近い将来、当たり前になるテクノロジー

自動走行車

運悪く運転免許を失ってしまったため、5年以内に自動運転の時代が来ないと困ります。自動走行車が描く未来とはどのようなものだろうか。それはおそらく、従来の自家用車が自動運転になるというより、タクシーやレンタカーに近いだろう。ドライバーがAIになっただけ、行き先を入力して、目的にたどり着く足として公的に利用される。

公道を走る車が自動走行車で埋め尽くされるようになれば、交通はコンピューター管理のもとに整備され、交通事故も減り、路上駐車もなくなり、街はすっきりするだろう。自分で運転しなければならない自動車を走らせるということは、限られた場所で一部の人が愛好するスポーツになるんじゃないだろうか。それはかつて日常的な交通手段だった馬や馬車がなくなったように、自動車を運転することは今の乗馬や競馬と同じ扱いになる。

物流が自動走行になると、ドライバー無しの24時間運送が可能になる。人間がやるのは送ることと受け取ることだけ。ありとあらゆる運転業務がなくなる。

とは言え、新興国においてこの自動走行車と交通システムが普及するのはもっと先になってしまうだろう。また、先進国でも過疎地や郊外においては所有型の文化が残ると考えられる。

ドローン

ドローンは現在どのように使われているかというと、主に空中撮影、飛行レース、それから軍事利用による偵察、爆撃ぐらいが一般的だ。ドローンはこれからどう生活に結びついていくのか。まず最初に実現化しようとしているのが、ドローンによる配達だ。

これは自動走行車の概念と同じであり、空を飛んだほうが効率的だったり海外など空を飛ぶ必要がある場面においてはドローンが活用される。旅客機や空輸なども自動化されてしまえばもはやドローンと呼べる。

他に実用化しやすい分野で、監視カメラや警備員が自動制御のドローンに取って代わる。こちらも24時間稼動で、武器などを積めば撃退も可能だ。コストもリスクも人間を雇うより格段に下がる。ドローンの現在についてはこち亀などで既に紹介されている。

【こち亀】日本はドローンの扱いに出遅れているとド正論 | ゆるとれニュース

プライベートな領域ではドローンがどのように活躍するようになるか。個人の身の回りには常に小型のドローンが飛ぶかもしれない。自撮りなんかは全てドローンがやってくれる。行き先の道案内もドローンに着いていけばいいだけ。スマートフォンはドローンになって空を飛ぶ。目の前に画面を表示してくれて、映像を見たり指で操作したりsiriのように音声で操作したり、ポケットが空になる。

ドローンについては他にも想像もつかない未来が語られている。

多言語翻訳機

先日これを読んだ。

AIが高度に発達することが確定した今、高校生が英語を学ぶ意味はあるのか? - shi3zの長文日記

「人工知能が完璧に自動翻訳をできるようになるまで、あと何年くらいかかるでしょうか?」

 僕は直感的に答えました。

「まあまだまだ、あと五年か十年はかかるでしょうね」

 すると彼女は不安そうにこう聞き返した。

「遅くてもあと十年で自動翻訳の方が人間よりも高性能になってしまうんですか?」

「まあ少なくとも今のGoogle翻訳とは比べ物にならないレベルに行くでしょうね」

機械翻訳って発達してるんだーと思った。現代でも英語なんかが日常的に使えたら便利だと思う。しかし、その習得に伴う時間やコストはかなり大きい。5年か10年で自動翻訳が飛躍的に向上したとしたら、世界は一変する。

古くからテレビや講演、国際会議において、同時通訳という作業が人力で行われている。これを上回る精度で機械翻訳が可能になったとしたら、どうなるか。外国人が話している言葉がイヤフォンから日本語で、それも相手の声を再現して聞こえるようになる。自分が話す言葉も同じように相手に聞こえる。それでもあなたは英語を習うだろうか。英語はまだいいとしても、多言語である。スペイン語やアラビア語などはメジャー言語だけど、一生の間にマスターする日本人がどれぐらいいるだろうか。それが日本語も含めたマイナー言語まで包括するとしたら、こんな便利なものはない。もはや人力では到底賄えない領域をテクノロジーが代用してくれる。

これはもうスターウォーズの世界だ。スターウォーズでは宇宙人同士が各々でわけのわからない音みたいな言語を話しているにも関わらず、会話が成り立っている(例えばエピソード4の酒場で絡んでくる宇宙人など)。

マイナー言語までカバーされるまでには時間がかかるかもしれないが、言葉の壁に悩まされる時代が終わる日もそう遠くはない。遅くとも生きている間に実現するだろう。

予想できない未来

こういった技術は他にいくらでもある。近い将来が、明るいかどうかは知らない。ただ確実に変化は訪れる。電気が実用化され普及したのは19世紀のことで、それ以前は今電気で動いている物が全てが存在しなかった(もしくは別のエネルギーで動いていた)。

オフィスにコンピューターが一人一台配備されたのはいつ頃からだろう。現代人にとって、コンピューター無しで仕事をする現場が想像つくだろうか。インターネットが当たり前になったのもここ15年だ。ビジネスでもプライベートにおいても、もはや水道や電気同様の欠かせないインフラとなった。スマートフォンなんかはデバイスに過ぎない。

わずか20年前、インターネットが普及した今のような世界を誰が想像しただろう。そのスパンはどんどん短くなっている。これから10年後、もしくは5年後には誰も想像しなかったような未来が現実になっているかもしれない。

2035年の世界

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