個人的な旅行の行く末

最近、といってもここ1年の間に、この自分のはてなブログを読んでいる(読んでいた)という人3人ぐらいと話した。話した相手は、緊急事態中にTwitter経由でZOOMで話した人、東京からこっちに出張で来ていた人、去年からたまたまこっちに住んでいる人。3人それぞれ、時期も経緯もきっかけも異なる。ただ、そんなに長く話し込んだわけでもないけれど、みんなと僕とひとつ共通の話題があった。それは旅行、みんな旅行する人だった。僕が行ったイスラエル、チェコ、アフリカのどっかに行ってる人もいた。セネガルだったかな、忘れた。このブログは旅行の印象が強いのだろう。自然とそういう話になった。せいぜいそれしか目立つコンテンツがなかったというか。

僕自身はもう全然旅行しなくなった。今は外国に行けないけれど、アフリカから帰ってきてからは、新婚旅行へ行ったきり。国内旅行はそれから二度した。国内だったら今後もときどき旅行するだろう。外国となるとなかなか目処は立たないが、行くとしてもこれまで一人でしていた旅行とは全く違ったものになる。バックパックでホステルに泊まるなんてことはもうない。奥さんはそういうのに興味がない。もっと普通の旅行だったら、これからもあるかもしれない。

いずれにせよ、自分の中で旅行は一区切りついた。大陸で言うと南米、南極は訪れていないが、惹かれる何かがあるわけではない。行きたいところは大体行って、それなりの体験ができたと思う。全く心残りがないと言うと嘘になるが、これ以上のコストとリスクと人生の時間を費やしてまで旅行にのめり込んでいるわけでもなく、ほどほどに終了、お疲れ様といった感じです。だから、今後ここに旅行について書くことがあったとしても、極めて普通の内容になる。これまでも普通っちゃ普通だったが、もっと観光色が強くなる。

そうではない海外旅行、僕が20代から30代にかけて行っていた海外旅行はもはや、「あの頃」になってしまった。映画「あの頃」は見ていないが、彼らがモーヲタだった時代を懐かしむように僕はバックパッカー時代を懐かしみ、バックパックで長期旅行はもはやエモ思い出と化してしまった。ここ最近は90年代からゼロ年代の旅行本を読んでは、あの頃はあーだこーだと思い出しながら自分の旅行も振り返って感傷に浸るのが年老いた趣味となっております(僕が旅行していたのは2010年代なんだけど)。

僕が旅行を始めた頃は、iPhoneはギリギリあった。Googleマップもあったけど、行き先ナビなんかはなかったし、スポットもそんなに登録されていなかった。日本にはSIMフリーのiPhoneなんてなく、街中のフリーWi-Fiを探していた(カフェかホテルぐらいにしかなかった)。だから、iPhoneはあっても実質海外では使えなかった。まだ地球の歩き方が現役だった頃の話。僕は付録の地図を破ってポケットに持ち歩いていた。