きな写真でファイルサイズがでかく読み込みに時間がかかればそれだけで閉じる。「後で読む」というのはブクマもそうだしPocketや各サービスのシェア、fav等にも繋がる。「後で読む」内容は分量は多くても気になるトピックについて詳細なデータ網羅されていたり、じっくり時間をかけて読みたい内容となってくる。それがだいたい2、3秒記事を開いてさらっと読みスクロールしている瞬時に判断される。数分で読み終わりそうな内容だったらその場で消費される。長そうであれば、興味深そうであれば、もう一度読みたい内容であれば、その場で後で読む行きとなる。そこで画像の読み込みに時間を取っていたら内容がどうであれ、もう閉じる。スマートフォンはそういう状況下で利用される。

さらに、ここ2,3年でスマートフォンの通信は、料金体系として従量課金制が主流となってきた。いわゆる2GB制限や5GB制限だ。容量の大きいコンテンツ、例えばyoutubeなんかを利用しているとこの制限にはすぐ引っかかる。同じwebコンテンツでも文字は1バイト、2バイトの羅列だから2バイト文字で5,000字表示したところで10KBだ。無視できる範囲だろう。では写真はどうか。写真のサイズというのは読み込み速度を左右する他に、その容量が通信量を増やし、コンテンツを表示してくれた多くの利用者に負担を強いるという結果になりかねない。

例えばこの写真。トロントの市役所前にある屋外スケートリンクを撮った。

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写真の大きさとしては1000 × 1487ある。ファイルのサイズはというと、205KB。

そしてiPhoneで撮りインスタグラムで加工したこの写真。

http://f.hatena.ne.jp/kkzy9/20150319114210(重い上になんともない写真)

ピクセルでファイルサイズは2448 × 2448と大きいため、ファイルサイズも3倍の600KBぐらいかと思いきや、なんと1.5MB。だいたい7.4倍。尚、本家インスタグラムにアップロードされる写真はサイズも容量も縮小される。

これでわかるのが、写真が多いから、大きいから、画質がいいからといって遅いとも容量食うとも限らない。写真は軽くできる。そもそもwebで表示する画像というのは見た目を損なわない範囲で可能な限り軽くするべきだった。

その昔、ナローバンドが主流だった時代というのは「いかに軽いページを作るか」ということが至上の命題だった。軽ければ表示は速い、アクセスはし易い、サーバーにもクライアントにも負担をかけない。そのため画像ファイルの質を変えず、容量を削る技術が登場し、当たり前に使われるようになった。その後スマートフォンが市場に溢れ「スマートフォン対応」がウェブにおける至上の命題へと変わった。そしてweb閲覧においてラップトップに代わりスマートフォンが主流となった。スマートフォンで利用できる速度や料金体系の変化に伴い再びwebの「軽さ」が求められている。

AppleがFlashを見限ったことでJavaのFlashでできたサイトは廃れたけれど、Flash全盛時のサイトなんておそらく重すぎてスマートフォンでは表示できない(そもそもiPhoneでは対応してないが)。僕としては今後も軽いwebを提供できるように心がけたい。