聖書の内容というのはなんとなく知っている程度だった。人名や地名、出来事などを空で言えるほどではなく、ただなんとなくぼんやり。というのも、いわゆる聖書を最初から最後まで通して読んだことがない。だって、こう言うと失礼だけど読みにくいし内容にもなかなか興味が持てない。一般教養として聖書の中身ぐらい知っておかないといけないとは思いつつも、聖書そのものではなく別の本で解説された内容や映画からちまちまと摘んでいたら結果的になんとなくぼんやりな認識になってしまった。
以前にまんがで読破を勧めている記事を目にして、そういう読み方があるのかという風に思った。
ここではいわゆるモテるテクニックとして、アホでも手軽に一般教養らしきものを身につけ知的な女を装いそれ以上にアホな男を騙すという手法が紹介されている。僕にとってそんな部分はどうでもよかったんだけど、そのテクニックの一つとして挙げられていた「まんがで読破シリーズ」に興味を持った。まんがで読破シリーズを利用する目的は飽くまでも「時間をかけず簡単に概要を知る」という点にのみ特化しているそうだ。本の内容を理解するとか楽しむとか考えるとかそういうのは全部後回しで単純に中身をサラッと知ることだけ。いわゆるまんが日本の歴史と同じで子供向けと言っていいだろう。あ、この手法を一度聖書に用いてみよう。そう思って新・旧約聖書のまんがで読破を買って読んでみた。
めちゃくちゃ端折られてた。当たり前だけど分量が少ないため、有名なエピソードを中心に載せておりほとんど知っている内容だった。途中つながりもよくわからなかったり「そんな解釈?」っていうような作者独自の絵やセリフの表現が追加されていたり、これやるんだったら三国志のマンガ並に誰か一度ガチで描いてくれないかなーと思ったり…(聖書が題材とか売れないだろうな)。
しかし、内容に文句つけるなんてそもそもの主旨からずれている。このマンガで一応聖書の端から端まで、めちゃくちゃ抜けはあるものの一通り概要を把握することはできる。それが多分一時間もかからないだろう。このマンガを利用する目的はそちらがメインだ。マンガではない聖書を一時間で読むなんて絶対にできない。そしてこれを読んでいるといろいろな疑問や矛盾、「あれ、ここどうなってんの?」「ここおかしくね?」って思うようなところが多々出てくる。それは端折られているせいで前後が上手く繋がっていなかったり、独自の解釈をされて違和感を残しているからかもしれない。
そこから原典に戻ろうという気にもなってくる。原典と言っても日本語翻訳の口語訳版でそれも何十年も前に訳されたものだから読みにくいことには変わりないんだけど、一度流れを把握しておけば部分的に辿ることもできる。言わば入門書としてもこの「まんがで読破シリーズ」を利用することはできそう。
ただこれをモテテクとして使いたい女の人がいたら、原典読んだ人と喋った時に会話についていけずそのペラッペラな頭がバレてしまい、ただモテたいためだけの嘘騙し具合から返ってガッカリされることが予想されるので要注意。飽くまで同じレベル以下のアホな男相手にしか通用しないと思う。少なくともこれを読んで原典を読んだつもりになるのはやめたほうがいい。
口語訳聖書はPDFやepub版が無料でダウンロードできます。
実際に僕が気になったのは聖書の原典云々というのもあるけれどむしろ、世界史と聖書の整合性、歴史的な観点でどこまで辻褄が合うのかという部分であり、世界史を無料で勉強したければ古くからこういうページがあるので参考にして下さい。
世界史の窓(問題集中心)
全然話は逸れるけれどただ世界史を勉強したい人がいたらマクニール世界史が短くてわかりやすくおもしろかった。

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