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週刊日記

飛ぶデータ

散々である。オフラインデーを利用してmacOSSierraをクリーンインストールしようと試み、その前にバックアップを取ろうと思ってタイムマシンを利用していたら外付けHDDが飛んだ。MacBookはUSB-Cポートしかないため外付けHDDを繋ごうとするとハブを経由せざるをえず、ハブ経由で大容量ファイルを転送していると電力供給かなんかの影響でよく接続が切れる。そのおかげで以前にSDカードの中身が飛んだ。今回は外付けHDDだ。こちらはフォーマットさえできずもう復旧の目処がたたない。もともとバックアップ用に用意していた外付けHDDなのに、バックアップ元がぶっ壊れてしまったとなると元も子もない。これまでに旅行先で撮りためた写真のRAWデータなんかもかなり逝ってしまった。どうしようもない。こうやって半永久保存のはずだった電子データがことごとく失われていく。クラウドに保存しようも容量が足りん。過去は振り返るなってことですね!僕たち人間も消えていったデータのように、初めから何もなかったように死んでいくのだろう。死んで何かが残ったところで、そんなものは死んでしまえば観測できるわけでもなく、全ては生きている間だけのユメマボロシで、過ぎ去ったものごとはとっとと忘れて今を生きるしかない。

買い替え周辺機器

これはもうハブが悪いんじゃないだろうかと思い、Amazonで検索してみた。以前に買った中国製の安いMacBook用のUSB-Cポートハブはもう売っていない。同様のハブはどれもAmazonレビューが汚れている。接続不安定だのHDMI機能しないだの、SDカード読み込まないだの同様の症状。この手の製品はもしかすると、まともに機能するほうが少ないのかもしれない。Apple純正だのAnkerだのと言っても、どこかしら悪いレビューがついている。

思い出を捨てるといいつつも外付けストレージは平常運転で必要なため、Amazonで検索してみた。1TB4000円とあったので注文してみると早速返金のお知らせが届いた。今流行りのマーケットプレイス詐欺だ。ろくなことがない。

最近読んだ本

遠い山なみの光

すごく気持ち悪い話だった。カズオ・イシグロは5歳の頃渡英して以来日本に帰っていなかったため、想像で書いた長崎の話らしいが、英国人の英国小説っぽさは全然ない。作者のことを知らずに読めば、日本で生まれ育った日本人が書いた小説だと思うだろう。英語で書かれた本だから日本語訳がうまかったというのもあるかもしれないが、しかし全体的にどうしても日本人的であるように感じてしまう。

気持ち悪さというのは、そこに描かれていた人間模様だった。舞台は戦後すぐの長崎で、当然ながら原爆の話が出てくるが、戦争によって翻弄された人たちがテーマになっている。特に気持ち悪いと感じるのは、万里子という女の子だ。母親の佐知子もかなりやられてしまった人ではあるが、情緒がはっきりしていてまだ人間味がある。万里子は子供で何考えているかわからず、終始変な言動で予測がつかない。それ以外にも出てくる人たちがみな裏表が強く腹の探り合いをしているようで、ずっと得体の知れない緊張感があり読んでいてしんどくなる。

この小説には描かれていなことが多い。佐知子と万里子の親子は結局どうなったか、主人公悦子はなぜ二郎と離婚してイギリスに渡ったのか、前の夫との子である景子はなぜ自殺したのか、新しいイギリス人の旦那はどんな人物なのか。これらの謎が明かされることはない。謎の真相が具体的な物語要素というよりは、謎そのものが全体の雰囲気や世界観を形作る大きな要素になっている。だから「なんでだろう」とか「どうなったんだろう」なんて想像するの野暮なことだ。

遠い山なみの光 (ハヤカワepi文庫)

遠い山なみの光 (ハヤカワepi文庫)

香港

岡田晃という人が書いた1985年の新書。赴任していた戦前からの歴史をふりかえり、1997年の香港返還にまつわる話が中心になっている。香港返還後も現行制度を50年継続させるという一国二制度は台湾統合の布石であるとか、あと30年で香港は中国と完全に一体化して香港ドルという通貨もなくなるとか。

香港返還について全然知らなかった。香港島と九龍と、新界ではもともと扱いが違い、香港島と九龍は英国領だったが新界は99年の租借だった。だから返還にあたっては新界側の条件に香港島と九龍まで強引に交渉で盛り込んだような形になる。このあたりは英国がなんで返還に応じたのか結局よくわからなかった。実力行使するみたいな脅しめいたことが書かれていたけれど、それに屈したの?