2024.1.10

何にも頼らず、誰にも頼らずに生きていけたらなーと思っていた。外国に出たとき、自分はあまりにも無力で、どうしようもなかった。お金のために身を削っても、何も出てこないぐらい。働くにも、特筆する何かがないと雇ってももらえない。誰にでもできる仕事がそんなにできない。学位はない。言葉もろくに話せない。日銭を稼ぐにも、結局日本人のつてを頼るしかなかった。日本で生きるよりもハードルが高いというか、一段低いところからスタートしないといけない。外国でも自分は、無能でとるに足らない存在だった。

日本にいるときも、会社員のときも、自分は結局会社に所属していなければ何もないも同然だった。会社の看板無しで、自分ひとりで何かを作って売ったり、客を得たり、そういうことは全くできない存在だった。YouTubeがなくなってもやっていけるYouTuberは、誰に頼らずとも生きていけそう。一人で完結している存在でありたかった。自給自足できるような。そういう理想からは、ずっと真逆のまま。何もできないまま。

写真はシドニー、2016年。