アルコールハラスメント

アルコールハラスメントの話は別にして、酒が飲めない人は大変だろうなと思う。ハリウッド映画を見ていると十中八九酒が出てくる。海外ドラマでもCIA長官の机の引き出しにバーボンが入っていたりする。西欧圏では酒が飲めて当たり前と思われているフシがあるが、実際には飲めない人もちゃんといる。ベルギー人に「酒は飲めない」と言われ「ビールの本場なのに?」的な発言を軽々しくしてしまったことを今は後悔している。これがアルハラというやつなのだろう。

酒が飲めない人は、人生をどうやって過ごしているのだろうとふと疑問に思うことがある。いや、普通に過ごしているでしょ、酒なんか飲めなくたって。しかし酒を飲む人生とそうでない人生を別物と思ってしまうのは、これまたアルハラ的な危うく軽々しい思考なんだと思う。行き着く先は、タバコを吸わない人生ってい楽しいの?ドラッグ経験したことない人生ってクソじゃない?などと言いかねない。僕自身は飯がどうでもよくて、人生損しているなどとよく言われた。余計なお世話だ。俺は酒もタバコも嗜むぞ。今禁煙中だけども。

つまり、酒が飲めない人生も何か他のことでドーパミン出してりゃそれでいいって話なんだろう。タバコを吸う人もいれば、飯を食うことをめっちゃ楽しむ人だっている。マラソンや登山でハイになってる人だっている。アルハラ的誘いは「マラソンやれよ」と変わらない。「自分、体力ないんで」と返すような話だ。酒は手軽だと思うが、体質が合わなければ全く楽しめない。酒が社交の場とか言うなら喫煙室だって社交場であり、登山もマラソンも社交場かもしれない。違うか。ハラスメントとは、言うならば自分の得意なフィールドに無理矢理呼び込むような真似はやめろっていうことなんじゃないか。そして飲酒がさも当たり前かのように振る舞い、フィールドの誘いに乗らない人間をのけものにしたりするのはいかがなものかっていうことだろう。じゃあお前42.195km走んのかって。僕は無理です。

でもなんかそういう得意なフィールド、もしくは参加権限の与えられているフィールドがあって、そこの人口が多ければ声が大きいよね。強いよね。メジャーは人数も多くて楽しいかもしれない。マジョリティのそういうお得感はある。僕みたいにお酒を飲むといっても人と飲むのは苦手で家で一人で飲んでばかりいる人間はまた別です。アルハラもなにも関係ない。