何故トロントに来ているのか

ワーキングホリデーを利用することにした経緯は以前に書いた。
では、なぜトロントにしたのか。以前に書いた気がするけれど、改めてまとめてみる。

英語には興味ないけれど

まず、僕がもともと行きたかった国は、東欧諸国や旧ユーゴスラヴィアの国だった。しかし、これらの国で人生を終えたい、というほどの覚悟があったわけではなく、コネも知識も技術も何もない。行った途端にめげそうな気がした。言葉が通じない、仕事が無い、自分にできることがない。

であれば、とりあえず英語の勉強をするのも悪くないと思った。
身につくかどうかはわからないけれど、いきなり行った東欧諸国で焦るより、英語ぐらいあったほうが少しは役には立つかもしれない。
英語を学ぶという観点から、ワーキングホリデービザが使える国であってもフランス、ドイツ、デンマークは候補から外れた。ワーキングホリデービザ対象外の国は、英語の後からでも遅くないだろう。

イギリス、オーストラリアはどうか

英語圏の選択肢は、イギリス、アイルランド、オーストラリア、ニュージーランド、カナダでもバンクーバートロントがある。何故僕はトロントにしたのか。

まず、イギリスは抽選が厳しかった。僕がビザをどうのと考えていた頃には既に抽選が終わっていた。アイルランドは不況だという話と訛りが激しいと聞いていたのでハードルが高いと思った。

オーストラリアとニュージーランドについては、気候がよく景気もよく、仕事も豊富で人気があるんだけど、僕にとって一つ問題があった。オーストラリアからでは旅行ができない。できないことはないけれど、近くに旅行先がない。せっかく国外で1年過ごすというのに、旅行先が無い、もしくは旅行に金がかかるというのは非常にもったいない。

バンクーバーは候補から外れた

バンクーバーならどうなのか。バンクーバーも旅行について同じことが言える。バンクーバーから旅行しようと思ったら、アメリカ西海岸、アラスカ、中南米というところか。

トロントはどうか。アラスカも西海岸も遠いが、北回りで東に飛べば、ヨーロッパもアフリカも行ける。決して近くはないけれど、選択肢が広がる。事実、僕はニューヨーク経由でトロントに来た。僕が本当に行きたかった東欧や旧ユーゴだって旅行できる。

もうひとつ、バンクーバーを外した理由がある。バンクーバーには日本人も含め、アジア人が多すぎる。太平洋を挟んだ北米の西側にあるから移民が多いという理由もあるだろう。移民以外に留学生、私のようにワーキングホリデーで来ている人間も多い。

アジアと言ってもほとんどが中国人と韓国人といった極東アジア人だ。僕達日本人にとって、これほど日本と変わらない環境は無いだろう。毛嫌いしているわけでも差別しているわけでもないが、これで日本人も多ければ尚更どこにいるのかわからなくなる。

トロントが正解か

これは一概には言えない。人それぞれ、その場所を選ぶ理由があるだろう。だから僕はトロントについて手放しに賛成も反対もしない。

トロントの特徴については、やはり冬が寒い。僕はトロントに来てまだ2週間だけど、早くも-25℃を経験した。仮にバンクーバーであれば大阪と同じ気候だ。オーストラリアやニュージーランドは暖かい。イギリス、アイルランドもそこまでは寒くない。

ただ、寒さに関して僕はすぐに慣れた。寒いことには変わりないけれど、生活できないとか日本に帰りたいということはない。僕は京都出身だから、日本で経験していたのはせいぜい-5℃ぐらいだろう。もうその温度なら温かいと感じる。

他にもトロントの感想は既にたくさん書いている。街は汚い、行くところはない、臭い、などいいことばかりではない。

トロントの良かった点とは

確かに日本人が少ない。少ないと言っても、結構な頻度で見かけるから、多いうちに入るだろうけど、バンクーバーのように学校以外で毎日街中で日本語が聞こえるというようなことはない。極東アジア人は見かける。しかしそれでもバンクーバーやオーストラリアの方が多いだろう。
人がいい。いい、というか、悪くない。わりと親切で、差別的とか暴力的とか怖いとかいう印象はまだ感じたことがない。この辺りは他の国を知らないのでなんとも言えない。
利便性は良い。ニューヨークほどではないけれど、必要な物はあって、欲しいものは足りないという程度。これもトロントが特別なことではない。

それにしてもこの、多様性に富んだ社会というのが素晴らしいと感じる。トロントに住むのはアイルランド系、ドイツ系、イタリア系、ラテン系、南米の人たち、アラブ人もインド人も多い。アフリカ系も多く、極東アジア人も多い。

これだけ多様性に富んでおり、違いが剥き出して常態化していると、些細な違いでいがみ合うようなことがありえない。髪の色、肌の色、服装、装飾、習慣、みんなバラバラで、それが当たり前で、それを前提とした国家及び州単位の調整がされている。

かつて、日本で僕に対して、「自分を特別だと思うな」と言う人が何人かいたけれど、僕は自分だけが特別だとは思っていなかった。顕在化していない部分が多く、程度の違いもあるけれど、誰もが特異な存在であるという考えを持っていた。ここでそれは当たり前すぎることだ。同じ部分を探す方が難しい。

他の国、地域については調べた情報でしか無いので、自分の目で見て経験したわけではない。だから、確かなことはわからないけれど、国や場所を選ぶ際の、現地情報を調べるきっかけにでもなればいいかなと思います。