題詠 5首
1.編
きみたちに仲間入りする手続きを終えたしるしの、編み込んだ髪
2.かがみ(鏡、鑑も可)
目の前の鏡の向こう側にいる人が、まっすぐ問いかけてくる
3.もち
背中から家まで長くのびたもち 彼と彼女はいとこのようだ
4.立
まぶしさがぐるぐるまわり、応じるが、感覚はなく立ち上がれない
5.草
鼻を突く、草の香りが呼び起こす記憶は、汗と幾何学模様
テーマ「初」
あのときの分泌だけを追い求め、それからずうっと繰り返してる
その意味を知らんあいだに通り過ぎ、今となってはノーカウントだ
空っぽの中身引きずり、積み上げたこの場所に、また戻ってこれた
震える手、熱い鼻いき、飛びだす目、ここにいる者、皆が初陣
教えて君、誰でも最初は初心者だ。頭悪くて泣きそうになる。