嫌煙は日本だけ?

僕は20歳ごろからタバコを吸うようになった。今でも大体一日に1本か2本吸っている。トロントは高いからやめようかと思っていたけれど、やめていないのが現状。「そんなに少ないならやめればいいのに」といつも言われるが、やめる理由が見つからない。

日本の嫌煙ムード

日本において、嫌煙ムードというのは以前はひどかったが、今は少しおさまっているように思う。一昔前は飛行機でタバコが吸えた。電車の中でも吸えた。新幹線はつい最近まで喫煙車両があった。喫茶店やレストランは当然吸えた。テレビ番組を見れば、タバコを吸いながら司会をしている。今だと信じられないだろう。これはやはり極端だったと思う。
今はというと、禁煙がベースとなっている。タバコはそれほど一般的ではなくなっており、喫煙行為はマイノリティが行うもので、他人に迷惑をかけない範囲でやってくれという体になっている。この姿は、まあ普通かなと思う。
嫌煙というのも個人の感情の問題だから、好き嫌いがあって当然だろう。タバコが嫌いだからってヒステリーになるのも構わないが、喫煙者を人間扱いしないような振る舞いというのは、太っている人を見下すのと同じ態度だと思う。
喫煙の許容も、嫌煙も、行き過ぎると良くない。人間の行いの範囲でやるべきだろう。

アメリカの喫煙事情

アメリカでは確か一箱$15ぐらいした。アメリカの嫌煙も一時ひどかったように聞いていた。今でも映画やテレビ、マンガや本においても喫煙シーンがご法度になっている。入っている作品もあるけれど、子供は見れない指定になり、扱いもよくないかもしれない。
僕が去年ニューヨークへ行った時、確かにタバコを吸っている人は少なかった。アメリカではかなり禁煙が進んでいる。$15もすれば当然だろう。
ただ、吸おうと思えば吸えた。レストラン等屋内での喫煙というのは違反になるが、屋外での喫煙というのは普通で、咎められることもなく、歩きタバコも堂々としていた。当然ながら人が沢山歩いている道でそんなことはしなかったけれど、道に吸い殻を捨てるのも普通すぎて誰も何も気にしていない様子だった。友達の家であれば屋内でも普通に吸っていた。旅行しただけだからわからないけれど、嫌煙というようなメンタルのドロドロとした嫌がらせのような行為は受けなかった。あっさりとしている。
関係ないけれど、アメリカでは路駐がめちゃくちゃ多かった。これも当たり前として誰もがやっていた。ガレージが無い家は家の前に普通に毎日駐めている様子だった。

トロントの喫煙事情

トロントでもタバコが嫌いな人は多い。生粋のカナディアンであれば吸う人は少ないんじゃないだろうか。ただトロントは移民が多いので、彼らは普通に喫煙している。道端にも吸い殻が山のように捨てられている。歩いていれば喫煙している人も見かける。ここもアメリカと同じで屋内での喫煙が禁じられているため、バーの外やレストラン、店の外には客が喫煙のためだけに外に出てタバコを吸っている。
トロントではタバコは$8ぐらいだ。決して安くはないが、ニューヨークほどでもない。こちらでも、タバコが嫌いな人が喫煙者を煙たがるというような差別みたいなのはない。
関係ないけれど、トロントにおいてはマリファナがタバコよりもアルコールよりも一般的だとカナディアンが言っていた。トロント市長のロブフォードはマリファナどころかコカインに手を出したけど捕まるどころか失職もしていない。

ヨーロッパなど

その他チェコに行った際は、普通に吸っていたように思う。ヨーロッパはあまり禁煙も浸透していないイメージが強い。女性でも普通に吸っているんじゃないだろうか。ヨーロッパは飽くまで本や映画から受ける印象でしか無い。留学でトロントに来ているイタリア人の女の子は普通にタバコを吸っていた。イスラム圏では酒が飲めない代わりにタバコが浸透している。インドや東南アジアでも吸っている人が多い気がした。

やり方の問題では

トロントではコンビニでタバコを買うことになるんだけど、見える場所には置いていない。法律でそう決まっているらしい。店員にタバコあるか?と聞いて買うみたいだ。
日本ではさんざん禁煙運動を活発にしておきながら、タバコはどこでも買えて、どこでも吸える。分煙の店や喫煙禁止区域は増えたが、居酒屋など依然として吸える店が多くあり、路上でも吸える場所はいくらでもある。
このあたり制度上はハッキリしているが差別されることはないアメリカ、カナダに比べ、日本は感情的な反対だけ極めてヒステリックにもかかわらず、制度的には生ぬるい。何をどうしたいのか意図がつかめない。
僕が思うに、日本は禁煙ビギナーなので過剰な反応が起こって嫌煙活動などが盛り上がっているけれど、やがてしっかりとした法律が制定され、喫煙者との共存が企てられるのではないだろうか。無理かな。

個人的には人にタバコを勧めることはないけれど、健康被害というのは合う合わないが大きく、全般的には喧伝されているほどひどくはないんじゃないかと思う。今の老人たちはタバコ漬けだった世代だけど平均寿命は知ってのとおりだ。ガンで死ぬのは何もタバコに限らない。みんなそうだろう。
ただ決して健康的とは思わない。僕は喉がやられるので沢山は吸えない。体力や味覚、その他機能が低下したりはするのだろう。