週刊日記

前の日曜日、京都アンデパンダンで開催された「30代うぇい系男子会」に行ってきた。発起人は孤高の凡人こと現場監督(@akatok_oyr id:akatokoyr)、参加者は僕とワカメ酒マチャ彦(@macha_hiko id:bibibi-sasa-1205)のたった3人です。趣旨やテーマはよくわからないまま始まり、よくわからないまま終わっていった。それぞれ初対面だったので、普段ブログを見ている上での印象や、疑問、その他各々の分野における創作談義、倫理人道的にアフィリエイターになりきれない自分たちの苦悩などを語り合った。

現場監督は印象よりも線が細く、やわらかく穏やかな人だった。普段着を一着しか持っていなくて、今日のために買ってきたそうだ。仕事で建設現場の監督をつとめながらも、夜には油絵と詩にふけっている。もともとは漆塗りの伝統工芸人だったらしい。わかめ酒はというと、一度ツイキャスで話したこともあって印象通り、いかにも理系の青年だった。若い、実年齢よりも若い。そしてよく舌が回る。わかめ酒のすごさは何より文芸界隈の人脈の広さであり、なおかつ嫁から出費にクレームが来るほどの読書量だった。それでも読む範囲はかなり偏っているそうだ。

僕以外はみんな忙しい身でありながら、何かやりましょうと声を上げ、ああでもないこうでもないと言いながら結局は軽々しい気持ちで連作(リレー小説)を書くことになった。持ち時間は各1週間、ノルマは4,000字、僕→監督→酒の順で2周し、最終的には24,000字、テーマは自由、というわけで早速私がトップバッターをつとめました。ラノベ調に。果たしてこの試みは無事完結を迎えるのか…!?波乱の展開が予想されること間違いなし。

連続リレー小説(仮称)

最近読んだ本:アオイホノオ

新たに読み終えた本はまだない。「わたしを離さないで」を読み始めているところ。マンガだったら「アオイホノオ」を最新巻まで読み終えた。島本和彦というマンガ家のフィクションを含めた自伝マンガなんだけど、80年代のマンガ家だから僕はこの人を知らなかった。絵のタッチもストーリー展開も時代を感じさせる。最新のマンガに慣れ親しんでいる自分としては、なかなかとっつきにくかったがおもしろい。内容がおもしろい。最新巻の16巻あたりは実にもりあがっている。

島本和彦をモデルとした主人公ホノオモユルは、マンガ家になることを目指して北海道からはるばる大阪の大作家芸術大学に入学する。言うまでもなく、これは本人が在学していた大阪芸術大学をモチーフとしている。そこでマンガやアニメに対して真面目に、真剣に、人生を賭けて熱く取り組む数々の同級生、先輩に出会い、刺激を受け、自身の炎を燃えたぎらせる。マンガ・アニメに対しての情熱だけでなく、技術、文化論にまで足を踏み込み、「マンガ家がマンガ家になるまで」をリアルに表現した作品だ。そして第二の主人公とも呼べる重要人物が、のちに「エヴァンゲリオン」「シン・ゴジラ」を作る庵野秀明。庵野秀明とともにガイナックスを作った山賀博之、赤井孝美が当時の同級生として実名で登場する。マンガ上では「庵野ウルトラ」から岡田斗司夫に出会いDAICON Ⅲのオープニングムービー上映に至るまでの制作秘話が展開されている。

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2014年の夏には柳楽優弥主演でテレビドラマ化もされた

ドラマ24「アオイホノオ」:テレビ東京

最近見た映画:エヴァ「破」

エヴァ「破」の感想については個別にまとめたのでそちらを参照。

エンタメはエンタメでバンザイ - Letter from Kyoto

それ以外にも庵野監督のインタビューを片っ端から見ていた。庵野監督にとって映像制作は視聴者に対するサーヴィスであり、自分が世の中と関わるための手段らしい。ただ本人は監督に向いていないと言っている。TVシリーズのエヴァを作り終えたときも新劇エヴァQを作り終えたあとも、燃え尽きて鬱状態に陥り死にそうになったみたいだ。

庵野監督の経歴は、それは華々しいもので学生時代に超時空要塞マクロスの作画に関わり、大阪芸術大学を退学後は「風の谷のナウシカ」にアニメーターとして参加している。巨神兵のシーンを描き有名になったということだが、本人はいまだに納得いってなくてやり直したい部分らしい。ガイナックス設立後は「逆襲のシャア」のメカニカルデザインが採用されたり、「オネアミスの翼」ではアニメーターとしてのピークを感じ、「トップをねらえ」から監督を務めている。その後「ナディア」「エヴァンゲリオン」を監督、また実写映画も手がける。ガイナックスから独立後スタジオカラーを立ち上げ、「新劇エヴァ」「シン・ゴジラ」へと至る。

庵野秀明は学生時代にウルトラマンに扮した特撮を作ったり、菜食主義で食べたくないものを食べるぐらいなら死ぬと言い切るほど好き嫌いが激しかったり、半年か1年に1回ぐらいしか風呂に入らなかったり、40代で結婚するまで彼女が途切れたことがなく常にモテている人だったとか、おもしろエピソードがたくさんあった。