被写界深度の浅い写真
一眼レフで写真を撮り始めると、初めのうちはどうしても被写界深度の浅い、つまりボケの強い写真ばかりを撮りがちだ。F1.4とかの背景ボケボケの写真ばかりが良い写真だと勘違いしてしまう。撮れてしまうのだから、ボケが強いと上手く見えるのだから仕方がない。確かにボケが強くて良い写真はたくさんある。でも実際のところ、当然ながらボケさせないからこそ良い写真も多く、また良い写真はボケが無くても、ブレていても、ノイズがあっても、ピントがずれていたとしても良い物はやはり良かったりする。
白黒の写真
ボケと同時にやりがちなのは、白黒で撮ってしまうことだ。白黒だとなんとなく雰囲気が出てかっこよく見える。また、色のバランス調整もし易い。撮った時はカラーでも、RAW現像の段階で「あっ、これ白黒だったらかっこいいな」と思って白黒にすることも多い。白黒ってだけでかっこよく見えることは確かにあるんだ。しかし言うまでもなく、カラーで良い写真は沢山ある。撮る対象によって白黒の向き不向きもある。白黒だからといって無条件に全部かっこよくなるわけではない。
良い写真
この写真が良いかどうかは別として、良い写真であるには何が大事なんだろうと思ったら、色とかはもちろんなんだけど写真に閉じ込められた動きとか音、声とか、空気、温度、湿度、感情、奥行きが見えてくれば「あ、いいなあこれ」と思う。逆に止まっている写真、何も聞こえてこない、雰囲気のない、体温の感じない、水分を感じない、何も訴えかけてこない平べったい写真というのはあまり思うところがない。それがカラーの方が伝わりやすいか白黒ので際立つかは中身による。
Chad Mooreファン
僕の好きな写真家でChad Mooreという人がいて、このブログでも何度か取り挙げ僕は写真集を買ったりもしている。この人の写真がだいたい上に挙げたような良い条件に該当する。この人は色を調整しているだろうけど基本的に全部カラーだ。
なんだろう自分は素人だし経験も浅くて批評家でもなんでもない。個人的な感想としてそう思っただけです。写真を撮る時にそういうのを大事にしたいと思う。どうやればそんな風に撮れるのかはわからない。でも安易にボケボケの写真を撮ったり白黒ばかり撮るのを卒業するところからスタートするのかもしれない。