2軒目のシェアハウス、同居人の話

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フランス人のJoe

24歳だったと思う。元々何していたのか聞いていない。痩せていて髭を生やし、背は175ぐらいの落ち着いた人だ。彼はこっちに来てからダラダラと職を探していたみたいで、今働いている。何の仕事かわからないけれどそこそこお金はいいみたいだ。ただ、めんどくさがりみたいで、職場まで乗り継いで40分かかるとか今週は休みがないとか言っていたから辞めるかもしれない。
彼は英語の勉強をしにトロントに来たそうだが学校へ行くなどという選択肢はなく、独学で僕より上手い。
音楽が好きみたいで祖国からギターを3つも持ってきており、毎日弾いている。そんなにうまくはなさそうだ。ただやっぱり音楽に詳しく、僕は唯一Radioheadの話だけついていけた。「日本のロックバンドも知っている」と言っていたが、新しいのか僕の知らないバンドだった。
彼はもう薬物はやらないと言っているが、フランスに居た頃はコカインとMDMAを常用していたと聞いた。タバコだけ吸っている。

インド人のRohan

彼はトロントに来てから働いていたが、一度辞めて最近まで学校に通っており、そのプログラムも終えたようで暇そうにしている。12月にはインドに帰ると言っていた。映画の学校に行っていたような事を話していた。ニコンのカメラも持っている。
インド訛りがキツくスラング満載の英語だが、かなり前からマスターしているようでインド人同士でも英語で会話している。ムンバイ出身ということでヒンディー、マラティー、その他いくつかの言葉を操るようだ。
彼はムードメーカーといった感じでサッカーやろうと言い出したり映画見たりゲームしたりリビングに集まっている時はだいたい彼が中心になっている。僕に対してもかなり気さくで重宝している。
普段の会話では下ネタ連発だが、「ストリップに行こう」と誘われても「興味ない」と言って行かなかったり根は厳格なのかもしれない。

ブラジル人のLucus

彼は一番若いんじゃないだろうか。マークケアーみたいなイカツイ見た目だがラテン系のノリでいつも明るい。多分金持ちなんだろうけど、学生だからかほとんど金を使っていない。いつもスカイプかなんかで通話している印象。学校へ行っているそうで、やはり英語は流暢だ。多分この家の中ではこの人の英語が一番聞き取りやすい。

北朝鮮のCharlie

あれだ、イングリッシュネームというやつ。寿司屋で働いている。全然普通の穏やかな人なんだけどバイセクシャルだと聞いた。毎日コリアンの友達かボーイフレンドかが部屋を出入りしている。忙しいみたいであまり家にいない。一体どこで英語を覚えたんだろう。訛りはあるけれど僕みたいに詰まったりはしない。

日本人のSatoshi

この人のことは既に何度か書いた。めっちゃかっこいい人で日本ではモデルやってたりアパレルで働いてたりしていたらしい。かなりの遊び人みたいで日本にいた時から外国人と付き合っていたり、こっちに来て短いのに友達も多く「カナダに来て3日で外国人の女の子を連れ込んだ」「日本人や他の外国人とも何人かやったけれどめんどくさくなってやめた」と言っている。英語も一切勉強しておらず会話のみで覚えたみたいだ。
何故かこの人がめっちゃ世話を焼いてくれる。「クラブ行きませんか?」とか「飲みに行きましょう」と誘われたりタバコくれたりゲームにしてもサッカーにしても大抵この人経由で誘いが来て、カナダ人の友達に会わせてくれたりとか結構意味がわからない。
もちろん誘ってくれるのは有難いし付いて行くんだけど、あまりにも僕とタイプが違いすぎて、絶対俺といても楽しくないと思う。なぜこうも色々と手はずを整えてくれるのか全然わからない。僕自身は何事も新鮮味があって面白いんだけど、彼や彼の友達にとっては普通のことでその普通のノリについていけない自分の存在はだいたい空気と化すはずだ。実際僕はどこに行ってもほとんど話さないから空気みたいなもので、あまりにダラけているからちょっとぐらいパフォーマンスした方がいいのかもしれないとも思うぐらい。そろそろ僕という人間がつまらない事に気づいてもいい頃合いなのにな。