タバコを吸う夢を見た

禁煙中に喫煙する夢を見るのはよくあることで、僕は今禁煙というか2ヶ月タバコを吸っていない状態が続いており、先日もタバコを吸う夢を見た。通常タバコを吸う夢というのは禁断症状のひとつだ。脳がニコチンを欲しており、サインを送る。それが夢という形で現れる。ニコチンを摂取してドーパミンが分泌した記憶を、夢の中で再現する。それは体に再びニコチンを摂取させようとする指令だ。

だから夢から目覚めると、タバコを吸いたいという感情が強く残る。我々人類はドーパミンと快楽中枢であるA10神経の奴隷である。しかし、この日は少し違った。この日みた夢では、酒を飲みながらなんとなくタバコを吸ってしまって「あー2ヶ月間我慢してた俺の形だけの禁煙も、こんなにあっさりと終わってしまった…」という強い後悔が残った。目が覚めて、喫煙していたのが夢であったことを自覚したときに芽生えた感情は「タバコ吸いたい」ではなく安心感だったのだ。禁煙失敗したことが夢だったことの安心感である。

通常の禁煙中の喫煙ドリームは、夢の中で吸って快感を思い出して起きてからも我慢できなくて吸ってしまい禁煙失敗、というパターンなんだけど、今回の僕の夢は、夢の中で禁煙失敗して後悔して目が覚めると夢だったことからの安堵感から禁煙継続、という異例のパターンだった。異例なのか?他の人は知らないが、ともかく自分にとっては異例の喫煙ドリームだった。

それにしても、最近見る映画やドラマに喫煙シーンが多すぎてくじけそうになる。「シング・ストリート」も「マインドハンター」も「全裸監督」も全部80年代以前をモチーフとしているせいか、そこかしこでバカバカ吸っている。そういう時代もあったんだよ、喫煙車両とかね、エレベーターにも灰皿あったし飛行機でさえタバコが吸えた。会社のデスクにも灰皿当たり前にあった。つい最近まであったように思う。でもそういうのはなくなってよかったのかもなー。健康被害がどうのって話は、今のご長寿を見ていると「ほんとにあったの?」と疑わざるを得ない。あんだけいつでもどこでもバカバカ吸っていた時代を生きたのに。