「予告された殺人の記録」感想・書評

https://www.instagram.com/p/BLagCPDAwFS/

これはある小さな町で起こった殺人事件について、調べた記録である。調査を行ったのはその町で生まれ育った男であり、事件当時も町に居合わせていた。事件から数年後、彼は何人もの関係者から話を伺い、まるで刑事か探偵のように検証している。この事件は初めから犯人がはっきりしている。被害者サンティアゴ・ナサールを殺した犯人は、パブロ・ビカリオとペトロ・ビカリオの双子の兄弟。殺人の動機もわかっている。事件後に裁判が開かれ、判決も出ている。それでは一体何を調べているのだろうか。事件からは既に年月が経過しているにも関わらず、町の住民一人ひとりに丁寧な聞き込みを行い、調書記録を作る目的とは。

  • 予告された殺人 
  • 違う意味での迷宮入り
  • リアリズム小説
続きを読む