猫が亡くなって、まだ二週間経っていない。けれどそれ以前とそれ以降の生活が違いすぎて、まだ猫が生きていた、たった一週間とちょっと前の日々が、遠い昔のように思える。写真を見返すと、先々週はまだ生きていた。この先々週が遠すぎる。普段はそんなふうに思わない。あっという間に時間が経ち、1年前でもつい昨日のように感じることもあるが、ついこの間のことが、決して戻れない全く違う過去として、遠く隔てられている。
去年に父親を亡くしており、そのときはあまりにもやることが多く、日常が戻ってくるまで半年ぐらいかかった。父親のいた日常が終わり、父親のいない日常が始まるまで、現実の時間として半年ぐらい隔てられたことになる。だから、今のような、すぐ前の過去が遠い昔に思えるというような感覚はなかった。
それにしても、こんなに毎年苦しくて大変なことばかりあると、精神がもたない。今後も必然的にそういう出来事が控えているわけで、人の心配をしつつも自分が自棄糞になってしまわないか気がかりなところがある。つらく、苦しいことが続いても、励みになるような前向きなことを積み上げていくしかない。悲しみを乗り越えて生きていくには、新しい一歩を踏み出すしかない。