今日の積読本④

買った本は、買ったことを記録しておかないと、買ったことを忘れてしまったり、同じ本をまた買ったり、いつまでたっても読まなかったりしてしまう。買ったけれど読んでいない本(積読本)の記録は意外と重宝する。

前回「失われた時を求めて」を読んでいるという話をしたけれど、「失われた時を求めて」を読み終えてから読みたい本がいくつかある。この「収容所のプルースト」もその一つ。この本は翻訳が出た当時、ちょっとばかし話題になったみたいだ。僕が買ったのは今年だから、その機は完全に逃している。

僕がこの本を知ったのは、「プルーストを読む生活」を書いた人が「収容所のプルースト」を読んだことをきっかけに、「失われた時を求めて」を読み始めたと書いていたことがきっかけ。ややこしいな。

プルーストについて何も知らない人のために。20世紀初頭の作家、マルセル・プルースト、フランス人。この人の書いた長編小説が「失われた時を求めて」で、めちゃくちゃ長い。今僕が読んでいる岩波版で全14巻ある。光文社古典新訳でも出ているけれど、6巻が出てから3年止まっている。それまでは年1で続きが出ていたのに。

「収容所のプルースト」は、プルーストが収容されている話ではなく、ソ連の強制収容所でプルーストの著作「失われた時を求めて」が、どのように読まれたか書かれた本、だと思う。まだ読んでいないから。

「収容所のプルースト」を読んだ人の数は、近年ではきっとおそらく「失われた時を求めて」を読んだ人の数より多い。「失われた時を求めて」を読まなくても読める本だと思う。でも僕はとりあえず全部読み終えてから読むつもりで、まだまだ読み始めることができない。「失われた時を求めて」はきっと今年中には読み終わるから、「収容所のプルースト」を読むのは早くても来年になるだろう。