昨日の補足

昨日ウケるブログの書き方について書いたら、ブクマでこのようなコメントを頂いた。


もしかしたら真意が伝わっていないかもしれないので、補足。

僕が「ウケているブログを片っ端からチェックしろ」と言ったので、既にウケているテーマの傾向を探って「意図的にウケるテーマを取り上げろ」という意味にとらえたのかもしれない。最初の段階ではそれでもいいが、僕の言いたかったこととは違う

芸人ケンドーコバヤシ

例えば、再び芸人の話になるが、ケンドーコバヤシは数年前からメジャーになった。大阪においては僕が高校生の頃からレギュラーや深夜の冠番組を持っていたケンコバであるが、そのネタというのは決して世間に迎合したネタではなかった。ご存知かも知れないが

ケンドーコバヤシはプロレスネタで女性の客から笑いを取る。

これがどれほど難易度の高いことか。実際のところ、見ている観客の中でプロレス好きの男性を除けば越中詩郎なんて誰も知らない。これはひとえに彼の才能によるものだと断言してしまってもいいが、どちらにしろ人には得意不得意がある。同じプロレスネタを披露するバッファロー吾郎は、プロレスネタではそこまでウケない。
しかしマニアックなネタというのは新境地であり開拓の余地が充分にあり、そこで成功すれば第一人者となれる。むしろ有名ブロガーになりたければ、既に誰かが取り上げているトピックで勝負を挑まない方がいい。有名ブログを見まくるというのは自分のスタイルを確立するための足がかりにすぎず、決して同じテーマで記事を書けという意味ではない。

再び千原ジュニアの笑い

ケンドーコバヤシがバラエティーを見まくって研究したかどうかはわからないので、僕が前回挙げた千原ジュニアの笑いを考える。彼は果たして世間に迎合したボケを、ネタを披露しているだろうか。彼の笑いの本質というのはむしろ、誰も気づかないところをピックアップして見せ、その面白さを気づかせるところにある。

そんな彼がなぜウケない時期があり、バラエティーを徹底的にチェックしたかというと、自分が面白いと思ったネタの魅せ方がわからなかったからだ。決して他人の笑いをパクるためではなく、世間の笑いに迎合するためでもない、自分が「これは絶対に面白い」と思った時に、それをどう披露すれば一番上手く人に伝えられるか、それを他人から学んだ。そして自分の笑いに、ネタに当てはめ、試行錯誤の上に自分のスタイルができあがった。

自らの道を貫くために

マニアックなネタは大いに結構で、むしろそこでこそ自分の道を築き上げてほしい。ある意味人がやっていない道こそが、周りの人から一歩抜け出る唯一の道なのだ。そのためには人に伝わる有効な魅せ方をまず学ぼうというのが僕の前回の主旨であった。
最後にiPhone6記念ということで有名な言葉で締めくくっておこう。

多くの場合、人は形にして見せてもらうまで、自分は何が欲しいのかわからないものだ。 - スティーブ・ジョブズ

Think Simple ―アップルを生みだす熱狂的哲学

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