2024.1.29

会社員の頃、先輩に「ネットで自己主張とかポエムとかイタい」と言われたことがあった。まあその人がそう思う気持ちもわからんではない。普段地味で表立って発言できない気弱なナードが、影で大口叩いて盛り上がってる、みたいな印象だろうか。もしくは、人前で見せられない恥ずかしい姿をネット上で匿名で晒しているのが見苦しい、といったところか。2000年代ぐらいまでのいわゆる「ネット世代」的な感覚はそういうのがあったかもしれない。今は「ネット」という括りはあまりなく、現実と地続きだから。

自分はあまり発信しているつもりもなかった。どちらかというと、記録というか。だから自分としては、普段の自分と解離がないつもりだった。普段考えていること、言っていることと同じ。普段猫を被っているとか、人前で言えないことをネットに出しているとか、恥ずかしいことをさらけ出しているとか、そういうつもりもない。むしろ、発信でさえない。誰かに伝えたいとか、届けたいとか、そういうのもあまりない。人が見てどう思うのかは興味あるけど。

認めてもらいたい気持ちとか、過剰な自意識っていうものが自分には全然ないっぽいから、そういうのをこじらせている人の感覚とはまた全然違うんじゃないか。だから、それを例に出されてもピンとこないというのが実際のところだった。そういう人はそうかもしれないけど、自分にはわからない。

写真は2021年、京都。まだみんなマスクをつけていた。今コロナ禍のことは忘れつつある。良くも悪くも。