爪の話

爪切ってねーなー切らないといけない。爪を切らないといけないと思うときは、重いものを運ぶときだったりする。今は月に2回アルバイトで重いものを運ぶ機会があるから、定期的に思い出す。爪が長いといろいろ不便で、わりと短く保っている。キーボードはうちにくいし、頭を洗っていると頭皮を傷つけそうになる。顔をかくと痛い。そして重いもの。重いものを持つときに爪が長いと持ちにくい。爪が長くていいことは、僕にとってはなにもない。

猫の爪も、放っておくと鋭利になる。普段猫の爪を触っても刺さったりすることはなく、多少爪を立てられても傷はつかない。しかし鋭利な状態のときは容易に凶器と化すから、猫の爪も定期的に切らないといけない。猫の爪を切ろうとすると暴れる。もしくはじっとしていない。猫の爪を切るという世話はめちゃくちゃ苦手だ。

自分の爪の手入れは、切って断面をヤスリにかけるだけ。大学生のときに見た「働くおっさん劇場」に出ていた野見隆明(おじさん)は、「男も最近はやってるんだよね」と言って水色かなにかのマニキュアを塗っていた。自分の周りでは、いまだにそいう流行りに気づいたことがない。自分も爪に何かを塗ったことはない。塗りたいとも思わない。

ネイルアートという言葉は、いつ頃から言われだしたのだろう。ネイルアーティストって今もいるのだろうか?去年いたからいるだろう。装飾の一つ、化粧の一つ、ヘアスタイルなどと同じ。男性がやっていたところで特段不思議ではない。だから野見さんも否定しない。今もやっているのかな?

僕自身は、どうでもいい自慢になるが、爪はきれいだと言われる方だ。ピンク色で、付け根に白い半月がくっきりと浮かび、ツヤもいい。「塗ってる?」と聞かれることもときどきある。最初何を聞かれているのかわからず「はぁ?」と聞き返したあと「塗ってるわけないやん」と答える。今後塗ることもないだろう。

子供の頃から手がきれいだと言われてきたが、そのことで得したこと(儲かったとか人から好かれたとか)は一度もなかった。