猫と暮らす

これまでペットと暮らしたことがなかった。親が極度のペット嫌いであり、アレルギー持ちだった。自分も猫アレルギーがあり、子供の頃は犬が恐怖の対象だったため、ペットを飼うという発想もなかった。友達の家や親戚の家では犬を飼っていたが、吠えられては恐怖を覚え、まともに近づくこともなかった。先端恐怖症なのだろう。牙が怖い。

だから、動物と触れ合った経験もない。ずっと興味もなかった。どちらかといえば嫌っていた。なぜなら基本動物は不衛生だからだ。雑菌の温床であり、普段清潔さを過剰に意識している人たちが、なぜ動物に対しては甘いのか全く理解できない。ペットは毎日風呂に入ったりしないのに、人間が1日風呂に入っていないだけで不潔扱いされるなんておかしいじゃないか。どう考えても動物のほうが汚いのに、平気で触っていたりするから謎でしかない。僕が動物を「汚い」と言えば「汚くない」と言われる。本当か?おそらく、所詮は感情的なものなのだろう。動物好きの人は精神的な浄不浄の感覚において、動物が穢らわしくないらしい。

ただまあ自分はアレルギー体質だったり肌が弱かったり菌に弱いため、動物と触れ合うからには人間以上に気を遣う。当たり前だ。同時に、動物も人間以上にストレス耐性がなかったり、食べ物の制限があったりするため気を遣う。何が正解で何が間違いなのかわからない。

猫と暮らすことになった

そして本題。猫と暮らすことになった。自分が猫を飼いたくなったとかではなく、同居人が猫を飼っているため必然的にそうなった。彼らは元野良であり、今は室内で飼われている。猫と向き合うことは全くの初めてであり、どう接していいのかわからない。彼らの意思表示がまったく読み取れない。何を考えているのか、どういうつもりなのか、嬉しいのか、楽しいのか、怒っているのか、つらいのか、その鳴き声は何を意味するのか、その攻撃は敵意を表しているのか、それとも戯れているのか。遊びなのか、ストレスなのか、人間よりも繊細なのか、鈍感なのか。

例えば、走り回って僕を追いかけてくる。足元で転がり、手を差し伸べると噛み付いてきたり引っ掻いてくる。すぐに手を引っ込めるため、今のところさいわい怪我はない。しかしこれは果たして好意的にとらえてもいいのだろうか。日々ニャーニャー鳴いているのはなんらかの意思表示なのだろうか。返事をしたほうがいいのだろうか。食事に対して必死過ぎて、このあたりはいかにも本能に従順な獣らしい。僕がベッドで寝ていると上に乗っかってくる。下手に動くと蹴っ飛ばしたり落っことしそうで気を遣う。

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